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「舞いあがれ!」制作統括が語る、“舞”福原遥を取り巻く幼なじみ・大学・航空学校のキャストの魅力とは?2022/10/05

「舞いあがれ!」制作統括が語る、“舞”福原遥を取り巻く幼なじみ・大学・航空学校のキャストの魅力とは?

 福原遥さんがヒロインを務める連続テレビ小説「舞いあがれ!」(NHK総合ほか)が10月3日からスタートしました。福原さん演じる岩倉舞が、ものづくりの町・大阪東大阪と自然豊かな長崎・五島列島を舞台に、さまざまな人たちと絆を育みながら、空を飛ぶ夢に向かって、困難に翻弄(ほんろう)されつつも大空へ飛び立つ姿を描きます。 

 舞は東大阪で町工場を営む父・浩太(高橋克典)と母・めぐみ(永作博美)、そして兄・悠人(横山裕)と4人暮らし。引っ込み思案だった舞は、自然豊かな五島列島にいる祖母・才津祥子(高畑淳子)のもとを訪れ、五島列島の空に力強く舞い上がる「ばらもん凧(だこ)」に魅入られ、空への憧れを抱きます。

 TVガイドwebではドラマの制作統括を務める熊野律時さんに、登場人物やキャストの魅力をお聞きしました。

 初めに舞を演じる福原さんについて「舞の、周りと一緒に『どうしたら乗り越えていけるだろう』と考えて進んでいくヒロイン像にぴったりです。出演者の方と打ち解けていらっしゃって、お互いにリスペクトし合い、“舞いあがれ!”というドラマを一緒に楽しく作っていきましょうという気持ちを常に持って現場に入ってくれているので、日だまりのような温かさをスタッフやキャストの皆で感じています。まさに目指している舞を体現してくださっているなと思っています。視聴者の皆さんも舞の成長を見守りつつ、応援してください」と称賛。

 福原さんが登場するまで、幼少期の舞を浅田芭路さんが演じていますが、「幼少期のヒロイン像の出発点として、人の気持ちを敏感に感じてしまい、自分の思っていることを言い出せず心に抱え込んでいる舞があり、いろいろな人たちとかかわる中で少しずつ変わっていく。元気で明るい女の子っていう側面だけではなく、生きづらさを感じている。そういう二面性をうまく表現できるなと強く思ったので、浅田さんにお願いしました」と振り返ります。

 舞の幼なじみで、心のよりどころになっていく梅津貴司を「歴代の朝ドラの幼なじみの男性にはあまりいないタイプだと思っています」という熊野さん。「文学が好きで、人間関係に不器用で、周りに合わせるとストレスを感じる繊細な男の子。男らしさやたくましさはないが、舞が一緒にいて居心地の良さを覚えたり、素直に向き合え、舞の支えになりつつ自分自身も堅実に進んでいくキャラクターです」と役柄を説明。その貴司に扮(ふん)するのは赤楚衛二さん。「貴司を演じる赤楚さんは、貴司の優しい柔らかさや繊細な部分を理解して演じてくださっています。赤楚さんの柔らかい笑顔が魅力的で貴司の雰囲気と合っていて、心がホッとできるように感じられ、まさに描いていきたいと思った貴司にぴったりだと思っています」とその魅力を分析します。

 同じく舞の幼なじみで親友の望月久留美は、苦労人であまり恵まれていない家庭環境で育っていくキャラクター。その役どころを「舞とは対照的に地に足を付けていて、舞とは違う視点でお互いのことを見て、気軽にアドバイスしたり、一緒になって喜んだりする存在です」と伝え、演じる山下美月さんについて「山下さんの落ち着いた雰囲気が久留美に通ずるものがあり、撮影中に意識して落としている声のトーンも合っていると感じています。撮影現場では福原さんと支え合っていて、作中の2人のようないい関係だと思います」と撮影外でも“親友”になりつつあるよう。

