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加藤シゲアキは死後の世界、吉瀬美智子は死の直前に迷い込む⁉︎ 一段とユニークな世界観でおくる「世にも奇妙な物語」が今夜放送!2021/06/26

 タモリがストーリーテラーを務める人気シリーズ 「世にも奇妙な物語」(フジテレビ系)が今夏も放送される。「‘21夏の特別編」と題しておくる今回、“奇妙な世界”へいざなわれる主人公を演じるのは、上白石萌歌、加藤シゲアキ、又吉直樹、吉瀬美智子ら豪華な顔ぶれ。ホラー系や感動もの、コメディー作など、毎回バラエティー豊かなストーリーが楽しめる本作だが、今回はどんな物語が登場するのだろうか。放送に先駆け、番組を事前視聴した記者が見どころをお伝えする。

 まず印象的だったのが、加藤シゲアキ主演の「三途の川アウトレットパーク」。主人公の木村孝(加藤)が河原で目を覚ますと、近くに“三途の川”と書かれた看板を発見する。自分が死んだことに戸惑う様子も見せない孝だが、目の前にあったのは死者のためのアウトレットパークだった。

 ユニークな世界観に早速引き込まれたが、このアウトレットパークの設定もなかなか面白い。生前の行い次第で得られる“徳”を使って、来世のための買い物ができるというのだ。容姿や才能などが売られている店内はにぎわっており、意外と楽しそうな死者たちの様子に思わずくすりとしてしまった。そんな中、古銭をたった6枚しか持っていない孝は、ある少年との出会いを機に自分の過去を回想する。生前、目つきが悪いために度々トラブルに巻き込まれていた孝は、来世で目を変えてみたいと少年に話すうちに、勤務先の病院で出会った入院患者の大原芽生(島崎遥香)のことを思い出していた。芽生は、孝の目が好きだと言ってくれた唯一の人で…。

 孝の過去が次第に明らかになっていくに従い、生前の彼の人柄も見えてくる描写は見応えがあった。お葬式などでもよく、集まった人たちが故人との思い出話をしながらその人柄に思いを巡らすことがあるが、「もしかしたら私たちと同じタイミングで、故人もあの世で誰かと思い出話をしているのかもしれないな」という思いが浮かんだ。そう考えると、死後の世界に行くのは必ずしも悲しいことではないような気さえしてくるのだ。孝と少年のように新しい出会いがあるかもしれないし、その出会いによって…(詳しくは放送をお楽しみに)と、とにかく温かな気持ちになる作品だった。最初から最後まで見逃せない、必見の1作だ。

 一方で対照的なのが、吉瀬美智子主演でおくる「あと15秒で死ぬ」。タイトルからも分かる通り、死ぬまでの15秒を描いた斬新な物語だ。

 薬剤師の三上恵(吉瀬)は、深夜の薬剤室で体が突然動かなくなり、目の前に赤い飛沫と静止した弾丸が浮かんでいる状況に混乱している。そこに死神(梶裕貴)が現れ、どうやら恵は背中を銃で撃たれ死んだようだ。恵を迎えに来た死神だが、実は寿命があと15秒だけ残っているらしく、加えてその15秒間は、恵の意思で時間を止めたり進めたりできると言う。犯人が気になる恵だが、果たしてどのように死までの数秒間を過ごすのか。

 こんな短時間での出来事を描いた物語を見たのは初めてだったかもしれない。そして、こんなに静止したまま役を演じる吉瀬もきっと初めてだ。そのため、物語の軸となる恵と死神との会話はテンポよく進み、新しくて面白かった。さらに、「15秒でそんなことができるの⁉︎」と驚くほどの恵の聡明さにも引きつけられた。さらに、犯人の動機や事件の真相などサスペンス的な要素はもちろん、恵の気持ちが動く瞬間も丁寧に描かれていて、見どころ満載とはまさにこのことだと思った。また、梶の珍しい(⁉︎)死神姿にも注目だ。「もし死の間際に15秒だけ与えられたとしたら、私ならどうするかな」と考えながら見ても面白いだろう。

 その他、デジャヴに悩まされる主人公を上白石萌歌が演じる「デジャヴ」と、又吉直樹演じる有名棋士が奇妙なAIと対局する「成る」も、個性豊かで印象深い作品だった。本シリーズが大好きで昔から見ていた記者にとって「これこれ! この感じ!」とテンションが上がるような“「世にも〜」らしい”シーンも多く、大満足で視聴を終えた。本シリーズでしか味わえない独特な奇妙さと、感情を揺さぶるストーリーをぜひ楽しんでいただきたい。

【番組情報】

土曜プレミアム「世にも奇妙な物語‘21夏の特別編」
フジテレビ系 
6月26日 午後9:00〜11:10

フジテレビ担当 M・F



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