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“朝ドラ”出身の若村麻由美が「おちょやん」千鳥を語る。再々共演した杉咲花の魅力とは?2021/02/13

“朝ドラ”出身の若村麻由美が「おちょやん」千鳥を語る。再々共演した杉咲花の魅力とは?

 連続テレビ小説「おちょやん」(NHK総合ほか)第10週(2月8日~12日放送)は、竹井千代(杉咲花)が参加する新しい喜劇・鶴亀家庭劇の初興行が描かれました。

 鶴亀家庭劇は、天海一平(成田凌)をはじめ元天海天海一座の面々や、東京新派劇の名門・花菱団の元トップ女優・高峰ルリ子(明日海りお)、今でいうアイドルのような鶴亀歌劇団の出身者・石田香里(松本妃代)、そして元歌舞伎俳優・小山田正憲(曽我廼家寛太郎)などの役者たちが寄せ集められた一座でした。

 喜劇経験が少ない役者では笑いが取れず、須賀廼家千之助(星田英利)は本番でアドリブを連発! 千代たちは千之助よりも笑いを取るため大勝負に挑みましたが、歯が立たず…。そんな時、突然現れたのは、千代が京都で出会った最初の師匠・山村千鳥(若村麻由美)です。喜劇経験がない役者たちは、千鳥にアドバイスを求めると「演じるということは、役を愛した時間そのものよ」という金言が! 千代たちは自分の役への想像力を極限まで膨らませ、初興行は大盛況で幕を閉じました。

“朝ドラ”出身の若村麻由美が「おちょやん」千鳥を語る。再々共演した杉咲花の魅力とは?

 今回、千鳥を演じた若村さんは、昭和62年度後期連続テレビ小説「はっさい先生」のヒロインでデビュー。「“朝ドラ”出身者としては、お声をかけていただけて、本当にうれしく思っています」とオファー時の心境を明かします。若村さんが、これまでに出演した連続テレビ小説は「純と愛」(平成24年度後期)、「半分、青い。」(平成30年度前期)、そして今回の「おちょやん」。「4作品中3作がNHK大阪で制作されているので、まさに“帰ってきた!”という感じがします。『はっさい先生』のメークさんが今回も現役でいらしたり、その時に共演させていただいた宮田圭子さんが、今回は『岡安』先代のおかみ役、多賀勝一さんが京都・三楽劇場の座元役で出演されているので、感慨深いですね」と懐古。

 また、千代のモデルとなっている女優・浪花千栄子さんが好きだそうで「女親分から田舎の貧しいお母さんの役まで幅広く演じられていて、確かな演技力が素晴らしい役者さんだなと常々思って憧れていました。まさかその師匠の役をやらせていただけるとは、こんなにうれしいことはありません」と喜びを語ります。

 千鳥といえば、一匹おおかみのイメージが強い方も多いと思います。役柄について「女優というよりも“女役者”という言葉が似合うような芸に厳しい人。着物も芝居の稽古をする時は、浴衣を角帯で男性のように腰で締める着方をして、パワー全開の指導をします。『純と愛』の時もそうでしたが、なぜかNHK大阪だと、怒鳴りまくってばかりで(笑)。さらに今回は物を投げることも! 人と心を通わすことも苦手で不器用です。よく座員たちが付いてきていたなと思います(笑)。でも千鳥の芸に対する姿勢と、芸を貫く精神みたいなものを座員たちが理解してくれた…。実は、あまのじゃくかもしれませんね。うれしくても『うれしい』とは言わないし、人を思いやっていても、それを表現することが恥ずかしくて素直に出せず、わざと人を寄せ付けないようにも見えます。孤独な人というより“孤高の人”なのかもしれません」と劇中では明かされない千鳥のバックボーンを教えてくれました。

“朝ドラ”出身の若村麻由美が「おちょやん」千鳥を語る。再々共演した杉咲花の魅力とは?

 千代と千鳥は、息ピッタリのコンビネーションが印象的ですが、お二人は今回が3回目の共演です。「これまで2回、親子役をしました。いつも強すぎる母ゆえに娘を支配して、精神的に追い込むというような役ばかりだったのですが、『おちょやん』では師匠と弟子です。今回は厳しい師匠ではありますが、千代も負けていないですよね。千代は小さい頃に苦労しているから、たくましい精神力が備わっています。内弟子として入った千代が師匠に食らい付いていく…。千代は千鳥よりも人間力があるのかもしれませんね。杉咲さんは、笑顔もとてもかわいいんですけど、キリっとした顔もとても良くて、叱られたり、嫌なことをされたりした時に“キッ”と見返す顔が実にいいです。千代と千鳥は1対1のシーンがほとんどだったので、その後どう展開していくのか…。台本には書かれていないさまざまなことが出てくると思うので、私自身とても楽しみにしています」と2人の関係性を考察します。

 最後に本作の見どころを「すごく励まされる応援歌のような作品です。千代は苦労しますが、本当に明るくて負けない…。“絶対に負けない”という千代の姿に、いろんなことに立ち向かっていける力を得ていただけるのではないかと思います」とアピールしました。

第11週あらすじ(2月15日~19日放送)

“朝ドラ”出身の若村麻由美が「おちょやん」千鳥を語る。再々共演した杉咲花の魅力とは?

 鶴亀家庭劇の初興行は大盛況で幕を閉じ、ひと月後に次の公演が決定。一平(成田)は、千之助(星田)から却下された台本「母に捧ぐる記」を書き直し、「次はこれをやりたい」と伝えます。しかし、稽古が始まると一平の台本は大幅に書き直され、題名も「マットン婆さん」という全く違うものに変えられてしまいます。しかも主役は、またしても千之助がやることに。公演まで時間がない中、一平は…。

【番組情報】

連続テレビ小説「おちょやん」
NHK総合 月~土曜 午前8:00~8:15ほか
NHK BSプレミアム・BS4K 月~土曜 午前7:30~7:45ほか
※土曜は一週間の振り返り。

NHK担当 M・I



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