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「シェフは名探偵」西島秀俊×濱田岳の爆笑対談! 人生相談は得意? 西島「おじさん世代の人たちからよく相談を受けます」 濱田「誰からも全然相談されないです(笑)」2021/06/14

 西島秀俊さん演じるフレンチレストラン「ビストロ・パ・マル」のシェフである三舟忍が、人並み外れた洞察力で、訪れた客たちが巻き込まれた事件や謎を、さまざまな料理を通して鮮やかに解いていく新しいグルメミステリー「シェフは名探偵」(テレビ東京系)。

 原作は、近藤史恵氏の人気小説シリーズ「タルト・タタンの夢」「ヴァン・ショーをあなたに」「マカロンはマカロン」で、作中に登場するおいしそうな絶品料理はもちろん、三舟の謎解きにより明かされる客の意外な心情など見どころ満載で、目も心も満たされるドラマです。

 今回は、そんな三舟を演じる西島さんと、レストランのギャルソンとして働く高築智行を演じる濱田岳さんを直撃取材! 役柄についてや撮影時のエピソードをはじめ、プライベートで飲食店を選ぶ時のこだわり、そして「ご自身は相談を受けるタイプか、するタイプか?」といった質問まで、和気あいあいとした雰囲気の中でたっぷりお話いただきました。

――本作でそれぞれ演じられる役柄について教えていただけますか?

西島 「僕が演じる三舟忍は、フランス料理に関しては天才的なんですが、おせっかいな人です。お店に来たお客さんたちの悩みを勝手にくみ取り、解決しようとするので…ちょっと変わった人です(笑)」

濱田 「僕が演じる高築智行は、勤めていた会社をクビになったのですが、営業がうまくいき会社の同僚たちがお祝いしてくれた思い出の店『ビストロ・パ・マル』を訪れて、人生に区切りをつけようとした男です。そこで、当時のメニューをつらつらと言えたことなどから、三舟シェフの目に留まり、それをきっかけにお店でギャルソンとして働くことになります。…というのが表の設定で、裏の設定は、志村洋二役の神尾佑さんがCMに出演されている『ビズリーチ』でヘッドハンティングされたんだと思います(笑)」

西島 「CM出演されているもんね、神尾さん(笑)」

濱田 「そうなんですよ(笑)」

――高築にそんな裏設定が…(笑)。今回約1年ぶりに共演されてみて、お互いの印象はいかがでしたか?

西島 「岳くんは、本当に天才ですね。年下ですが、すごいと思います。僕と岳くんは、共に西田敏行さんを師匠と呼ばせていただいているのですが、西田さんの跡を継げるのではないかと。いろんなものをどんどん作り出していく力を、岳くんに感じますね。だから、今回共演させてもらって本当にすごいなと思って見ていました。何よりも、一緒に演技をしていて楽しいです! ちなみに、撮影現場では主に西田さんのお話をしていました(笑)」

濱田 「もう、本当にありがたいお言葉で。西島さんは、人を引きつける魅力的な俳優さんということは言わずもがななのですが、今回共演させていただいて、その姿勢に感動しました。というのも、本作は三舟シェフのセリフの量が尋常じゃなく多いんですよ。さらに、撮影スケジュールも結構タイトだったんですけど、それを日々こなされる姿を見て、すごいなと感動しました。あと、ハードな役柄の印象があったのですが、実際の西島さんは撮影現場でもずっとニコニコされていて。なんならすごい“ゲラ”で、なんてことないところで笑い始めて撮影が止まったり(笑)。すごく人間味があって、テレビで見るより、より一層好きになりました」

西島 「(笑)」

――本作はレストラン内というワンシチュエーションドラマになっていますが、見せ方や撮影で意識されたことがあれば教えていただけますか?

