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EXIT、かが屋、宮下草薙、四千頭身のブレークに「なんで俺らだけ売れねーんだよ!!!」。レインボーが手にした、輝ける場所【ロングインタビュー前編】2022/06/08

EXIT、かが屋、宮下草薙、四千頭身のブレークに「なんで俺らだけ売れねーんだよ!!!」。レインボーが手にした、輝ける場所【ロングインタビュー前編】

 男女のいざこざや、付き合う前の駆け引き、一癖ある恋愛模様などを切り取った“ロマンティックコント”を武器とする、ともに東京NSC18期生の同期・ジャンボたかおさんと、池田直人さんによるお笑いコンビ・レインボー

 ジャンボさんは、元相方の森川やるしかねぇさんと組んでいたコンビ「感動ピスト」で東京NSC18期を首席で卒業。一方、池田さんはおばたのお兄さんとのコンビ「ひので」として、18期生では初となる「彩~irodori~Member」に昇格。吉本の劇場の顔として活躍していた2組でしたが、同時期に解散。その後、池田さんがジャンボさんを誘う形で、2016年に「レインボー」として走り出しました。

EXIT、かが屋、宮下草薙、四千頭身のブレークに「なんで俺らだけ売れねーんだよ!!!」。レインボーが手にした、輝ける場所【ロングインタビュー前編】

 19~20年頃から、EXIT、かが屋、宮下草薙、四千頭身らの同世代が“第7世代”としてブレーク。第7世代としてくくられていたにもかかわらず、なかなか自分たちには晴れ間が見えない時期が続いたそうです。

「なんで俺らだけ売れねーんだよ!!!」

 そんな2人が、今ではYouTubeのチャンネル登録者数は57万人以上。2日間6公演の単独ライブのチケットは完売。これからかなえたい夢を、希望に満ちた笑顔で語ります。葛藤の日々から、立ち位置を確立するまで。これまでの歩みをお聞きしました。

手売りした初単独ライブ

EXIT、かが屋、宮下草薙、四千頭身のブレークに「なんで俺らだけ売れねーんだよ!!!」。レインボーが手にした、輝ける場所【ロングインタビュー前編】

――2日間で6公演の単独ライブ「スーパーロマンティック」「ノットロマンティック」を6月11日、12日に開催されますね。どんな公演になりそうですか?

池田 「1公演1時間を予定してるんですけど、1日目が2公演、2日目が4公演。4時間集中しっぱなしというのは経験したことがないので、2日目の4公演目が終わった時、自分たちがどうなってるんだろう、というのが楽しみではあります」

ジャンボ 「(どっしりとした笑顔で)たぶん持たないです、僕は」

――(笑)。

ジャンボ 「太ってから体力がなくなってるんですよー!」

――では、ネタの準備と同時に、体力づくりも行っているのでしょうか?

ジャンボ 「今のところ、ご飯をしっかり食べるくらいですねー!」

池田 「体力づくりって言わないですよね(笑)」

ジャンボ 「今、16時間ダイエットというのをやっているんですけど、食べてもいい時間が1日のうち8時間なんです。その8時間の間に、5回ご飯を食べてます。夕食、夕食、夜食、夜食、夜食」

池田 「そしたら16時間ダイエットやってるのに、1週間で3キロ太って」

ジャンボ 「長い目で見たら、15キロくらい痩せたんですよ? でも今は5キロリバウンドしちゃって。太るのは簡単です!!」

――(笑)。この単独ライブは、構成に鈴木おさむさんを迎えた公演とのことですが、どのようなきっかけでスタートしたのですか?

ジャンボ 「番組でよくご一緒していた時に、おさむさんが『ロマンティックが好き』と言ってくださっていたんです。そこから始まったんですけど、もっと細かく言うと、僕が前に付き合っていた彼女と、おさむさんと僕の3人でご飯に行った時、元カノがグイグイ言ってくれたんです。『おさむさん、レインボーと一緒にやってくださいよー!』みたいな。別れた彼女の置き土産です」

池田 「記事に書いていいか迷いますよね?」

――はい…。書かない方がいいですよね?

