Feature 特集

視聴者として「カムカムエヴリバディ」を見ていた目黒祐樹「僕は勇タイプだと思っていました」2022/03/19

視聴者として「カムカムエヴリバディ」を見ていた目黒祐樹「僕は勇タイプだと思っていました」

 物語がいよいよ佳境に入った連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(NHK総合ほか)。第20週(3月14日~18日放送)は、大月ひなた(川栄李奈)が条映太秦映画村で出会った謎の振付師・サンタ黒須(濱田岳)が、橘算太として大月るい(深津絵里)の前に現れました。

 自分と算太が親戚だと知ったひなたと桃太郎(青木柚)は、家族やルーツについて質問攻め。翌朝、るいも母・安子(上白石萌音)が算太を追い掛けて出ていった日のことを尋ねましたが、真相を聞き出すことはできませんでした。そして病を患っていた算太は、あの日持ち逃げした通帳と新たに貯金した通帳をるいにプレゼント。過去に思いをはせるるいに、錠一郎(オダギリジョー)は岡山に里帰りをしようと提案し、みんなで雉真家に帰りました。出迎えてくれたのは、るいの叔父・雉真勇(目黒祐樹)。るいが岡山を出た後、雉真家の様子は一切描かれなかったので、勇ちゃんの再登場に感動した方も多いのではないでしょうか。

 物語の後半に初登場した勇役の目黒祐樹さんは「前々から『カムカムエヴリバディ』を拝見していたので、お話をいただいた時はもちろんとてもうれしかったです。と同時に、今まで視聴者側から拝見していた番組に参加するので、物語の中や映画の中、あるいは絵本の中にふ~っと自分が入っていくような、ちょっと不思議な感覚も覚えました。出演が決まった時はそういう意味でも、うれしさが倍増するような感じでした。もちろん村上虹郎さんが演じる勇のことも拝見していました。まさか野球好きの勇の晩年を演じさせていただくことになるとは全く思わずに見ていたので、驚きや不思議な感じ、それから喜び、いろんな感情が混ざりました。なかなか一言では説明できない気持ちになりました」と出演が決まった時の心境を振り返ります。

 視聴者として見ていた勇について「この役のお話をいただく前から、『自分だったら勇タイプかな』というようなことを考えながら、雉真兄弟を見ていました。いずれ演じるだろうなんてことはまさか思っていなかった時から『僕は勇タイプ』だと思っていました」と明かし、「勇ってとても純粋でシャイで、涙もろい一面もあり、晩年特に涙もろくなっています(笑)。でも、自分の気持ちをうまく相手に伝えたいけれども伝えられない、そんな部分もある人物で、僕も後になって『ああ言っときゃよかった。なんで言えなかったんだろう』と後悔することが結構あるので、そういった意味で、勇とは重なることも多く、同じ仲間かなと思います」と役柄との共通点も。

 また、「勇は年を取っても元気で野球が好きです。藤本(有紀)さんがどのシーンも本当に勇らしく書いてくださっていますので、そんなに頻繁に登場してくるわけではないのに印象的な人物になっていると思います。勇は、相手に感情移入しやすいタイプだから、ちょっと感動するとすぐ感動の涙を流すんです。感情表現が非常に分かりやすくて、その単純さも含めて僕は勇というキャラクターが大好きです。もろに自分の感情を素直に表に出せる、そんな大人でずっといたいなと思います」と自身の抱負も語ります。

 撮影現場の印象について「『カムカム』の現場は、共演者の方々やスタッフの皆さんが役名で声を掛けてきてくれて、僕のことも『目黒さん』ではなく、『勇さん』って呼んでくれるからすごくやりやすかった! 初日からもう『勇さん』と呼ばれて、最初だけ『あ、僕のことだ!』となったけど(笑)。みんなが『勇、勇』と呼び掛けてくださるので、役に入りやすい環境を作ってくれました。僕もみんなのことを役名で呼んでいて、年下の子には『桃太郎!』とか『ひなた!』とか自然と呼んでいました(笑)。本当に役としてのつながりや、関係性が早く築けて良かったです。現場では、孫に囲まれているような楽しい場面が結構あります。家族に囲まれて、ついワーっと泣いちゃうおじいちゃんみたいに、そういう雰囲気づくりをやってくださいました」と感謝。

 最後に「視聴者の皆さんには、若い頃の勇の印象が非常に強烈に残っていらっしゃると思うので、それをできるだけ裏切らないように、できれば勇っぽく上手に年を重ねていられたらいいなと思います。ちょっと甘めの点数で、年を取ってからの勇の登場を見ていただいて評価いただければうれしいです」と呼び掛け、「るいと母親の安子の関係も気になるところで、安子編では母親が娘と決別するというのがどれほどのことなのか、非常に上手に描かれていて衝撃的でした。母親が娘と離れるってとんでもないことだと思うので、それを決意させる『I hate you』というあのシーンは印象に残っています。るい編になってからの深津さんもすごかったですし、竹村クリーニング店のご夫婦や周りの人たちがタッグを組みながらドラマを引っ張ってきてくれたことも大きな功績だと思います」とこれまでの物語を思い返します。そして「この先、人との気持ちのすれ違いみたいなものが解決するような展開になりますので、お楽しみになさっていてください。僕も皆さんと同じように、今後の物語を楽しみにさせていただいております」とメッセージを送りました。

第21週あらすじ(3月21日~25日放送)

視聴者として「カムカムエヴリバディ」を見ていた目黒祐樹「僕は勇タイプだと思っていました」

 岡山の雉真家で、るい(深津)は母・安子(上白石)との思い出を初めてひなた(川栄)に話しました。京都に戻ったひなたは、ラジオ英語講座を聴くため早起きをし、番組が始まるまで、るいから昔話を聞かせてもらうことに。そして2人は、これから毎朝一緒に小豆を炊き、ラジオ英語講座を聴くことを約束します。数日後、錠一郎(オダギリ)が突然、トミー北沢(早乙女太一)を家に連れてきて、大月家は大騒ぎ。久しぶりの再会を喜ぶるいですが、錠一郎の言葉を聞き、涙があふれ…。

【番組情報】

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」
NHK総合 月曜~土曜 午前8:00~8:15ほか
NHK BSプレミアム・BS4K 月曜~土曜 午前7:30~7:45ほか
※土曜は一週間の振り返り。

NHK担当 M・I



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.