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「おちょやん」で癖の強い店長を演じた西村和彦。セリフの掛け合いを面白くするコツとは?2021/03/06

「おちょやん」で癖の強い店長を演じた西村和彦。セリフの掛け合いを面白くするコツとは?

 天海一平(成田凌)のプロポーズで幕が開けた第13週(3月1日~5日放送)の連続テレビ小説「おちょやん」(NHK総合ほか)。本編開始1分の出来事にSNSでは衝撃が走りました。

 劇場の放火未遂をしたヨシヲ(倉悠貴)を引き留めることができなかった竹井千代(杉咲花)に一平は「一人やあれへん…俺がおる」と慰め、「俺と一緒になれへんか?」と求婚。この週のサブタイトルは「一人やあれへん」でした。

 一平は、母・夕(板谷由夏)から捨てられた事実を突き付けられた揚げ句、ずっと恨んでいた父・天海(茂山宗彦)の本音を知り悲嘆。そんな一平に、今度は千代が「あんたは一人やあれへん…うちがいてる…」と寄り添いました。2人は結ばれる運命だったのかもしれませんね。

 さて、第13週は千代と一平が京都へ行き、懐かしい面々が登場しました。今回は、カフェ「キネマ」の店長…自称「監督」宮元潔を演じた西村和彦さんからコメントが到着。

 西村さんは本作の出演が決まった時、「素直にうれしかったですね。僕が初めて“朝ドラ”に出演したのは、平成6年度前期連続テレビ小説『ぴあの』だったので、またNHK大阪制作の作品に呼んでいただけたのは、うれしかったです」と心境を明かし、さらに「僕は京都出身なので、京都のことばで演じることができるのは非常に感慨深いです。『ぴあの』以来26年ぶりに、一緒にお仕事をさせていただいたスタッフの方もいらっしゃって…。当然、昔とは撮影のスタイルが違っていますが、それでも懐かしい気持ちが大きいです」と懐古。

「おちょやん」で癖の強い店長を演じた西村和彦。セリフの掛け合いを面白くするコツとは?

 役柄について「宮元は映画好きという設定ですが、マニアといわれている人は一癖も二癖もありますよね。その典型的な人物だと思います」と紹介し、「典型的な役柄だからこそ、自分がそこに何を乗せられるかだと思っています。人間味や優しさを乗せていくのか、それとも軽薄さを乗せるのか…。台本を読んで自分の考えを現場に持っていき、演出と現場の空気、スタッフや共演者たちと溶け込ませていく。その融合で、自分のお芝居はつくり上げられていきます。特にカフェ『キネマ』の場面は、セリフの掛け合いが面白いのですが、台本以上に面白くしたいんです。僕の性分ですね(笑)。リハーサルでも出し惜しみをせずに、アイデアをどんどん出していきました」と役づくりについて教えてくれました。

 また「物語の前半部分で、千代の厳しい生い立ちが描かれ、そこから抜け出した後の京都編は、作品的にも比較的明るい部分です。コメディータッチなので、芝居のテンポが必要ですが、日を重ねるごとに、みんなのテンポが擦り合わさっていって、非常にいいテンポ感で撮影できました」と振り返ります。

 最後に「千代の背負っている境遇は、決して順風満帆な人生ではないですが、千代は気丈で朗らかでポジティブな女性です。カフェ『キネマ』は、彼女が帰ってこられる場所、ホームグラウンドのような温かい場になっています。千代の気丈さの中に隠された悲しみのようなものをカフェ『キネマ』の面々がおもんばかっていき、どんどん彼女に引き寄せられていくところを、ぜひ視聴者の皆さんに見ていただきたいです」と呼び掛けました。

第14週あらすじ(3月8日~12日放送)

「おちょやん」で癖の強い店長を演じた西村和彦。セリフの掛け合いを面白くするコツとは?

 時は昭和7年。千代(杉咲)と一平(成田)が夫婦になって3年の月日がたちました。そんな中、世界の喜劇王チャプリンの来日が決定。大山鶴蔵(中村鴈次郎)は、鶴亀家庭劇と須賀廼家万太郎(板尾創路)率いる万太郎一座を競わせ、客数の多かった方の芝居をチャプリンに見てもらうと宣言します。鶴亀家庭劇の面々は打倒万太郎一座に向けて盛り上がりますが、須賀廼家千之助(星田英利)の様子がいつもと違い…。

【番組情報】

連続テレビ小説「おちょやん」
NHK総合 月~土曜 午前8:00~8:15ほか
NHK BSプレミアム・BS4K 月~土曜 午前7:30~7:45ほか
※土曜は一週間の振り返り。

NHK担当 M・I



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