「この恋あたためますか」で新たな魅力を見せる仲野太賀にインタビュー！「好きな人に対して、どうしてもただのいい人になってしまう人って山ほどいると思う」2020/12/01

――どれくらいギュッとしようかな？とか…

「そうそう（笑）。今までやったことないことをこの作品ではしていて、自分にとっても可能性を広げるチャンスだと思っています。演じている側としては気恥ずかしいものがあるので、慣れることはなさそうですけど、こちらのドキドキも作品を見ている皆さんに伝わればいいなと思います！」

――喜んでテンションが上がった樹木から急にハグされるシーンなどもドキドキですね。あらためて森さんの印象もお伺いしたいです。

「森さんは一緒にお芝居してて、なんでこういう表情ができるんだろうって不思議に思うことがたくさんあって、そこに理屈じゃない魅力があると思っています。今まで森さんといろんなシーンを撮ってきましたが、僕としては完全に引っ張ってもらっています。森さんを見てるだけでこっちの気持ちはどんどん膨らんでいくし、揺さぶられるし、影響を受けます。うそがなくてとても自然体。なおかつ、樹木という役をオリジナリティーを持って柔軟に演じてくれるので、素晴らしい女優さんだなと思っています」

「この恋あたためますか」で新たな魅力を見せる仲野太賀にインタビュー！「好きな人に対して、どうしてもただのいい人になってしまう人って山ほどいると思う」

――中村さんと石橋さんの印象はいかがでしょうか？　現場でされたお話の内容などを教えていただきたいです。

「倫也くんは現場のムードメーカー。みんなに声を掛けて現場の雰囲気を作っています。この前すごいなと思ったのは、『僕たちがどう芝居するかは大事なことだけど、とにかく森さんがやりやすいように、森さんの気持ちがうそのないような状況や環境を僕たちで作っていかなきゃいけない』という話を2人でした時。これまでラブストーリーに何度も出演されているし、そこで培われた倫也くんなりの誠実さを感じました。胸キュンラブストーリーには慣れていない僕ですが、倫也くんがいるからこそ思いっきり飛び込めています。石橋さんには僕自身シンパシーを感じるところがあって、よく話します。石橋さんがいるだけで現場が華やかになりますね。ほぼ同世代ですけど、自然体でああいうお芝居ができる人ってなかなかいないなと思います」

――里保とのシーンが増えるごとにタッグ感が出てきている気がします。

「結構温まっていますね！　樹木ちゃんと浅羽社長を追いかける者同士、相棒感が段々出てきています。これは石橋さんじゃなかったら生まれなかった。本当に一緒にいて居心地がいいです」

――今作はそんな四角関係のそれぞれに見どころがありますが、仲野さんご自身が一番共感できる恋の矢印はどれでしょうか？

「（少しだけ考えて）やっぱり新谷ですかね。一度は誰もが通ったことがあるようなジレンマを新谷は抱えているので。好きな人になかなか振り向いてもらえないというのは、僕に限らずいろいろな人が共感できる役になっているんじゃないかなと思います。だからこそ、物語の最後までに新谷がどういうふうに前に進むのかを一番良い形で演じたいです」

――優しくて温かい新谷がどのような恋愛を展開していくのかに注目ですね。ちなみに新谷が“ものすごくいい人”になった理由とか過去の設定はあるのでしょうか？

「特に設定はないのですが、ああいう男はいい人になるしかないよなとは思います（笑）。僕もよく分かるんですけど、“いい奴”になりたくてなっているわけじゃないんだろうなと。好きな人に対して、どうしてもただのいい人になってしまう人って山ほどいると思います。隣にいるには、そうするしかなかったというか。新谷もそうなんじゃないかな」

――だからこそ多くの視聴者から共感を呼ぶんですね！　今作はご自身にとって新しい挑戦とおっしゃっていましたが、今後ラブストーリー系の作品をもっとやっていきたいとか、こんな作品に出てみたいとか野心はありますか？

「（即答で）報われる役をやりたいです！」

――（笑）。

「今作もどうなっていくか分からない段階ではありますが、今撮影している時点では楽しいシーンがあればあるほど、どんどん切なくなっていく状態になっているんです（笑）。遊園地でのデートシーンの撮影もすっごく楽しかったんですけど、終わった後ものすごく悲しくて。だから、もし次に恋愛モノの作品ができるなら、確実に幸せになりたい！　好きな人と結ばれたいです！」

――個人的にはキキマコ（樹木＆新谷）コンビ推しなので、ぜひ結ばれてほしいです…！

「どうなるんでしょうね。僕自身も楽しみです！　新谷という初挑戦ともいえる役柄をやらせていただいて、あらためて自分の枠の外にあるものを積極的に挑戦したいという気持ちも生まれました。どうしても守りに入ってしまうこともあるので、20代のうちにたくさん枠の外のものにチャレンジしようと。だからこそ、今回こういう役をいただけたことが本当にうれしいですし、自分の力になっている思います」

――これまでもたくさんの役柄を演じていらっしゃった仲野さんのさらなる進化、楽しみにしています！　では、最後に作品終盤に向けての見どころをお願いします！

「ここから4人の恋愛模様がどんどん深く複雑になっていくので、そこから目を離さずに最後まで応援してもらいたいなと思います。自分たちもどうなるか分からない中でやっていて、本当にそれぞれの恋愛がどうなるのか楽しみでもあり、切なくもあります。だんだん現場の空気感もできてきているので楽しみにしてください！」