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松村北斗が「カムカムエヴリバディ」で“朝ドラ”初出演!「もっと成長して帰ってきたいと思う現場でした」2021/10/02

 11月1日から始まる連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(NHK総合ほか)は、“朝ドラ”史上初・3人のヒロインが、ラジオ英語講座とともに歩んだ3世代の親子を描く100年のファミリーストーリーです。

 日本でラジオ放送が始まった1925(大正14)年、岡山の商店街にある御菓子司「たちばな」で、初代ヒロイン・橘安子(上白石萌音)が誕生。あんことおしゃれが大好きな普通の女の子です。そんな彼女の運命を動かすのは、地元で有名な名家・雉真家の長男で、雉真繊維の跡取りでもある稔との出会い。家業の繊維業を海外に展開させることを志す、英語が堪能な好青年・稔を松村北斗さんが演じます。今回は、“朝ドラ”初出演の感想や共演者の印象、英語でのお芝居についてお伺いしました。

――まずは“朝ドラ”出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。

「出演が決まった時は、もちろんうれしかったです。オーディションを受けさせていただいたのですが、1次審査は動画を送って、2次審査は面接という流れでした。マネジャーさんから『いいところまでいっているから、あと1回くらいオーディションがありそう』と聞いていたんですが、その数日後に偶然、滝沢(秀明)くんとお会いしたら『良かったね! 頑張ってね』と言われて…。“あれ?”と思いながら『ありがとうございます。決まったんですか?』とお聞きしたら、『あれ? 言ったら駄目だった?』と変な感じで結果を知ってしまったんです。その後『マネジャーさんが直接伝えたいと思うからシーで』と言われたのですが、さすがに内緒にはできませんでした(笑)」

――オーディションは、どのような感じだったのでしょうか?

「実際の台本をいただいてお芝居をしたのですが、標準語だったんですよ。僕が演じる稔は岡山弁を使うのですが、オーディションの時は標準語で、現代的だったこともり、親近感が湧いて伸び伸びとお芝居をさせてもらった気がします。でも出演が決まって、いざ稔を演じることになったら、時代は昭和初期ですし、岡山弁がとても難しかったです。前半は共演者の方々とどんな会話をしたのか思い出せないくらい、岡山弁のインパクトに圧倒されました。方言のセリフや時代を感じることで、オーディションの時とは役の見え方が変わっていきましたね」

――今回、初めての“朝ドラ”出演ですが、発表があった時の周りの方々の反応はいかがでしたか?

「最初に反応してくれたのは、メンバーの田中樹でした。ネットのニュースを見たようで『すごいじゃん!』と、わざわざ電話をかけてきてくれました。『どんな感じなの?』と聞かれたので、僕の役の説明をしていたんですが、7割くらい話したところで切られたんです(笑)。よくあるんですよ。“僕が話している途中で切る”っていうことがしたくて、電話してきたんじゃないかな。だから樹は、最終的に僕がどんな役柄か分かっていないと思います」

――松村さんが演じる雉真稔の人物像を教えてください。

「大企業の長男なのでしっかりしていますし、周りの人からも大成の道が約束されていると思われている大学生です。今の10代後半の若者よりしっかりしていると思うんですが、稔の全貌を知る僕からすると、とても人間的で、まだまだ完成しきれていない部分があると思います。周りが望むことを優先しすぎて本来の自分を隠すしかないようなところは、僕もよく分かりますし、正解だと思って積み重ねてきたからこそ、自分の根っこの部分が後回しになってしまうという気持ちは共感できるなと思いました」

――稔は英語が堪能な大学生ですが、英語に関してはどのような役づくりをされたのでしょうか?

「小学生の頃から英語塾に通っていて、今でも定期的に英語の勉強をしているので、ある程度ベースはできていたんです。だけど日本語と同じで、時代が変わると英語の発音も少し違ってくるんですよ。出演が決まってからは、発音やイントネーションのレッスンも組んでいただきました。ネイティブの方からしたら安易な考え方かもしれないですが、『Little(リトル)』という単語は、今だと『リロー』と聞こえるじゃないですか。でも昔はもっと『T』の発音が強くて『リトー』みたいに言っていたそうです」

――メンバーのジェシーさんは英語が堪能ですが、なにかアドバイスはもらいましたか?

