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上白石萌音、苦戦した岡山弁で松村北斗と絆「先生が飛んできて(笑)、長めの指導をしていただきました…」――「カムカムエヴリバディ」見どころを語る2021/10/30

 上白石萌音さんが初代ヒロインを務める連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(NHK総合ほか)が、いよいよ11月1日からスタート! 今作は“朝ドラ”史上初・3人のヒロインが、ラジオ英語講座とともに歩んだ3世代の親子を描く100年のファミリーストーリーです。

 放送を間近に控えた、橘安子を演じる上白石さんが、作品の見どころや共演者とのエピソードを語ってくださいました。

――まずは、出演が決まった時の心境をお聞かせください。

「オーディションの手応えがなかったのに加え、しばらく連絡もなかったので、落ちてしまったものだと思っていました。なので、出演決定を聞いた時は信じられなくて。実は、マネジャーさんの計らいで、私よりも先に家族が知っていたんです。仕事で地元に帰っていた時に知らせを受けたので、喜ぶ私を見た家族が本当にうれしそうにしてくれました。祖父母にも電話で伝えたのですが『で、誰がヒロインなのね?』と聞かれて…。しばらくピンとこなかったようです(笑)」

――これまで放送された“朝ドラ”で印象に残っている作品はありますか?

「中学1年生でデビューした年に放送されていた、井上真央さん主演の連続テレビ小説『おひさま』(2011年)です。真央さんが演じる陽子先生に強く憧れましたし、日々の楽しみでした。毎朝15分の放送で、みんなに元気を与えることができるなんてすてきだなと思って。“いつか私も朝ドラに出られる女優さんになりたい”という気持ちが芽生えていました」

――“朝ドラ”は方言のセリフが特徴的ですが、岡山弁を使ったお芝居はいかがでしたか?

「安子のお父さん役の甲本雅裕さんがネーティブで、現場ではずっと岡山弁で話してくださっていました。今でも連絡を取り合う時は岡山弁です(笑)。イントネーションに苦労もしましたが、語尾の悠長さやちょっとしたニュアンスなど、安子のキャラクターをつかむヒントもたくさんありました」

――雉真(きじま)稔役の松村北斗さんも岡山弁が難しいとおっしゃっていましたよ。2人のシーンも多いと思いますが…。

「最初はお互い苦戦していて、1回、テストの時に方言指導の先生が飛んできたことがありました(笑)。そこで長めの指導をしていただきまして…。一緒に苦労したことで、松村さんとの絆が深まったと思います。私は、稔さんが話す岡山弁が好きなんですよ。端正な人柄をそのまま表しているような感じがして。お互い苦労しましたけど、頑張ってよかったです!」

――第1週を拝見して、安子と稔の関係がすてきだなと思いました。2人の関係性に共感する部分はありますか?

「安子にとって稔さんは、憧れの年上のお兄さん。誰しも一度はそういう経験をすると思うんですが、第1週の安子はそれが恋愛感情なのか憧れなのか分からないのかなと。ほんのりした淡い夢みたいなものを初めて持った時の気持ちやうぶさは、監督とも相談しながら演じました。2人は純粋ですし、英語という同じ興味に向かって話ができるのは、とてもアカデミックな仲ですよね。レベルに差はありますが、品の良さや賢さがにじみ出るといいなと思っていましたが、そういう雰囲気はすべて松村さんがお持ちだったので、私は純粋に憧れて、ついていった感じです」

――英語でのセリフもありますが、何か工夫はされたのでしょうか?

