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「アタック25 Next」代理司会・石井亮次アナにインタビュー2022/06/23

 今春にBSJapanext で復活した「パネルクイズ アタック25 Next」で、舞台出演の谷原章介に代わり、5月から3カ月間司会を務めている石井亮次アナウンサー。出場者たちとの軽快なトークは好評を博しているが、本人は回を重ねるうちに責任を感じているという。

「最初の頃は、ただただ楽しかったんですけど、だんだん回を重ねるにつれてここに出てくる皆さんの熱量を感じて、責任重大なんだなということを感じています。番組は46年の歴史がありますが、30年間予選に出続けていたという人もいるんですよ。地上波の時には30分だったのが60分になったので、出場者のキャラクターを引き出せます。なので、出場者の4人の方のキャラクターをいかに出そうかというのを考えています。クイズ番組なんですけど、人間ドラマだなと感じていて。ここまでクイズの勉強も散々されて、正解したら本当の喜びの表情が出て、間違えたら本当に悔しそうにする。この喜怒哀楽が見られるのがすごく面白いんです。それがテレビの前にも伝わっているといいですね。あとは『25番を押さえることで勝敗が決まります』みたいな、ちょっと勝負に着火するコメントができればなおいいかなと思っています」。

 地上波で放送が始まってから46年。これまで児玉清、ABCテレビの浦川泰幸アナウンサー、谷原章介が司会を務めてきた。司会を実際にやってみて、先人たちのすごさを改めて感じているようだ。

「最初に谷原さんの地上波の30分バージョンのVTRを5、6本見て、そのあと児玉清さん、浦川さんの映像を見ました。児玉清さんは、ご自身が作ってこられた部分があるし厳しさの中にも優しさがあって、浦川さんはやっぱりアナウンサー的な歯切れの良さがあって、谷原さんは優しくて穏やかで格好いい…みたいな感じがある。それら全部を見て、結果、モノマネしてもしょうがないなと。ただ僕が司会をするのは14回だけなので自分なりのものを出すのもおこがましいし、だから極めてプレーンにやろうと思って。『アタックチャンス』のポーズもいろいろ考えましたが、結果普通に『アタックチャンス』って言っているだけみたいになっていますね。浦川さんとはご飯に行って『本当に頑張ってね。石井さんなりのカラーを出して』って言われたんですけど、会話の部分でカラーが出せたらいいなと思いました」。

「この番組の特徴として、クイズ番組でよくある正解の『ピンポン』という音がなくて、司会者が『その通り』とか『お見事正解』と言って正解を伝えているし、司会者が自分で判断して『ブー』というボタンを鳴らしているんです。これはやるまで知りませんでした。大学生大会で、回答者がボタンを押してからなかなか答えないということがあって、その時『ブー』を押したら、ちょっとその子が不満げな顔をしました。これは2秒とか3秒とか明確な決まりはなくて、空気感で押さなければならない。その時に『あ、ごめん』と言うのと同時に、『僕が審判やで』っていう白井(一行)球審の気持ちもちょっと分かりました。その辺が非常に難しいですね」。

「正解の時の言い方は、僕は4パターンぐらいしかない。それも、皆さんのモノマネで『その通り』『正解』『お見事』『よくご存知』ぐらい。ますだおかだの増田(英彦)さんに相談したら『ピンポン』って言えばどうかって言われましたが、まだ一度も試していないです(笑)。偉大な司会者って発明をしているんですよね。児玉清さんが、正解のことを『その通り』って言うのって、実は発明じゃないですか。古舘伊知郎さんが『音速の貴公子、アイルトンセナ』っていうのも発明。それで『ゴゴスマ』(TBS系)のスタッフに『僕はなんか発明したか』と聞いたら、『コメンテーターの人に“どうですか”と聞いて、“そうですか”で受けるだけっていうのは発明です』と言われました(笑)。あと4回分この番組の収録があるので、正解の時の言い方を1個、2個ひねり出したいですね」。

「だから、出場者のキャラクターも引き出さなければいけない、判定もしなければいけない、場を盛り上げなければいけない、と仕事が忙しいということにやってみて気付いて、歴代の方々も大変なことをやられていたんだなと思いました」。