西島 「意識したことは、正直あまりなかったです。ただ、ワンシチュエ-ションだから、セリフの量がすごいんですね。食べる以外はしゃべっているくらい(笑)。それほどすごいセリフ量なんですけど、ゲストの方を含めキャストの皆さんは全員完璧に覚えていて。覚えていなくてもいいところも全部覚えて、リハーサルから完璧にやられていたんですよね。そういうふうに、キャスト、スタッフ共に本当に素晴らしいメンバーがそろっていたので、結果的にワンシチュエーションでやれたことが作品にとっても良かったし、現場も素晴らしいものになったと思っています」

――西島さんは、木村ひさし監督と3度目のタッグになりますね。

西島 「(木村さんは)今回もすごく楽しそうでしたよ(笑)。木村さんは、役のキャラクターをどんどん膨らませて生き生きさせていくので、神尾さんが演じる志村や、石井杏奈ちゃんが演じる金子ゆきの役柄が信じられないくらい脚本から遠く離れたところまで成長していって(笑)。木村さんご本人はもちろん、スタッフもキャストも、そのことをすごく楽しんで撮影されていました」

――濱田さんはいかがですか? 

濱田 「ワンシチュエーションというより、本作ならではなんですが、1話につき二つ解決しないといけない問題が起きるんですね。なので、撮影で言うと、毎日クライマックスのシーンを撮らないといけない状態で。映画だと、クライマックスの長いシーンの撮影は1カ月のうちに1日あるか…というくらいですが、今回は毎日謎を解決しないといけなかったので、僕ら自身も初めての分量を撮影していましたし、視聴者の皆さんも見たことがないドラマになっているかなと思います。そして、西島さんがおっしゃった通り、キャストの皆さんのお人柄や、木村組のスタッフの皆さんの人間力にも恵まれて。ただ、毎日ずっと長時間地下のセットに閉じこもっての撮影だったので、もしかしたら僕が一番イライラしていたかもしれません(笑)。『こんなに地下に閉じこもっていたら、曜日感覚がなくなるから、金曜日のご飯にはカレーを出して!!』とか、『俺たち全員潜水艦乗りになれるな…』など(※注1)、そういう軽口をたたいていた記憶があります」
(※注1:海上自衛隊は、航海中、曜日感覚を保つために金曜日にカレーを食べる習慣がある)

西島 「(笑)」

――温厚な濱田さんが思わずこぼしてしまうくらい、ずっと閉じこもっての撮影だったんですね(笑)。本作は、フレンチレストランを舞台に展開していきますが、お二人が客として飲食店に行かれる際に、お店を選ぶ時のこだわりがあれば教えてください。

西島 「今は難しいですけど、以前は仕事仲間と行ったりもしていたので、居心地が良くて、リラックスしてみんなが自由に話せるようなところですかね。家族で行く時も、子どもも含めてみんなにとって居心地が良い環境というのがすごく大事な要素ですね」

濱田 「例えば、地方ロケとかで初めて行く場所でお店を選ぶ時は、楽しそうなお客さんがいっぱいいるところを選びます。お酒が好きな人って、そういう雰囲気とかにシビアな人が多いので、楽しそうに過ごしている人が多いところは、きっと良いお店なんだろうなと思って入ったりしますね」

――それでお店を選ぶと、良いお店なことが多いですか?

濱田 「そうですね!」

西島 「(笑)。もう、場数を踏んでる感がすごい(笑)」

濱田 「僕も最後には一緒に楽しくなっちゃうという(笑)」

――すてきな選び方ですね。ドラマでは、三舟が人々の悩みを聞いて解決していきますが、お二人はそれぞれ人生相談を受けるタイプですか? それとも逆に相談をするタイプでしょうか?

西島 「僕は相談もするし、されることもあるんですが、年齢が上がってきたのでどちらかというと相談を受けることが多いかな…? 意外と若い世代の人たちよりも、おじさん世代の人たちからよく相談を受けるので心配ですね…(笑)。でも、自分もそうだったかもしれません。若い時は『なんとかなる』という思いが強い気がします。ただ、このご時世だからみんな悩んでますよね。自分も、今思っていることを相談したりしますね」

――濱田さんはいかがですか?

