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亀梨和也が天才弁護士を演じる「正義の天秤」【制作統括独占インタビュー!VOL.4】―― 原作との相違点2021/10/15

亀梨和也が天才弁護士を演じる「正義の天秤」【制作統括独占インタビュー!VOL.4】―― 原作との相違点

 物語も佳境の土曜ドラマ「正義の天秤」(NHK総合)。今回は制作統括・真鍋斎さんから第4話の注目ポイントを伺います! また、TVガイドwebの姉妹ブランドである「みんなドラマ」(https://mindra.jp/navigators/post/62)では、真鍋さんの第3話のアフタートークをお届け中です!

 前回の第3話(10月9日放送)では、鷹野和也(亀梨和也)が、強盗殺人事件について杉村徹平(北山宏光)と検事の長谷川政尚(高橋克実)の裏取引を疑いましたが、実は被告人・中江雄聖(須賀健太)が長谷川検事に裏取引の話を持ち掛けたという事実が明らかになりました。

――第3話は被告人の裏取引に応じてしまった長谷川検事が自殺するという衝撃的な出来事がありました。

「長谷川なりに正義感や検事としてのプライドがあり、それに反した自分が許せなかったのではないかと思います」

――“ルーム1”のメンバーが徐々に鷹野のことを認め始めている中、桐生実雪(大政絢)だけがスパイのようなことをしていますが、桐生はどんな思いがあって、あんなことをしているのでしょうか?

「桐生自身、少し揺れ動いているんです。彼女は頭も良くて元裁判官で優秀な弁護士なので、鷹野がいなければ、自分が“ルーム1”のシニアパートナーになっていたという思いがあるんです。西園寺清隆(竹中直人)からも鷹野がいなかったら、シニアパートナーは桐生だと言われたこともあり、どっちに付くか迷っていて…。鷹野の言うことには説得力があるし、優れている部分は認めつつも、自分の野心や個人的な思いもあって揺れ動いていると。最終的にどうなっていくかは第4話で分かってきます」

――桐生は原作では男性でしたが、ドラマで女性になったのはどんな理由があるのでしょうか?

「原作では桐生は切れ者の男性なんです。実は桐生だけでなく、鷹野の年齢も原作と変えているんですよ。原作の鷹野は、明示されてはいませんが、いろいろな事件の時系列から50歳くらいと推定しています。ですが、ドラマの鷹野はそれよりも若く、少し癖もあるキャラクターになっています。そんな中、桐生を男性にすると、鷹野と若干ですがキャラクターがかぶってしまうのではないかという懸念があったことと、“ルーム1”のメンバーを見た時に、女性が佐伯芽依(奈緒)だけになるので男女比のバランスを考えた経緯もあります。実際に法曹関係者も女性が増えてきていますしね!」

――なかでも大政絢さんが起用された理由は何でしょうか?

「クールビューティーな大政さんは、桐生実雪にぴったりだなと思ってお願いしました」

――第4話(10月16日放送)では、娘を殺された宮地幹雄(吹越満)が犯人の松田晴登(上野凱)を殺害した復讐殺人事件を芽依と桐生が担当しますが、なぜこの2人になったのでしょうか?

「鷹野は雨宮久美子(大島優子)が追っていた“安倍川事件”のことを調べ始めて、“キムラヒデユキ”を探しているので、“ルーム1”に持ち込まれた案件を芽依と桐生に任せたというのが始まりです。2人は鷹野から預かったこともあり、一生懸命、弁護しようとするんです。ただ、被疑者である宮地が『とにかく死刑にしてくれ』の一点張りで…。事件を調べていくうちにいくつかの矛盾点が見つかり、2人で解明していくことになります」

――宮地役が吹越さんとは豪華なキャスティングですね! 撮影中の吹越さんはいかがでしたか?

「吹越さんが演じたのは、自分の娘を殺されて復讐殺人を行った宮地という役でしたが、疲れ果てた初老の男性をリアルな感じで演じていただきました。子どもを思う親を熱演されています」

――吹越さんの迫真の演技も楽しみです。一方、鷹野は“安倍川事件”の真相に迫るために“キムラヒデユキ”を探すとのことですが、どういった展開になっていくのでしょうか?

「鷹野は“キムラヒデユキ”という人物を見つけて会いにいくのですが、ここは一番肝のところなので、楽しみにしてもらいたいですね。また、第4話では、一ノ瀬眞人検事(萩原聖人)がフィーチャーされるので、一ノ瀬の動向にも注目していただきたいです」

――確かに、一ノ瀬もひと癖あって、気になっています。そういえば、鷹野は毎回「ワクワクしてきたぞ」と言っていますが、第3話では新たに「面白くなってきた」と言っていました。第4話でも「ワクワクしてきた」に変わるセリフが出てくるのでしょうか?

「『ワクワクしてきたぞ』というのは、普通は日常生活の中であまり使わない言葉なので、ある意味パワーワードというか、キラーフレーズなんです。頻繁に使うということは考えていなくて、多用はしないようにしています」

――そうなんですね! インパクトが強いせいか、何度も聞いている気がしていました。

「『面白くなってきた』というのは言葉通りの意味で、『ワクワクしてきたぞ』という言葉は重要なポイントの時に使っているんですよ」

――なるほど! 第4話では、あらためて鷹野の「ワクワクしてきたぞ」に注目して見ます! また、芽依と鷹野のコンビが回を重ねるごとに変化しているように感じているのですが、今後2人の関係性はどうなっていくのでしょうか?

「いいコンビになってきているのかなと。気付いた方もいらっしゃると思いますが、第3話で『鷹野さんが来てからの半年で、俺も成長したってことですかね』と杉村が言っていたんです。つまり、第1、2話は、鷹野が来て間もない時の事件で、第3話では半年たっているんですよね。だから、少し慣れた感じがすると思います。今後は芽依が鷹野にどんどん突っ込めるようになっていって、ますますいいコンビネーションが見られると思います」

――最後に第4話の見どころをお願いします!

「最終回を前にして鷹野自身が抱えている事件がさらに進展していきますので、楽しみにしていてください!」

――ありがとうございました!

 ドラマ放送後には、無料の会員制コミュニティーサイト「TVガイドみんなドラマ」(https://mindra.jp/episodes/seigi)で真鍋さんのアフタートークも公開しますので、そちらもお見逃しなく!

【プロフィール】

真鍋斎(まなべ いつき)
1991年、NHK入局。これまで大河ドラマ「龍馬伝」(NHK総合ほか)や「立花登青春手控え」(NHK BSプレミアム)で演出を手掛けた他、「大岡越前」(NHK BSプレミアム)や連続テレビ小説「まんぷく」(NHK総合ほか)で制作統括を担当。現在は、土曜ドラマ「正義の天秤」の制作統括を務めている。

【番組情報】

土曜ドラマ「正義の天秤」(全5回)
NHK総合 
土曜 午後9:00~9:49

NHK担当 K・H



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