池田 「大丈夫やと思いますよ」

ジャンボ 「大丈夫でーす!!」

――ありがとうございます(笑)。

池田 「でも、おさむさんのスケジュールが埋まってらっしゃるんで、やるって決まってから1年半くらいかかりました」

ジャンボ 「1年埋まってらっしゃるそうで。そんな中、おさむさんが構成を考えてくださって。話を聞いてるだけで、『あ~、おさむさんすごいなぁ』って思うよね」

池田 「うんうん。俺らやとたぶん30分くらいかかるアイデアを、一瞬で『こういうのどう?』って。『こんな速度で出るんや!』って驚いてます。一流やなって」

ジャンボ 「台本でも、一つ言葉を足すだけで『こんなに厚みが出るんだ!』ということがあるんですよ。その一言があるだけで、(役の)2人のバックボーンがふわっと見えてきたり。ドラマを作ったり小説も書いていらっしゃる方なので、こんなに変わるんだ、と勉強になることばかりです」

――お二人は16年にレインボーを結成してから、ほぼ毎年単独ライブや主催ライブを開催されていると拝見したのですが、特に思い出に残っている年はありますか?

ジャンボ 「やっぱり初単独はうれしかったですね。コンビ組んで1年くらいは鳴かず飛ばずだったので、『やっと単独ができる!!』って。単独ライブって誰でもできるわけじゃないので、一つのステータスでもありますし」

池田 「初めてのルミネ(ルミネtheよしもと)での単独で、パンパンになってるルミネを見た時はめっちゃうれしかったです。『ステップアップできてんのかな?』って」

ジャンボ 「初単独は渋谷の∞ホール(ヨシモト∞ホール)で、今は結構いろんな芸人さんが単独に使ってる会場なんですけど、その時期はギリ、みんなができる感じじゃなかったんです」

池田 「そうですね。ちょっとハードルが高くて。ルミネになるともっとハードルが上がる感じでした」

ジャンボ 「2回くらい断られましたもん。それで俺、もうムカつきすぎて、池ちゃんに『断られるぐらいだったらやめようぜー! なんだよ!!』って(笑)」

池田 「ジャンボはそうやって怒ってましたけど、僕の方がルミネでしたいって気持ちが強くて。ステップアップのために、∞ホールの次はルミネでやりたいという思いが強かったです。あと初単独でいうと、チケットを手売りしたりもして」

ジャンボ 「∞でやってた頃なんて、途中埋まってなかったよ、俺ら」

池田 「そうやなぁ~」

――今回はよしもと有楽町シアターでの開催ですが、会場チケットはすぐに完売したそうですね。

池田 「めっちゃうれしいです!! 約200席で、6公演だから、1200枚。プレッシャーだったんですよ」

ジャンボ 「いや~、安心しましたわー!! こういう時って、俺の方がナヨナヨになるんです。メンヘラ彼女みたいな感じで『大丈夫かなぁ…』って俺が不安がってたら、池田が『売れるよ、そんなん! 1200くらい!!』ってオラオラになるんですけど、今回は途中、池田も『ホンマに売れるんかな…?』って言ってました」

池田 「リハの日と合わせて3日間、有楽町を使わせてもらえるんですけど、金土日って一番人入るじゃないですか。そこをいただいてるんで、大成功させなきゃなって思ってますね」

EXIT、かが屋、宮下草薙、四千頭身のブレークに「なんで俺らだけ売れねーんだよ!!!」

EXIT、かが屋、宮下草薙、四千頭身のブレークに「なんで俺らだけ売れねーんだよ!!!」。レインボーが手にした、輝ける場所【ロングインタビュー前編】

――お二人は東京NSC18期生ですが、同期には現ぼる塾の田辺智加さん、酒寄希望さんらがいらっしゃいます。同期の活躍についてはどう感じていますか?

