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バナナマンのMCでBS5局の“ズブズブ”刺さる魅力を凝縮! 8時間で見えた“これからのテレビ”の可能性2021/04/02

 昨年の12月で開局20周年を迎えた民放BS5局。そこでBS日テレ、BS朝日、BS-TBS、BSテレ東、BSフジが局の垣根を超えて「BS5局番組 バナナマンの『BSは』ササルTV ズブズブスペシャル!」を共同制作。3月20日に、各局リレー方式で8時間にわたり生放送を繰り広げた。まさにBS民放局をよく知らない方には、ぴったりな超特大コラボ企画で、BSならではの世界観や深い魅力をテーマごとに“ズブズブ”と紹介。MCはバナナマン(設楽統、日村勇紀)が務めた。

 各番組からズブっと心に刺さるシーンや見どころでPR合戦を繰り広げるほか、過去の出演者の中から“ササリビト”を披露。そして、番組参加の視聴者や出演者により“ササリビト部門賞”を選出する。

 トップバッターとしてオンエアしたのはBSフジ。「食」をテーマにした各局の人気番組の出演者が大集結した。そのメンバーというのが、杉浦太陽(BS日テレ「旬感レシピ」)、新井恵理那(BS朝日「美女と焼肉」)、玉袋筋太郎(BS-TBS「町中華で飲(や)ろうぜ」)、武田梨奈(BSテレ東「ワカコ酒」)、植野広生(BSフジ「日本一ふつうで美味しい植野食堂 by dancyu」)の5人。同じテーマでの番組出演者にもかかわらず、顔をそろえたのは有名俳優にタレント、編集者、芸人という超異色のメンバー。とはいえ、5人の手綱をしっかりと引くMCの設楽と日村はさすがである。

 仕事だかプライベートだか分からないぐらい自由に「町中華で飲ろうぜ」で酒を飲みまくる玉袋は、「普段の私を出してるプライベート映像」とまで言い切るほど。すでにお酒を飲んでいるんじゃないかというぐらいスタジオでもしゃべりまくりだ。一方、唯一、ドラマでエントリーした武田は恒例の決めゼリフを求められ、照れながらも「ぷしゅ~」。ファンにとってはたまらないひと言だ。「美女と焼肉」では美女の食べる口元にスポットを当てるが、新井は「全然、気付かなくてオンエアまで。びっくりしたんですよ」と、番組の趣旨を最初は知らなかったことを告白。それにしても焼肉を食べる口元はこんなにもセクシーだったのかと再確認。こんな企画が通るのも、BSならではであろう。「食」をテーマにしていても、目の付けどころの違いに、局の個性が出ているといえそうだ。

 続くBS日テレでのテーマは「アウトドア」。田中ケン(BS日テレ「極上!三ツ星キャンプ Season2」)、とよた真帆(BS朝日「とよた真帆のDIY日和」)、原田龍二(BS-TBS「原田龍二の一湯入魂」)、ちょもか(BSテレ東「ソロキャン女子が行く!自転車キャンピングカー旅」)、原西孝幸(BSフジ「原西フィッシング倶楽部!」)が登場。

 若かりし時、モデルだった田中は30年ぐらい前からアウトドアにハマったというが、「プライベートで一緒にキャンプに行ったことがある」と明かすとよた。原西の釣りVTRには岡村隆史や田村亮も出演していたが、スタジオでは誰も心に刺さらず、原西は「50過ぎのおじさんが姑息なボケをするだけの番組なんで」と苦笑いで言い訳。それでも釣り好きにはたまらないVTRで、大物を狙う姿は共感しまくりである。まぁ、釣れなくてボケを連発してしまうのも、自然を相手にしているのだからしかたない。

 一方、過酷な山道を乗り越え、難攻不落の秘湯に挑む「原田龍二の一湯入魂」では、股間だけをタオルで隠して湯につかる原田の映像にみんなが刺さりまくり。これ、絶対に地上波では無理だろう…というギリギリ映像である。原田も「あれが私の正装なので。ちょっと洋服着てるの、恥ずかしいんですよね」とキッパリ。股間が見えそうで見えないようにするカメラマンのテクニックなども紹介。ちなみに肌色のパンツをはくことはあり得ないようで「断固拒否します」と言い切る原田に思わず、「拒否してくれ!」とテレビを見ながらツッコんでしまった。

 BSテレ東で放送したテーマは「報道」。右松健太(BS日テレ「深層NEWS」)、田原総一朗(BS朝日「激論!クロスファイア」)、パトリック・ハーラン(BS-TBS「報道1930」)、山川龍雄(BSテレ東「日経プラス10サタデー ニュースの疑問」)、反町理(BSフジ「BSフジLIVEプライムニュース」)ら人気キャスターが集結。BS民放5局が共同制作しないと絶対に顔を合わせないような5人。今回に限り、“ササリビト”は各局のキャスター自身だ。どうやらキャスター以上にズブっと刺さる人はいなかったらしい。ちなみに番組に戦々恐々としていたMCの設楽は、尺が足りなくなるのも覚悟の上で見届けた。

