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「青天を衝け」渋沢喜作を演じる高良健吾。いとこ・栄一との“相棒感”を出すために吉沢亮と相談したこととは?2021/03/13

 大河ドラマ「青天を衝け」(NHK総合ほか)の第4回(3月7日放送)では、いとこの渋沢喜作(高良健吾)とともに番付発表を行い、藍農家たちの気持ちに火をつけた渋沢栄一(吉沢亮)。思い起こせば、罪人を見るために岡部藩の陣屋に忍び込んだ時も、大人の事情で中止になった獅子舞を舞った時も喜作と一緒。実にいいコンビです。そんな生涯を通じての相棒・喜作を演じる高良健吾さんから、喜作の人物像や撮影エピソードを伺いました!

――大河ドラマ「花燃ゆ」で高杉晋作を演じられて以来、6年ぶりの大河ドラマ出演となりますが、周囲の反響はいかがでしたか? また、喜作を演じることについての感想を教えてください。

「NHKの朝ドラと大河は、映画や他のドラマをやっても言われないことを周りの人に言われるので、やっぱり特別なものなんだなと思いましたね。今回の『青天を衝け』の主人公・渋沢栄一のことは知らなかったので、渋沢喜作のことも知りませんでした。栄一について調べていくうちに、なぜこういう人が存在したことを、今まであまり知られていなかったんだろうと驚きましたが、そのいとこを演じられるということはうれしかったです」

――喜作を演じるにあたってどんなことを意識されていますか?

「喜作の見どころは、まだ何者でもない少年っぽさです。血洗島に住む真っすぐで素直でかわいくて、国を思う気持ちがある青年たちがこれからどういうふうに変わっていって、成長していくのかを見せたいと思っています。何者でもない喜作がこれから成長していくという“差”を出したいので、まず何者でもない青年であることを意識しています」

――栄一を演じる吉沢さんは、徳川慶喜(草彅剛)と出会うシーンの撮影の時に空気が変わって、そこからスイッチが入ったとおっしゃっていましたが、高良さんはいかがでしたか?

「血洗島と江戸で起きていることの差があればあるほど、今後の血洗島の青年たちと江戸の慶喜らが交わっていく場面が効いてくると思うんです。それを考えながら吉沢くんと演じていたので、江戸の人たちと出会った時に、『あ、こういうふうに出会って、緊張感を持ってやっていくんだな』と感じました。吉沢くんは堂々としていて正直な人というイメージです。一緒にいて楽しいし、楽です」

――10代の喜作を演じられていますが、工夫されたことはありますか?

「喜作を15歳の時から演じていて、吉沢くんは13歳からやっているのかな? (橋本)愛ちゃんは12歳くらいで…。キュートに見えていたらいいなと思っています(笑)。難しいですが、なかなか楽しいです。でも、コントにならないようにと思いながらやっていますね」

――1人の人間をこれだけ長く演じるというのは大河ドラマならではだと思いますが、今後の自分への期待があったら教えてください。

「大河ドラマの面白さは、長丁場で一つの役ができること。それが本当に楽しいんです。『花燃ゆ』の時は高杉晋作で、今回は喜作。彼らが登場した最初の瞬間は、まだ“その人”ではないと思うんですよ。大河ドラマは物語が進んでいくうちに、だんだんとみんなが知っている“その人”になっていく様子が楽しめると思うんです。自分が登場人物をどのように成長させられるのかという部分に期待しています」

――喜作は栄一の生涯の相棒とのことですが、それぞれの魅力、そして2人の関係性についてどのように感じていますか?

「血洗島にいる渋沢一族全員に対して思うのですが、とにかく真っすぐで国を思う力が強い。栄一、喜作、長七郎(満島真之介)、平九郎(岡田健史)、そして惇忠(田辺誠一)…全員の真っすぐさと熱量の持ち方が魅力です。栄一と喜作は、最初の頃はふざけているんです。国に対する思いがあって、自分たちがやることに対して勢いがあっても、まだ説得力がないので、そこを大事に演じています。また2人は2歳離れていて、喜作は“自分が兄貴分で栄一は弟分”と言っているんですけれども、僕はあまりそこを意識しておらず、威張っていません。むしろ、喜作が栄一に甘えていると感じるので、そういう部分を意識しています」

――栄一と喜作の“相棒らしさ”を出すために吉沢さんと一緒にやっていることや相談したことはありますか?