池田 「ぼる塾はホンマうれしいです!! 猫塾時代、田辺さんと酒寄さんとはずっとユニットコントを一緒にやってたんですよ。なかなか売れなくて、『私たちやめるかも』って言ったり、ほかのライブも出なくなったりしたこともあったんですけど、『このユニットコントのライブが楽しいから、続けようって気になるかな』って。当時はチケット買い取り制やったんですけど、ライブシーンで人気やったぼる塾でさえ、自分たちで買い取ってもさばけないみたいな時期もあったんで、そういう時期が続くと『もうやめるか…』って弱音も出ちゃいますし…。やから今の活躍は、めっちゃうれしいです」

ジャンボ 「猫塾とは本当、苦楽を共にしてきたんですよ。しんぼるともずっと一緒にやってましたし。ぼる塾は“第7世代”として出ることも多かったんですけど、俺らも第7世代でくくられてる時期があって。『ネタパレ』(フジテレビ系)に、EXIT、かが屋、宮下草薙、四千頭身、レインボーの5組で第7世代として出演させてもらってたんですけど、俺らだけ売れなかったんです。俺、テレビが大好きなんですけど、その頃は第7世代が出てたらすぐチャンネル回して。悔しすぎて見れなかったですね。大好きな『アメトーーク!』(テレビ朝日系)も録画するのやめて…。『なんで俺らだけ売れねーんだよ!!!』『はぁ…』って。メンヘラ彼女みたいな感じだったんですけど、そしたら池田が『YouTubeやろう』って言ってくれたんです」

池田 「ジャンボのストレス発散の場所ができたんです」

ジャンボ 「もう、田舎に家建ててくれた感じですよ。俺はもう庭を走り回って、『わ~い!!』『超たのしー!!』って彼女みたいに大はしゃぎ。今まで会ったイヤな女性の悪口をコントにして、YouTubeにアップして。ストレスも発散できるし、それが再生数が伸びたりなんかしたら『うれしー!!』って。それでちょっと落ち着きました。一時期は同世代の活躍に対して悔しくて仕方なかったんですけど、今は楽しくテレビも見れてます。皆さんのことを応援もできてるし、仲間の活躍はうれしいなと思えてます」

――苦しい時期は、長かったですか?

池田 「2、3年前くらい?」

ジャンボ 「俺がウジウジして。1年間くらいですね」

池田 「ジャンボ、名古屋の番組で、第7世代の悪口言いに行ったもんなぁ」

ジャンボ 「それ、今は言うなよ! もう思ってないから!!」

池田 「ヤバかったよ! 結構言ってた(笑)」

ジャンボ 「あの日は今田(耕司)さんと東野(幸治)さんが大笑いしてくれたのが幸せすぎて。言わなきゃいいことまで言っちゃった(笑)」

 インタビュー後編では、2人が「感謝しかないです」と口にするターニングポイントとなった出来事や、YouTubeの撮影でのエピソードなどをお聞きしました。読者の皆さまへプレゼントもいただきましたので、ぜひご覧ください。(後編はこちら:https://www.tvguide.or.jp/feature/feature-1574349/

EXIT、かが屋、宮下草薙、四千頭身のブレークに「なんで俺らだけ売れねーんだよ!!!」。レインボーが手にした、輝ける場所【ロングインタビュー前編】

【プロフィール】

レインボー
ジャンボたかお(1989年6月25日生まれ、千葉県千葉市出身)と、池田直人(1993年9月19日生まれ、大阪府吹田市出身)が、ともに東京NSC18期生として入学。それぞれのコンビの解散を経て、2016年に「レインボー」を結成。18年、「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)内の企画「おもしろ荘」で優勝。「千鳥のクセがスゴいネタGP」(フジテレビ系)で披露している「ひやまとみゆき」が話題に。20年1月1日より、YouTube「レインボーコントチャンネル」で毎日新作コントを更新中。22年6月11日、12日、東京・よしもと有楽町シアターにて、鈴木おさむ氏を構成に迎えた単独ライブ「レインボーライブ2022『スーパーロマンティック』『ノットロマンティック』」を開催予定。会場チケットは完売となり、オンライン視聴チケットがFANYオンラインチケットにて発売中。

取材・文・撮影/宮下毬菜



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