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林愛夏、新たな境地で目指すもの「感動という幸せを届けることが生きがい」【ミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」リレーインタビュー④】2021/03/27

 世界中で読み継がれ、愛され続けている大人気コミック「ピーナッツ」(著:チャールズ・M・シュルツ)。これを原作としたミュージカルの歴史は古く、1967年にオフ・ブロードウェーに初登場し、99年にはブロードウェーに進出。まさに、世界中の多くの観客を魅了し続けています。

 そんなミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」が、2021年3月30日より日比谷シアタークリエに登場。17年以来の再演として新たなキャストを迎え、さらにパワーアップして帰ってきます! 今回は、そんな注目作のキャストの皆さんを取材。会見の様子と合わせ、インタビューを通じて作品の見どころやそれぞれの魅力を深掘りしてご紹介します。
(ミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」リレーインタビュー①はこちら:https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-744208/、②はこちら:https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-745626/、③はこちら:https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-745657/

 今回お話を伺ったのは、要領のいいちゃっかり者のサリーを演じる林愛夏さん。アイドルとしての経験を経て、圧倒的な歌唱力を武器に今ミュージカル界で大活躍されています。そんな林さんに役柄の印象のほか、ご自身のミュージカルへの思いや、昨年出演されたミュージカル「ハウ・トゥー・サクシード」について語っていただきました。

――はじめに、出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

「みんなが知っている作品なので、とても驚きました。『私でいいのかな』と思ったり…」

――身近な人やファンの方など、周りの反応はいかがでしたか?

「今回は再演でこの作品を知っている方も多かったので、たくさん連絡をいただきました。演じるサリーの性格は私と似ていない部分の方が多いので、『(愛夏が演じると)どんなふうになるのかワクワクする』という声もありました」

――どんな部分がサリーと違うなと感じますか?

「私は長女でサリーは末っ子なので、ここは大きな違いの一つですね。あとは、私自身は平穏を求めてあまり強く主張しないのに対して、サリーは自分の思ったことを良いことも悪いこともすぐに言ってしまうという違いがあります。でも、サリーのそんなところもかわいいなと思います」

――なるほど。では、ご自身と正反対ともいえるサリーを演じてみて、衝撃を受けたことなどはありますか?

「サリーのお兄ちゃんは(花村想太演じる)チャーリー・ブラウンなんですけど、サリーはお兄ちゃんをからかうのが日常なんですよね。例えば、チャーリー・ブラウンがバレンタインの贈り物を一つももらえなかった時に『誰もあなたに贈っていないから、もらえないんだよ』みたいに、当たり前のことをグサっとくる言い方で言っちゃうとか(笑)。これはかわいいサリーだからできることだなと思います。そこは彼女の魅力だと思って、私も楽しんでセリフを言っています」

――確かに、ズバズバ言えるのはサリーだからかもしれないですね(笑)。

「私は弟がいるんですけど、弟の方がしっかりしていて。私の方がぽわっとしているので、私がチャーリー・ブラウンで、弟がサリーみたいな関係なのかもしれないなと、今話していて思いました(笑)」

――今度は林さんご自身についてもお伺いしたいのですが、2018年から活動の場が変わり、今の舞台活動に対する思いを改めて聞かせていただけますか? SNSで発信された「舞台人の1人としての覚悟を持って生きよう」という言葉も、とても印象的でした。

「コロナもあって改めて感じたことでもあるのですが、生活の中でもいろんなことがあるじゃないですか。そんな時に舞台やミュージカルを見に来ていただいて、『明日からも頑張ろう』と前向きな気持ちになってもらったり、感動という幸せを届けることや舞台を通して作品の素晴らしさを届けることが私にとっての生きがいなので、これからも続けていきたいお仕事です」

――昨年ご出演された「ハウ・トゥー・サクシード」では大きな反響があったかと思うのですが、振り返ってみていかがですか?

「本当にお客さまが温かくて、感謝の気持ちでいっぱいです。主演の増田貴久さんをはじめ、ミュージカル界でキャリアのある方々と共演させていただいたことは、私にとってとても大きな経験でした。とにかくついていくことに必死だったのですが、そんな中で温かい声援を送ってくださった皆さんには本当に感謝しかないです」

――では、今後の目標をぜひ教えてください。

「実は、幼稚園の卒園アルバムに“将来の夢はブロードウェー女優”と書いていて、とにかくミュージカルが大好きなんです。今は憧れのブロードウェー・ミュージカル作品にたくさん出演させていただけているんですが、やっぱり本国アメリカのブロードウェーを実際に見に行った時の感動は計り知れなくて。本場のミュージカルをたくさん見て学びたいですし、ミュージカル映画も大好きなので、たくさん吸収して、舞台を見に来てくださったお客さまにちゃんと何かを届けられる役者になることが目標です」

――最後に、舞台を楽しみにされている皆さんにメッセージをお願いします。

「『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』は、生きている喜びや、日頃当たり前にある幸せに気づかせてくれる作品です。今の時期、コロナ禍で皆さん大変な思いをされていると思うのですが、そんな時だからこそ新しい気づきとや癒やしがきっとこの作品の中にあると思うので、ぜひ見に来ていただきたいです」

――ありがとうございました!

 それぞれの質問に対し、深く考えてコメントしてくださった林さん。役作りのためにInstagramで「#6歳女子」や「#6thBirthday」と検索し、サリーと同じ年齢の女の子を観察しているとのお話もあり、熱心に役作りされている様子が伺えました。その一方で、“縄跳びが苦手”というかわいらしいエピソードが飛び出す一幕も。また、お話を伺う中でも、内に秘められた魅力がまだまだたくさんあるように感じられました。今後の活躍から目が離せません!

 開幕まであと3日! 明日は、ベートーベンを愛する天才音楽家・シュローダーを演じる植原卓也さんのインタビューをお届けします。お楽しみに! 

【プロフィール】

林愛夏(はやし まなつ)
1995年7月14日生まれ。神奈川県出身。幼少期より芸能活動を開始し、ドラマやテレビCMなどに出演。2005~07年まで、劇団四季「ライオンキング」にて、ヤングナラ役を演じる。12年5月からはベイビーレイズ(15年にベイビーレイズJAPANへ改名)のメインボーカリストとして活動。18年9月に同グループが解散して以降はその高い歌唱力を生かし、劇団四季「マンマ・ミーア!」(リサ役)や「ハウ・トゥー・サクシード」(スミティ役)などミュージカル女優として活躍の場を広げている。21年初夏、ミュージカル「ゆびさきと恋々」への出演が決定している。

【作品情報】

ミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」

東京公演 日比谷シアタークリエ/2021年3月30日〜4月11日
大阪公演 サンケイホールブリーゼ/2021年4月15日〜4月18日
愛知公演 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール/2021年4月20日
長野公演 長野市芸術館メインホール/2021年4月23日

取材・文/佐藤佳奈恵

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