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ディーン・フジオカ、「青天を衝け」で異例の“再演”! “ワイルド五代さま”にワクワクが止まらない!?2021/06/19

 第18回(6月13日放送)の大河ドラマ「青天を衝け」(NHK総合ほか)では、武田耕雲斎(津田寛治)や藤田小四郎(藤原季節)ら天狗党が処刑され、尊王攘夷が終わりを告げました。渋沢篤太夫(吉沢亮)はそのことに衝撃を受けながらも、徳川慶喜(草彅剛)に日本を束ねてもらうためには、一橋家の財政を豊かにしなければいけないと決意し、動きだします。

 第19回(6月20日放送)では、勘定組頭に任命された篤太夫は武士でありながら、商売人のごとく発奮。一方、薩摩では、五代才助(ディーン・フジオカ)が欧州から帰国します。のちに「東の渋沢、西の五代」といわれる2人が歴史の舞台に台頭し始めるのです。今回は、五代才助(友厚)を演じるディーン・フジオカさんから、連続テレビ小説「あさが来た」の五代との違いや撮影エピソードを伺いました。

――「あさが来た」で演じた五代を「青天を衝け」で再び演じることになりますが、聞いた時はいかがでしたか?

「お話をいただいた時に、時空を超えた五代さんとの不思議な縁をあらためて感じました。とてもうれしかったですし、こういう形でまた同じ偉人、偉大な先輩を演じさせていただけるということはすごく光栄なことだと思い、興奮しました」

――「あさが来た」と「青天を衝け」の五代の人物像について、それぞれどのように考えていらっしゃいますか?

「正直、朝ドラと大河ドラマを地続きに、シリーズみたいに考えてはいません。個人的な気持ちとしては『あさが来た』の五代さんという存在があったから、今回があると思っていますが、プロジェクトとしては全く違うものだと思って接しています。演じる上で朝ドラの時の五代さんを踏襲しようとは思っていないんです」

――いったんリセットされて新たに五代と向き合ったということでしょうか。

「そうですね。現場で演出をつけてもらって、役者の方々とやりとりさせていただく中で、アプローチが違うということを感じました。それがすごくフレッシュで、初日にインした時から、新しいことに挑戦しているというワクワク感を明確に感じたんです。だから、いい意味で朝ドラの時のことは引きずっていません。大森(美香)さんの脚本には『あさが来た』の時も今回も、五代友厚というキャラクターの魅力や彼の思想、成し遂げた偉業を伝える上で、すごくいろんな仕掛けがあるなと感じていて。言葉の一つ一つが選び抜かれたセリフで、自分が一人の人間として生きていく上での指針になるような言葉がたくさん散りばめられているんです。そういう部分では大森さんの脚本を通して、五代さんが後世に残した知恵や思いを思いっきり全身で受け止めています」

――演じる上でどんなことを意識されたのでしょうか?

「先ほどの話とかぶってしまうかもしれないんですけれども、5、6年前に大阪でやっていた『あさが来た』に固執しすぎないということを意識している気がします。朝ドラと大河は枠の性質上、フォーカスする部分やストーリーテリングしていく部分での焦点が違うんじゃないかと考えていて。自分が五代として参加させていただいている中で、大河ドラマでしかできないことを発揮できるような形で現場にいられたらいいなと思っています」

――「青天を衝け」における五代の魅力はどういったところだと思われますか?

「まだ自分がそこまでたくさんの日数を重ねていないこともあるんですけど、意外とワイルドだなと(笑)。最初に登場したシーンが野性味あふれる、型にはまらないキャラクターとして描かれたのは、ものすごくワクワクしましたね 。朝ドラの時には、こういうシーンや演技はなかったので。ここまで解放していいんだということを最初のシーンで気付かされました」

――今回の五代の役割や人物像をどのように考えていらっしゃいますか?