 そんな中、「深層NEWS」が人気コーナーを紹介。国民民主党代表代行・前原誠司と自民党元幹事長・石破茂による名物企画で2人が出演するVTRにスタジオ騒然。鉄道オタクの2人が電車に乗り、はしゃぐ姿はほかでは決して見られない姿である。誰かの発言があるたび、まるで討論会のようになってしまうスタジオ。キャスターたちも本音が爆発する中、唯一芸人のパックン(パトリック・ハーラン)が「しゃべらせてもらえない」とこぼす一幕も。とはいえ、全員が各局を代表するキャスターだけあって、控える時のタイミングも抜群である。 

 BS朝日のテーマは「旅」。友近(BS日テレ「友近・礼二の妄想トレイン」)、林家たい平(BS朝日「新 鉄道・絶景の旅」)、馬場裕之(BS-TBS「走る別荘!車中泊の旅」)、秋山竜次(BSテレ東「空からオジャマします!~ニッポン冒険飛行~」)、つるの剛士(BSフジ「つるのたび キャンピングカーで出かけよう!」)が出演。MCの設楽と日村も先ほどまでの緊張感がなくなったのか、ほっとした様子を見せた。

 全身金色の着ぐるみで“アキヤマン”として出演しているのは秋山。宇宙から飛来したミクロ星人という設定の「空からオジャマします!~ニッポン冒険飛行~」でのいでたちである。そんなアキヤマンが乗ったドローンという設定の迫力ある空撮は圧巻。最近、どの局の旅番組でもドローンを使った映像は多いが、ここまで徹底したドローン映像には舌を巻くばかり。そして、空から見るイルカの映像には全員が大興奮。また、スタジオで旅のプランを出かけずに妄想する「友近・礼二の 妄想トレイン」では、ゲストも楽しんでやっていると友近が明かす。この妄想映像は面白過ぎる。正直、予算をかけずにここまで旅を面白くする番組は企画の勝利といえよう。すると「旅、ホントに行ってるの僕しかいないんです」とツッコむつるの(実際、馬場は旅に行っている)。ここで友近の提案により、お風呂の旅を妄想することに。だが、たい平のあまりにもリアルなお風呂の妄想姿にぼう然とさせてしまう。

 BS-TBSではBSならではの深い世界「DEEP DEEP」をテーマに放送。登場したのは山田五郎(BS日テレ「ぶらぶら美術・博物館」)、ヒャダイン(BS朝日「サウナを愛でたい」)、サンシャイン池崎(BS-TBS「ねこ自慢」)、アンガールズ(BSテレ東「突撃!隣のスゴイ家」)、岡田圭右(BSフジ「クイズ!脳ベルSHOW」)。このテーマに各局、どの番組を選ぶか、かなり苦労したと思われるが、紹介VTRを見れば誰もが納得のマニアックさである。

 「ねこ自慢」ではカワイイ猫のオンパレードで癒されまくり。「ごはん」と要求している(?)ネコだが、スタジオ出演者はなぜか誰もズブっとボタンを押しておらず、「おい~! 押せよ」とツッコミを入れる池崎。また、「ぶらぶら美術・博物館」に登場した伊達政宗の末裔の気品のあるキャラクターには一同びっくり。「サウナを愛でたい」でサウナの後、炭酸水風呂に入ったヒャダインの「キンタマが痛い。チンピリすげ~、ピリピリする」というリアクションには、全員がズブっと刺さっていたようだ。「チンピリ」発言もギリギリだろうと思いつつ、まさに行ってみたくなるサウナというほかない。「クイズ!脳ベルSHOW」に出演した大ベテラン女優の梶三和子が、出演直前までドラマの収録だと思っていたというハプニングも。数多くの先輩芸人やジャニーズまで取りまとめる芸人、岡田のMCっぷりは素晴らしい。

 長丁場を経て迎えたグランドフィナーレは、BS5局同時生放送。これまで各局で放送した際、進行を務めた笹崎里菜(日本テレビ)、斎藤ちはる(テレビ朝日)、宇内梨沙(TBS)、角谷暁子(テレビ東京)、山﨑夕貴(フジテレビ)の各局人気アナウンサーが夢の共演。そこで「アナウンサー対抗!自局で見てね!アピール対決」を開催。30秒以内の自己紹介と番宣で見事なアナウンス力を魅せつけた。

 BS開局20周年を記念した今回のスペシャルな企画で紹介された、個性豊かな番組の数々。テレビやラジオしか放送していなかった頃から移り変わり、現在は数多くの配信メディアから自分が好きな番組を見つけて楽しむ時代である。そんな中でも、テレビにはまだまだ可能性が広がっていることを感じさせられた。

【番組情報】

「BS5局番組 バナナマンの『BSは』ササルTV ズブズブスペシャル!」(再放送) 
BSテレ東 4月3日 午後9:00~11:00  
BSフジ 4月4日 午後9:00~11:00  
BS朝日 4月18日 午後9:00~11:00  
BS日テレ 4月25日 午後9:00~11:00  
BS-TBS 4月27日 午後9:00~11:00

文/今泉

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