 クイズ番組の司会は初めて。だが「アタック25 Next 」の司会は自分に合っている仕事だという。

「クイズ番組に携わったのって、『東大王』(TBS系)に1回出ただけで司会はしたことがありませんでした。ただCBCにいた時も、いきなり街角に行って畑仕事している人に声をかけて、『お袋の味を食べさせてください』って頼んだり、普通の街の皆さんとしゃべる仕事をいっぱいやっていて、それが好きだったんです。なので、こういうテレビに初めて出るタレントさんじゃない人としゃべる仕事という点では、自分には合っているかなと思いながら、楽しんでやらせてもらっています。また、コロナが明けて応援席に人が入るようになり、それがまた面白いですね。ご家族だったり、クイズの研究会の先輩・後輩が見ていたりすると、より面白くなるなと感じています。これまで児玉さんも皆さんも、おそらくたくさんしゃべってこられたと思いますが、泣く泣くカットされていたんでしょうね。60分になって僕はそれを生かしてもらえるので、そこはやりがいをもってやっていますね」。

 長年ずっと変わっていない番組のルールやシステムに関しても「奥深い」とうなる。

「クイズの精度が高いですよね。この番組は、ご家族で見ている方も多いから、老若男女が喜べるように順番や内容が練られているんだということに気付いて、本当にすごいなと。誤答すると2問立つというのも、よくできたルールです。2問立つとどんどんパネルを抜かれてしまう。だから、そこで思い切れるか。アタックチャンス以降、守りすぎるといけないし、攻めて失敗したら2問立たないといけない。非常によくできたルールで、5×5って25枚しかないのに、ここに勝負の世界が広がるんだなと思いますよね」。

「そして僕が一番印象に残っているのが、残り5問のアタックチャンスまでパネルが0だった人が、アタックチャンス1個から一気に逆転した回。しかもその逆転された人が『恐ろしく強い男』っていって、これまでに取ったパネルの累計枚数が一番多い人だった。それを見て『パネルの枚数20枚抜かれた時に0枚でも逆転できるんだ』と思って。奥深いなと。クイズの奥深さと、パネルを攻略する奥深さの二つの奥深さがあって、こんな大逆転があるんだなっていう楽しさが特に印象に残っています」。

 そんな中で、パネル解説は問題読みの沢木美佳子アナウンサーに委ねている。

「これはピンチヒッターだからできることだったと思うんです。僕は5×5のパネルの世界を全然理解できてないですから、10年間やってらっしゃった沢木さんに、普通に聞いたんですよ。そしたら、『ここに緑が入ったら、緑が7枚増えて赤が2枚減って逆転可能です』みたいに、スラスラ答えてくれた。それをディレクターが生かしてくれて、今は『沢木’sアイ』ってしています。打ち合わせをしていたわけでもないし、『よし、ここで沢木さんを生かして新しい展開を』とかでもなかったんです。でも、意外に番組を見ている人は、そこまでパネルのルールを分かっていない人もいるので見るヒントになるし、出場者の皆さんの勝負に着火することもできる。発明というと大げさですけど、児玉さんや谷原さんは長いことやっていて、沢木さんに『どうでしょう』って聞けないし、聞いてはいけないですよね。だから、僕が代役だからこそ生まれたのかなと思っています。それを生かしてくれたディレクターさんにも感謝ですし、ちゃんと答えてくれた沢木さんにも感謝です」。

 石井アナが司会を務めるのは7月いっぱいまで。あと1カ月となっている。

「あと4回分収録があるので、最後まで全力で頑張りたいと思います。司会は14回やらせてもらえて、大変満足していますので、夢としては今度、解答者席に座ってみたいですね。フリーアナウンサー大会みたいなのをぜひ」。

最後に新しいセットを紹介。BSJapanextで放送を始めてから3カ月。セットもどんどん進化している…!

【プロフィール】

石井亮次(いしい りょうじ)
1977年3月27日生まれ。CBCテレビなどを経てフリーアナウンサーとして活躍中。「ゴゴスマ〜GO GO!Smile!〜」(TBS系)などに出演。

【番組情報】

「パネルクイズ アタック25Next」
BSJapanext(ジャパネクスト)(263ch)
日曜 午後1:00〜2:00
司会:谷原章介(7月まで舞台出演中)、石井亮次(7月末まで司会代役) 問題読み:沢木美佳子アナウンサー
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取材・文/H・T



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