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「麒麟がくる」佐々木蔵之介が秀吉になるために役立ったアイテムとは?2021/01/23

 大河ドラマ「麒麟がくる」(NHK総合ほか)も大詰めを迎え、残すところあと3回となりました。第41回(1月17日放送)では、茶器“平蜘蛛(ひらぐも)”を隠し持っていた明智光秀(長谷川博己)に対し、織田信長(染谷将太)が不信感を抱くように仕向けていた人物が羽柴秀吉(佐々木蔵之介)であることを知った光秀。それについて、光秀にじわじわと問い詰められ、恐れながらも、その場をどうにか切り抜けた秀吉。コロコロと顔色を変え、時にシュンとしながらも密偵として使っていた弟・辰吾郎(加藤啓)のことを語る姿はかわいくも見えましたが、その弟をあっさりと殺してしまう非情さに、秀吉の一面を見た気がします。そんな秀吉を演じた佐々木蔵之介さんからコメントが届きました!

 これまでの大河ドラマで、そうそうたる俳優さんが演じてきた秀吉ですが、意外にもプレッシャーはなかったそう。「大河ドラマで豊臣秀吉役というと身構えそうですが、実はプレッシャーはまったくなかったです(笑)。僕なりの秀吉というより、“『麒麟がくる』の秀吉”を演じようと思っていました。キャスト・スタッフ・池端(俊策)先生の脚本で、この作品の秀吉を育めたのかなと思っています」と一丸で秀吉像を作っていったといいます。

 藤吉郎として登場した当初は、文字が読めずとも決して諦めず、しつこく駒(門脇麦)に聞いていたことが思い出されますが、そんな藤吉郎時代から大事にしてたことがあるそうで「天性の明るさと人懐っこさ、信義の厚さを、主体に据えて演じていました。それが礎になければ、例えば、“才気ある調略の名人”とはならず、ただのペテン師になってしまうからです。この『麒麟がくる』での藤吉郎は、大仰でふだんから芝居がかっていて、“この世は長い狂言”みたいな振る舞いです。猿芝居や悪知恵を働かせているように見える時もあったかもしれません。ただそれは、彼が生き抜くための、ひとつの手段だったと思うのです」と役に対する思いを語ります。

 やがて、藤吉郎は信長に取り立てられ、武士として立派に出世し秀吉へと変貌していきますが、その際、役に立ったアイテムも。「演じていて変化の予兆を感じたのは、織田の家臣になってからです。それまでのただただ立身出世を目指す快活で無邪気なサルから、明らかにステージが上がりました。池端先生の脚本にも、そのあたりから “ふと真顔になり”とか“ニッと笑い”というト書きが出てくるようになりました。それは役を造形していく中で、とてもヒントになりました。また、髭(ひげ)、も僕の中で大きいです。周りの武将はみんな早くに出世をして髭を生やしはじめていたので、序盤からスタッフの方に『僕はいつから髭を付けられるんだ』と聞いてました(笑)」と“髭”を待ちわびていたことも告白。

 また、主君である信長の存在については「信長がいなかったら自分の才能や能力をここまで引き上げてもらえなかったと思います。行動を起こし結果を残した分だけ評価してくれる、秀吉にとって最大の理解者です。一方で、秀吉という存在もあったから、信長も天下統一を目指せたのでは?とも思います。ただ、信長は、自分を脅かす“におい”をかぎつけるのは非常に鋭い。秀吉はその辺はかなり慎重に対応していたと思います」と信長と秀吉、それぞれの人物像を見極めて分析。

 一方、光秀とはどのような関係だったかにも想像を巡らせ、「織田家臣の中で光秀が一番最初の城持ちになり、わしも!と目指すところはあったと思います。ただこの物語の秀吉は、武家出身の光秀と違い、幕府や朝廷も、使えるなら残しておくが、不要なら捨てる、といった思考です。光秀とは価値観が違い過ぎてライバルにはなりえないのではと思っていました」と言及します。

 そんな光秀を演じる長谷川さんに対しては「長谷川さんも私も劇団の出身で、勝手に何かしら近いものを感じていました。光秀が長谷川さんだったからこそ、一緒に芝居をつくる幸せを味わうことが出来たと思っています」とシンパシーを感じていた様子。

 さらには、印象的なシーンとして「第23回の、主人公の光秀と初めて対面するシーンは印象深いです。光秀、信長、秀吉の3人が初めてまみえる場面でもありました。この瞬間を、豊臣秀吉が日本の歴史に登場する起点にしようと、私なりに思いました。なので、どのように登場してあげようかと、いろいろ思い巡らした思い出深いシーンです」と光秀、信長、秀吉が登場する場面をあらためて振り返り、「それから、第41回も物語のキーになるシーンと思っています。光秀と『平らかな世とは』という問答をするのですが、その問いに秀吉は『昔のわしのような貧乏人がおらぬ世だ』と返します。底辺から這い上がって来た秀吉に、光秀が何も言い返せないような返答でした。ただ、武士となった秀吉は後年、『刀狩り』をするなど、“昔のわし”などは上がって来れない体制にしようとしました」と第41回の秀吉のセリフに思いをはせました。

 最後に、物語の見どころも。「終盤は『本能寺の変』へ向けて、物語は抗(あらが)えなく動いていきます。やはり、光秀の感情の流れを追いながら見るのがおもしろいと思います。そして誰が味方につき、誰が敵に回るのか? 気が抜けない展開です。どうぞ、最後までお楽しみください」

 終盤へ向けてますます加速していく大河ドラマ「麒麟がくる」。それぞれの思惑が交差する物語は、来たる「本能寺の変」へ向けてどのように進んでいくのか、目が離せません!

第42回あらすじ(1月24日放送)

 毛利攻めの副将である荒木村重までもが信長(染谷)に反旗を翻します。光秀(長谷川)は必死に説得をする中で、全ての戦が武士の棟梁たる将軍の復権につながっていると悟り、義昭(滝藤賢一)の追放された鞆の浦へ向かいます。そこで見たのは、釣竿を垂らす暮らしをしているかつての将軍・義昭の姿でした。一緒に京に帰ろうと促す光秀に、義昭は「そなた一人の京ならば考える」と告げるのです。

【番組情報】

大河ドラマ「麒麟がくる」
NHK総合 日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BS4K 日曜 午前9:00~9:45ほか
NHK BSプレミアム 日曜 午後6:00~6:45

NHK担当 K・H

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