「彼は現代人だから、現代の発音を聞くと分からなくなってしまいそうだったので、頼らないようにしていました。稔が生きていた時代に放送されていた『NHKラジオ英語講座』でも勉強をしていたのですが、その発音を聞いた時にジェシーの顔が一切浮かばなかったんです(笑)。だから彼とは英語で絡まない方がいいなと思いました」

――ヒロインの安子を演じる上白石萌音さんの印象を教えてください。

「素直にすてきな方だなと思いました。でも年齢不詳な感じがしますよね。普段は穏やかな方ですが、本番になると作品の軸としてどっしり構えていて、心(しん)の強さを感じる女優さんです。活躍されている方は皆さんそうだと思いますが、“肝が据わっているな”と。上白石さんとして存在する内面と、安子として存在する内面が全く別もので、撮影をご一緒させていただいて、よりギャップが強い方だなと思いました」

――稔の弟・勇役の村上虹郎さんの印象はいかがですか?

「僕は兄がいて、僕自身が弟なんですよ。でも村上さんは長男で、年下の人に対する接し方が備わっている方だったんです。あまりにも話し込みすぎると、僕の中の弟が出てしまいそうで、立場が逆転しちゃうなと思いました。なので多くを語らずに、長男っぽくいようと思ったことがありましたね」

――では、印象に残っているシーンを教えてください。

「やっぱり安子との出会いのシーンですね。実家に帰省する時に手土産を買い忘れて、ふと立ち寄った和菓子屋さんで出会うんですが、現代ではなかなかない出会い方じゃないですか。『“朝ドラ”っぽい!』と思いました(笑)。あと印象に残っているのは、母と対立した後に、父と腹を割って話すシーンがあったんですが、その空気感がすごく好きでした。とにかくセリフが多かったんですよ、僕以外の皆さんも。台本をめくれどめくれどシーンが変わらないくらいに(笑)。でも物語を進める上で重要なシーンですし、大切な言葉がたくさん詰まっているので、見てくださる方にメッセージが伝わればいいなと思います」

――両親との関係も現代とは違いますよね。

「そうですね。特に父と子の関係が今とはだいぶ違うなと感じました。父の存在は威厳があって、“父の言うことが正解”なので、自分の考えや意見を言うことは、ものすごく覚悟が必要です。生きた時代が違いますし、生まれも育ちも違うので、理解するのが難しかったです。撮影以外の時も考えてしまいましたね」

――「カムカムエヴリバディ」を見て、松村さんのことを知る方もいらっしゃると思います。

「ファンの方々から、僕が“朝ドラ”に出ることで『おじいちゃん、おばあちゃんと同じ会話ができる』という声をたくさんいただいたんですよ。松村北斗を介して、世代を超えて同じ話題が交わされると思ったら、あらためて責任感や自覚が芽生えました。誤解を招かないようにお伝えできればいいのですが、松村北斗個人の話で言うと、この作品に出演できたことや“朝ドラ”の現場を経験できたことが、この先の自分にとって、とても意味があったと思っています。いつかもっと成長して帰ってきたいと思う場所でした。僕はまだ俳優としては未熟ですが、見てくださる方が『いい作品だな』と思ってもらえたらうれしいですし、作品に対して恩を返せたのかなと思います。そして“この人を応援してみよう”と思っていただけたらありがたいですし、SixTONESのメンバーに対しても成果を見せることができると思います」

――“朝ドラ”の現場で感じた新たな発見はありますか?

「他の作品や、お芝居以外のお仕事もたくさんさせていただいていますが、歴史ある“朝ドラ”の現場は強いパワーを感じました。今までに経験したことのない役柄やシチュエーションは、貴重な体験でしたし、今後の強みになったなと思っています。自分が“朝ドラ”を見ていた時の感覚とは全然違って“すごい世界”でした。毎日放送があるので、1話1話に物語の展開があって、その15分の中にメッセージが込められていて、脚本が濃密なんですよね。それを必死に理解したり表現したりすることが、こんなにも難しいことなんだと圧倒されましたし、脚本を書かれている藤本(有紀)さんも演じている皆さんも“怪物だな”と思いましたね。1話15分の中にさまざまな要素がぎゅっと詰まっていて、喜怒哀楽もどんどん変わります。魅力あふれる作品なので楽しみにしていてください!」

――今から放送が待ち遠しくなってきました。ありがとうございました。

【番組情報】

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」
11月1日スタート
NHK総合 月曜~土曜 午前8:00~8:15ほか
NHK BSプレミアム・BS4K 月曜~土曜 午前7:30~7:45ほか
※土曜は一週間の振り返り。

NHK担当 M・I



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