「とにかく最初はわちゃわちゃやろうと話していますね。わちゃわちゃして、かわいらしい2人がだんだんと国のために動いていく、変わっていく。その姿がだんだん切なくなったり、頼もしくなったりもすると思うので、とにかく最初はふざけるところはふざけようと相談して演じていました。今後、栄一と喜作が千代をめぐって戦うシーンは、格好つけすぎないようにやりたいです(笑)」

――以前、喜作は気持ちのいい人物とおっしゃっていましたが、演じられて半年ほどたって、高良さんの中でイメージに変化はありましたか?

「気持ちのよさは変わらずあります。加えて今撮影している部分は、栄一と喜作の言っていることに説得力が増してきて、行動に言葉や思いがついてきたという実感がありますね。栄一と喜作はどっちも気持ちがいいし、直情型だし、2人とも突っ走っちゃうんですけど、今後はその方向が変わっていくので、さらに面白くなっていくと思っています」

――撮影から半年ほどたちましたが、どのシーンが印象的でしたか?

「今回の撮影は1日の中でも7話くらい同時に撮っているんです。15歳がいきなり23歳になったり、その間に血洗島から出て攘夷を決意したと思ったら一橋家の家臣になったり…と、いろんなことがあるんです。その演じ分けだけでなく、シーンの振り幅も大きくて大変だなと感じながらも面白くて。シーンで言うと、『この国はダメだ』と血洗島のみんなで談義しているところは印象に残っていますね」

――高良さんが栄一にひかれる部分はどこでしょうか?

「幕末に命を落とした人間を演じたことがあるから思うのですが、幕末は自分の信念を最後まで信じて行動することの美学や、潔さ、格好よさがあったから、若くして命を落とす人が多かったんだろうなと、それは喜作を演じていても感じていて。しかし、栄一はそうではなく、どうすればこの国は良くなるか、それが何のためになるのか、誰のためになるのかと、先を見る才能を持っている。そこにひかれました。栄一の近くにいたからこそ、喜作も生き延びたんじゃないかなと」

――コロナ禍で「青天を衝け」が放送されることについてどのように感じていらっしゃいますか?

「今の世の中に対して、発言しても行動しても何も変わらないと感じ、たくさんの人が我慢していると思います。このドラマに出てくる人たちは今ほど情報がないし、情報交換ができないのに、日本の真ん中じゃないところからこの国を変えようと行動を起こして。実際にたくさんの命が亡くなり、過激なことも起きますが、本当に国が変わっていく。栄一たちのような若者がこの国のためを思って行動する幕末が描かれることは、我慢が多いコロナ禍で励みになるんじゃないかなという気がします」

――ありがとうございました!

第5回あらすじ(3月14日放送)

 惇忠(田辺)に薦められた本で、清がアヘン戦争でいかに英国に敗れたかを知った栄一(吉沢)は、開国後の日本の未来を危ぶみます。そんな中、栄一の姉・なか(村川絵梨)は自身の縁談を、“相手の家に憑き物(つきもの)がいる”という迷信的な理由で伯父・宗助(平泉成)たちから反対され、ふさぎ込んでしまうのです。一方、幕府の方針を受け入れられない斉昭(竹中直人)は暴走。老中・阿部正弘(大谷亮平)と斉昭の側近・藤田東湖(渡辺いっけい)が斉昭を必死にいさめます。そんな時、大地震が江戸を襲い…。

【番組情報】

大河ドラマ「青天を衝け」
NHK総合 日曜 午後8:00~8:45ほか
NHK BSプレミアム・NHK BS4K 日曜 午後6:00~6:45

NHK担当 K・H

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