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植原卓也、「ピーナッツ」舞台化の魅力を徹底分析!【ミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」リレーインタビュー⑤】2021/03/28

 世界中で読み継がれ、愛され続けている大人気コミック「ピーナッツ」(著:チャールズ・M・シュルツ)。これを原作としたミュージカルの歴史は古く、1967年にオフ・ブロードウェーに初登場し、99年にはブロードウェーに進出。まさに、世界中の多くの観客を魅了し続けています。

 そんなミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」が、2021年3月30日より日比谷シアタークリエに登場。17年以来の再演として新たなキャストを迎え、さらにパワーアップして帰ってきます! 今回は、そんな注目作のキャストの皆さんを取材。会見の様子と合わせ、インタビューを通じて作品の見どころやそれぞれの魅力を深掘りしてご紹介します。
(ミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」リレーインタビュー①はこちら:https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-744208/、②はこちら:https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-745626/、③はこちら:https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-745657/、④はこちら:https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-745640/

 今回お話を伺ったのは、ベートーベンを愛する天才音楽少年・シュローダーを演じる植原卓也さん。これまで数多くの作品で活躍されている植原さんに、本作の魅力について分析していただきました!

――はじめに、出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

「こんなに愛らしい作品に自分が携われる日が来るなんて考えていなかったので、話を聞いた時はとてもびっくりしました。この年齢になってからなので、なおさら。とてもワクワクしましたね」

――身近な人やファンの方など、周りの反応はいかがでしたか?

「これまでさまざまな作品をやってきて、もちろんどれも驚いたり喜んでくれたりというリアクションはあったんですけど、ここまでみんなが、どんな物語かを事前に知っているというのは初めてでした。スヌーピーと言うだけで伝わるので、それが一番の違いでもありますし、とてもうれしいですね」

――「ピーナッツ」という作品をミュージカルとして作り上げることの魅力はどんなところだと思いますか?

「子どもの世界を大人が演じることの魅力や良さを見つけなきゃいけないなと思っていたんですけど、台本やコミックを読んでみると、大人がハッとさせられる内容だったんですよね。ただ笑えるだけでなく、『深すぎる…』と感じる箇所がいくつもあって。“人生の大切さ”とか“人生ははかないものだよ”とか、作品のそういったメッセージをいろんなことを経験した大人がくみ取って、芝居を通して真っすぐ伝えられるのは魅力の一つだなと思います。実際に見に来てくださる方も大人の方々が多いと思うので、いい空間になるんじゃないかなと楽しみです」

――「ピーナッツ」が持つメッセージ性が、より一層引き立つということですね。

「ただ、言っていることはすごくシンプルなんですよね。『人生はとても幸せなものだよ』とか『目の前にある小さな幸せはとても大きな幸せだよ』とか。子どもたちはその時感じたことを何げなく言っているんですけど、時を経て大人になると、そういう小さなことを忘れがちなのかなと気づきました」

――確かに、いろんなことを知って目が肥えてしまったり、反対に何かに追われて毎日必死だったりして、目の前にある“小さな幸せ”に気がつけないことがあるような気がします。では、シュローダーの魅力についてはいかがでしょうか?

「彼は、とにかくベートーベンが好きで音楽に夢中で、おもちゃのピアノでずっと遊んでるというキャラクターなんですよね。他の子たちはいろんなことにはしゃいだりするんですけど、シュローダーは初めから大人のようにピアノを弾いていたりして、そういった部分では他のキャラクターとは違う雰囲気というか、どこか対照的なものを感じます。決して特別大人というわけではないんですけど、落ち着いているように見える部分がありますね。物事を俯瞰して見ているのかなと思う場面もあって。僕のイメージなんですが、シュローダーは少しだけ精神年齢が高いのかなと思います」

――そういう雰囲気の持ち主っていますね。

「シュローダーの持つ雰囲気が音楽家としての一面につながっているのかなとか、そんな想像をするだけでも楽しくなります。ただ無邪気なところは無邪気ですし、おもちゃのピアノに夢中になっているのも、ただそれがお人形やゲームじゃなくピアノだったというだけで。そんなふうに何かに夢中になっているところは、子どもらしくてかわいいなと思います」

――シュローダーにとってのピアノのように、植原さんにも夢中になってしまうものはありますか?

「実は、僕も幼少期の頃からものすごく音楽が大好きなんですよ。音楽が好きでダンスを始めて、今の世界に入ったというところがあって。ずっと音楽と隣り合わせの人生なんですよね。ピアノは全然弾けないんですけど、ありがたいことに自分で作った曲がCDになったりしていて、そういうところは今回の役との共通点だなと感じています」

――では最後に、舞台を楽しみにされている皆さんにメッセージをお願いします。

「先ほどセリフに関しての哲学的な部分を話しましたが、劇中の曲はとにかくめちゃくちゃかわいいです。今後、ミュージカルでこんなにかわいい曲は歌わないんじゃないかというくらい(笑)。ミュージカルって、悲しみのどん底の曲とかいろんな曲があるんですけど、今回はそういう曲が一切ないので、そこはとても魅力的だと思います。見終わった時には、温かい気持ちになっていただけていると思うので、ぜひそれを楽しみにしていてほしいです」

――ありがとうございました!

 作品に対し、深い考察をしてくださった植原さん。世の中で自粛期間が続く今、代わり映えのない日常につまらなさを感じてしまったり、毎日を何となく過ごしてしまったりする人も多いかもしれません。ですが、そんな今だからこそ、植原さんのお話にもあった「人生はとても幸せなもの」「目の前にある小さな幸せはとても大きな幸せ」という作品のメッセージに改めて気がつくことが大切なのだと感じました。どんな舞台を届けてくださるのか、とても楽しみです。

 開幕まであと2日! 明日は、世界で一番有名なビーグル犬・スヌーピーを演じる中川晃教さんのインタビューをお届けします。お楽しみに!

【プロフィール】

植原卓也(うえはら たくや)
1988年6月22日生まれ。大阪府出身。2000年にデビュー。近年の出演作品は、ミュージカル「エリザベート」「ダンスオブヴァンパイア」「フラッシュダンス」「屋根の上のヴァイオリン弾き」など。平間壮一・水田航生とのユニット「3LDK」としても活動。21年夏、ミュージカル「王家の紋章」にライアン役として出演が決定している。

【作品情報】

ミュージカル「きみはいい人、チャーリー・ブラウン」

東京公演 日比谷シアタークリエ/2021年3月30日〜4月11日
大阪公演 サンケイホールブリーゼ/2021年4月15日〜4月18日
愛知公演 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール/2021年4月20日
長野公演 長野市芸術館メインホール/2021年4月23日

取材・文/佐藤佳奈恵

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