「史実として“西の五代、東の渋沢”と日本の近代化の中で両極をなすような役割が、朝ドラの時よりも明確に打ち出されているような気がします。新しい時代を作っていく中で、同じビジョンを持った人たちが違う環境の中で切磋琢磨してお互い競い合うことで高め合うという役割が、今回の『青天を衝け』の中での五代のキャラクターが担っている役割なのかなと。先ほどの話でもあったんですけど、初日に自分が受けた印象として、朝ドラの時よりもだいぶワイルドで古いしきたりや形骸化しているようなものを爽やかに捨て去っていて、太陽の光や風が突き抜けていくような感じがしたんです。客観的に新しい時代を予感させるような演出だったので、やりがいがある役回りをいただけたんだなと実感しました。ここからどういうふうに展開してくのか、演出チームが現場でどう味付けしていくのかがとても楽しみです」

――衣装や髪形は「あさが来た」の時と違いましたか?

「全く違う形になっています。衣装も今回に合わせて、新たに作っていますし、髪形も今回のキャラクターに合わせています。セリフの方言も『あさが来た』の時は関西弁が多かったと思うんですけれども、今のところは薩摩弁に加えて、多言語展開をしています。日本語は薩摩弁が基本で、あとは外国語を話す感じです」

――五代の格好いいと思うシーンやこれから撮る中で楽しみなシーンを教えてください。

「全部ですね(笑)。こういうふうに物事を考えて行動できたら、格好いいなと率直に思うんです。自分が普段言っていることややっていること、演技じゃない仕事の時、演技の仕事の時も含めてかもしれないですが、五代さんに教えてもらったことをそのまま実行していると錯覚するくらいで。それくらい偉大な知恵と行動力を持った先輩だと思っているので全部のシーンになるんです。毎回すごく印象的なシーンになっていて、ギュッと密度の濃いやりとりがあります。五代の初登場シーンについては、象徴的でしたね。五代の佇まいについて『本当にいいんですか』と聞いてしまったくらい、こういう立ち振る舞いや在り方でいいのかと悩んでしまって。その時点でちょっと朝ドラに引きずられていたのかもしれませんが、奇麗にスタートを切れたという意味で心地良かったです」

――五代とご自身の共通点はありますか?

「先見性を持って知的に物事を進めていく五代さんは変わらずいて、そこが武士の五代さんから1人先に文明開花をして、近代化していく五代さんの姿があって。すべてにおいて五代さんがワイルドというわけではないんですが、変化のダイナミックさというか、振れ幅の広さみたいなものが柔軟ですてきだなと思ったので、願わくば自分もそうありたいです」

――先ほど、五代の言葉には、生きていく上での指針が散りばめられているとおっしゃっていましたが、具体的にはどんな言葉でしょうか?

「仕事で考えると、セリフの中に出てきた小さいものを捨てて大きなものを求めていくという意味の“捨小就大(しゃしょうしゅうだい)”という言葉は、あらためて正しいなと思いました。仕事は締め切りやバジェットなど、決められた条件の中で進めていくので、優先順位を決めなくてはいけなくて。その中で確実に未来に向かって進んでいくためには、時にはリスクを負ってもやらなければいけないこともありますよね。それが五代さんの今後を暗示するような素晴らしいセリフで、演じながらハッとさせられました」

――ありがとうございました!

第19回あらすじ(6月20日放送)

 売り方を変えることで一橋領の木綿の価値を高めることに成功した篤太夫(吉沢)は紙幣の流通にも取り組むことに。一方、薩摩では、欧州から帰国した五代(ディーン)が大久保一蔵(石丸幹二)と密談を交わしていました。幕府は2度目の長州征伐へ向かいますが、ひそかに薩長同盟を結んだ長州を前に大苦戦します。そんな中、大坂城で指揮を執る家茂(磯村勇斗)が倒れてしまい…。

 

【番組情報】

大河ドラマ「青天を衝け」
NHK総合 日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BSプレミアム・NHK BS4K 日曜 午後6:00~6:45

NHK担当 K・H

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