 一方、舞が五島で出会う山中さくらを演じるのは長濱ねるさん。長濱さんの起用理由を「子どものころ五島にお住まいで、五島に対する思いを強く持っていらっしゃる方でした。朝ドラは舞台をしっかり取り上げることで生きている人たちを描くので、そういう思い出があった方に参加していただくことが大事だと考えており、さくら役をお願いしました」とまさにはまり役。また「柔らかく明るく独特な雰囲気を持ってらっしゃる魅力的な方で、お会いした際は五島の人のおおらかさのようなものも感じました。さくらは面白いキャラクターでもあるので、楽しみにしていただければと思います」と展開を予告。

 また、大学編では、高杉真宙さんが扮する癖のある設計担当・刈谷博文が登場します。「刈谷は、こだわりの飛行機を設計したいという尖った部分があり、そのこだわりから周りとぶつかってしまう不器用な部分を持っている人物」とし、「でも、強気な部分と1人ではできないと周りをちゃんと見えていたりと、話が進むにつれて弱い部分が出てチャーミングな姿が見られるので、高杉さんにぴったりハマったと感じています」と笑顔。

 そして、航空学校編では、目黒蓮さんがエリートパイロット一家の息子としてプライドが高く、近寄りがたいような雰囲気を出している柏木弘明を演じます。一匹おおかみの柏木ですが「航空学校の訓練を進めていく中で、チームとしていろいろな人と連携して、飛行機は安全に飛ぶというのをたたき込まれるので、『自分だけでは回っていかないぞ』と気付かされ、舞や周りの人たちとの関係性がどんどん変わっていく」そう。そんな変化を表現する目黒さんについて「崩れそうになった時に出てくるもろさや仲間とつながった時の笑顔などのギャップを魅力的に演じていただけたと思います。目黒さんには柏木のプライドの高さや距離感を持った性格をいい形で表現していただいたので、楽しみにしてください」と注目ポイントも。

 最後に、今回ばらもん凧(だこ)としてナレーターを務めるのは、さだまさしさん。キャスティングについて「物語のスタートとして引っ込み思案の舞が変わっていく象徴としてばらもん凧を揚げるエピソードが出てきます。その後、おばあちゃんからばらもん凧をもらってずっと大切にしていく番組のシンボル的存在なので、五島市ふるさと大使で五島市歌『燦々と』の作曲などを行った、さださんにやっていただくことになりました」と明かします。続けて「五島の住人にとって子どもの成長を見守ってくれるものなので、柔らかく優しい語り口のさださんにお願いしてよかったと思います。さださんは『毎週、舞ちゃんの成長を楽しみにしながらナレーションを入れています』とおっしゃっていたので、今後も楽しんでやっていただけると思っています」と手応えを得ていました。

 五島にやって来た舞はどのように成長していくのか、お母ちゃんとおばあちゃんの仲はどうなるのかなど、気になることが次々起こるスタートしたばかりの連続テレビ小説「舞いあがれ!」をぜひご覧ください。

第4回 あらすじ 

「舞いあがれ!」制作統括が語る、“舞”福原遥を取り巻く幼なじみ・大学・航空学校のキャストの魅力とは?

 舞が初めて祥子の家を訪れた日。船大工の木戸豪(哀川翔)や港に売店を持つさくらがやって来てにぎやかになる。祥子に紹介されてあいさつをする舞は居場所がない感じだったが、そこに診療所へ行っていためぐみが帰ってくる。さくらが持ってきた生きたタコに興味津々で触りはしゃぐ舞だが、めぐみに注意されてしまう。その様子に祥子は違和感を覚える。翌日、舞は熱を出し、診療所の医師に診察してもらう。

【番組情報】

連続テレビ小説「舞いあがれ!」
NHK総合 月曜~土曜 午前8:00~8:15ほか ※土曜は一週間の振り返り。
NHK BSプレミアム・BS4K 月曜~金曜 午前7:30~7:45

NHK担当 S・A



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