濱田 「僕は、ぜんっぜん相談されないです!」

西島 「(爆笑)」

――聞いちゃいけない質問でしたかね!?(笑)。

濱田 「いえいえ!(笑)。別の作品だったんですけど、僕と同世代の女優さんが中心となって、あるシーンについて何人かが意見を交わしていることがあったんですよ。で、『何かもめているのかな、行かなきゃ』と思ってそこに行くと、その女優さんが『あなたはどう思う?』『あなたはどう?』と順番に聞いていっていたんです。で、『次、俺だな。なんて言おうかな』と考えていたら、『あなたは何も考えてない!』って順番を飛ばされちゃったんですよ(笑)。恥ずかしいな~と思って」

西島 「(笑)」

濱田 「相談したい人には、何も考えていないのが見抜かれちゃうんでしょうね。だから、誰からも全然相談されないです(笑)」

――でも、その時も「何言おうかな」と考えられていたんですよね?

濱田 「一応、当たり障りのないことを…(笑)。この人がこれ以上怒らないようにと思っていたんですけど、それが見抜かれていて、発言権すらもらえなかったという話です(笑)」

西島 「(爆笑)」

――貴重なお話をありがとうございました!(笑)。最後に視聴者の皆さんへ、作品の見どころも含めてメッセージをお願いします。

西島 「まず、料理がすごくおいしそうなドラマです。その中でそれぞれの登場人物が、僕たちが生きていく上で抱えるような悩みと同じ悩みを持っていて、それを『ビストロ・パ・マル』のメンバーが料理を通して解決したり、時には解決しなくても何か新しい一歩を踏み出せるように背中を押すドラマです。僕たちは、視聴者の皆さんに『こういうレストランが本当にあったら行きたい』と思っていただけるような、そういうドラマ、そういうレストランにしたいと思って撮影をしていました。完成した作品を見ると、レギュラーキャストをはじめ、お客さん役の方々もそれぞれすてきで、自分が考えていた以上にドラマ全体がすごく温かくて、優しいドラマになったなと感じました。なので、今いろいろ大変な時期ですけど、その日の終わりに温かい料理とストーリーを見てほっこりしていただけたらなと思います」

濱田 「飯テロ、コメディー、人情劇、ワンシチュエーション…本当に盛りだくさんな作品になっています。1話につき、二つの問題が出てきますし」

西島 「(笑)。何回言うの!(笑)。そうだよね、すごい解決したもんね」

濱田 「そうですよ! ずっと推理しているから。止めときゃいいのに…お客さんに楽しく食べて帰っていただくだけでいいのに(笑)」

西島 「そうだよね、おせっかいだよな(笑)」

濱田 「本当になかなか見たことがない、楽しい作品になっていると思います。ぜひ、月曜深夜に楽しんでいただけたらなと思います!」

【プロフィール】

西島秀俊(にしじま ひでとし)
1971年3月29日生まれ。東京都出身。おひつじ座。A型。ドラマ「あすなろ白書」(フジテレビ系)をはじめ、「チーム・バチスタ」シリーズ(フジテレビ系)、「きのう何食べた?」(テレビ東京ほか)、映画「クリーピー 偽りの隣人」(2016年)、「空母いぶき」(19年)などに出演。また、現在放送中の連続テレビ小説「おかえりモネ」(NHK総合ほか)に朝岡覚役で出演しているほか、映画「ドライブ・マイ・カー」が8月20日、劇場版「オトッペ パパ ・ドント・クライ」(声の出演)が10月15日、劇場版「きのう何食べた?」が今年公開予定。


濱田岳(はまだ がく) 
1988年6月28日生まれ。東京都出身。かに座。A型。ドラマ「釣りバカ日誌〜新入社員 浜崎伝助〜」シリーズ(テレビ東京系)をはじめ、連続テレビ小説「わろてんか」(NHK総合ほか)、「教場Ⅱ」(フジテレビ系)、映画「喜劇 愛妻物語」(2020年)、「バイプレイヤーズ 〜もしも100人の名脇役が映画を作ったら〜」(21年)などに出演。また、映画「鳩の撃退法」が8月27日に公開予定、2021年度後期連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(NHK総合ほか)に出演予定。  

【番組情報】

「シェフは名探偵」 
テレビ東京系 
月曜 午後11:06~11:55 ※第2話のみ午後11:06~深夜0:00

取材・文/鬼木優華(テレビ東京担当) 

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