「安子の英語力はゼロからのスタートなので、上達の過程を丁寧に表現できるよう、先生や監督と緻密に相談しながら進めました。ラジオ音源の美しいお手本と、親身に指導してくださる英語の先生がいらしたので、とても心強かったです。あと、安子は『英語の音が音楽みたい』って言うんですけど、その感覚がすごく分かって! 私が英語に目覚めた時は“音楽みたい”という表現ができなかったので、安子の感性はすてきだなと共感したフレーズでした」

――上白石さんご自身も英語が堪能ですよね。外国での思い出がありましたら教えてください。

「3年くらい前に初めて1人で海外に行って、ロンドンで舞台をたくさん見たんですけど、観劇スタイルがすごくフランクで、着席するやいなや、隣の見知らぬ人と話すんですよ(笑)。『この作品見たことある?』とか、幕間でも『最高だね! あの役の人、素晴らしいね!』とか。ある作品で若いカップルと仲良くなったんですが『今度日本に行こうと思っている』と言っていたので、東京のおすすめスポットを紹介しつつ『鹿児島も行ってみて』と勧めてみました(笑)。帰るころには名残惜しくて、ハグをしてお別れしたんです。すてきな思い出がつくれたので、“英語を勉強して損はないな”と思いました」

――作中では、個性的なキャラクターがたくさん出てきます。上白石さんが気になる人物はいますか?

「安子が暮らす商店街に『あかにし』というお店があって、そこの一人息子の吉右衛門ちゃん推しです(笑)。中川聖一朗くんと石坂大志くんが演じているんですけど、最初の本読みでセリフを発した瞬間の衝撃が忘れられなくて。今まで聞いたことのない高貴なセリフ回しで、キャスト全員が心をつかまれています。濱田岳さんが『俺も子役の時、こんな芝居がしたかった』とおっしゃっていました。強烈な個性を放ってくれているので、物語のオアシスとして、ぜひ楽しみにしていただけるとうれしいです」

――濱田岳さんとは映画「舞妓はレディ」(2014年)ぶりの共演ですね。

「私は岳さんのことが大好きなので、今回きょうだい役ができて、とてもうれしいです。岳さんは、事あるごとに私をご飯に連れて行こうとしてくださったんですが、ご時世的にかなわなくて…。すごくうれしかったので、いつか実現させたいですね。出演者の方とスタッフさん全員のメッセージカードが入った温かいアルバムをいただいたんですけど、そこにも『いつ飲みに行く?』って書いてありました(笑)。早く行きたいです!」

――では、松村さんや、雉真勇役の村上虹郎さんとの撮影中のエピソードがありましたら教えてください。

「松村さんも村上さんも昭和が似合うので、お二人の姿を見るだけで物語の世界に入れました! 松村さんは、とにかく関西人受けがよくて、いじられたり突っ込まれたりしているのを見ているのが最高に楽しかったです。お芝居も誠実で、いつも引っ張ってくださいました。村上さんは、年が近いこともあり、本当の幼なじみのように接していました。知見が広く成熟しているのに、幼稚園児のような振る舞いをすることもあって、不思議な人だなと思います」

――最後に、視聴者の方へ向けて「カムカムエヴリバディ」の見どころをお願いします。

「物語の幕開けは、本当に温かく幸せに満ちています。ここから100年の中で、いろんなことが起こると思いますが、この温かさはずっと根底に流れるのだと思います。日々を懸命に生きて、親から子へと愛を渡していく命の物語です。このリレーをラジオ英語講座がどうつなぐのか、それによって物語はどう動いていくのか、楽しみにご覧いただけるとうれしいです」

――ありがとうございました。

第1週あらすじ(11月1日~5日放送)

 日本でラジオ放送が始まった1925年3月22日。岡山にある和菓子店に安子が誕生しました。あんこの香りに包まれた温かい家庭ですくすくと成長した安子(上白石)は、ある日、繊維会社の跡取り息子・稔(松村)と出会います。流ちょうに英語を話す稔からラジオ英語講座を教えてもらった安子は英語の勉強を開始。英語への思いと稔への恋心を募らせていきますが、幼なじみで稔の弟・勇(村上)から「兄とは釣り合わない」と言われ…。

【番組情報】

連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」
11月1日スタート
NHK総合 月曜~土曜 午前8:00~8:15ほか
NHK BSプレミアム・BS4K 月曜~土曜 午前7:30~7:45ほか
※土曜は一週間の振り返り。

NHK担当 M・I



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