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町あかりのプレイリスト~テレビのうた~◆その2:猛暑に負けない! 灼熱のCMソング6選2022/07/16

「町あかりのプレイリスト~テレビのうた~」その2:猛暑に負けない!灼熱のCMソング6選

 日本でテレビ放送が開始してからおよそ70年。ドラマ主題歌やCMソングなど、テレビによって国民に周知された楽曲は無数にあります。昭和から令和まで、テレビを通して愛された楽曲について、平成3年生まれのシンガー・ソングライターの町あかりが独自の目線で語る連載です。

 第2回は「猛暑に負けない!灼熱のCMソング6選」。聴くだけでコーラが飲みたくなる! コカ・コーラのCMで起用されたBENNIE K「Dreamland」(2005年)や、新垣結衣さんのダンスと笑顔がまぶしいグリコ・ポッキーのCMで起用されたORANGE RANGE「DANCE2 feat.ソイソース」(06年)など、夏に聴きたいポップなCMソングはたくさんありますよね。今回は町あかり流のセレクトで、猛暑に負けないホットなCMソングを集めてプレイリストを作ってみました。

 まずは、昭和世代には定番の名曲! 世良公則&ツイスト「燃えろいい女」(1979年)。資生堂「’79サマーキャンペーン・ナツコの夏」キャンペーンソングです。CMではモデルの小野みゆきさんがオープンカーで海外の街を走る姿がカッコいい! その強く鋭い眼光は、本キャンペーンの「自立した女性」というテーマにぴったり。「笑顔の似合う娘より ちょっと気取ったまなざし」という歌詞そのもので、まるで楽曲から飛び出した女性のよう。以前からよく知っている曲でしたが、あらためて“これは女性讃歌だったのか!”と気付かされます。

 次は、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「サクセス」(77年)。こちらも資生堂化粧品の夏のキャンペーンソングとして流れたことでヒットした楽曲。ラテン・ロックの曲調がセクシーで、歌詞で描かれる男女のやりとりはリスナーの妄想をかき立てます。サビの「待たせたね」のキメも印象的で、待ち合わせに遅れた時につい歌ってしまいそう。ちなみに、本キャンペーンのコンセプトは「働く女性」とのこと。前述の79年「ナツコの夏」キャンペーンの際には「ビューティーパクト」という水あり水なし両用のパウダーファンデーションが大ヒットするなど、女性の社会進出に伴って、機能性のある化粧品の開発が盛んになっていったことが分かります。

 3曲目は、しばたはつみさんの「夜はドラマチック」(78年)。こちらはマツダ・コスモのCMに起用された楽曲です。コスモは67年~96年にかけて販売されていた乗用車。近年の車のCMといえばファミリー向けだったり、機能性やエコである点をアピールするものも多いですが、昭和にはこんなにダンディーな車のCMがあったのですね! 「ラグジュアリー・レディーを裸足にすることが 男の魅力かもしれない」という、作詞家の阿久悠さんによる独自の“オトナのオトコの美学”が存分に出ている本曲は、暗闇の中を颯爽と走る華麗なコスモにぴったりです。

 4曲目は小林旭さんの「赤いトラクター」(79年)。ヤンマー・トラクターのCMソング。農作業車である赤いトラクターを相棒に見立て、「さあ行こう」「俺たち2人じゃないか」と、小林さんが天下一品の高音で熱く歌い上げます。聴くだけで、ギラギラと照りつける太陽を浴びた土や草の匂いが漂ってくるよう。農業って、ビッグでカッコいい! スケールの大きなこの楽曲が起用されたことによって、トラクターや農業の魅力が何倍にも膨らんでいるように思えます。

 5曲目は、久宝留理子さんの「男」(93年)。パワフルでキャッチー! むしゃくしゃした時に「愛、愛、愛、愛、愛が足りなーい!」と大声で歌ったら気持ちよさそう。こちらは宝石輸入・加工・販売会社の三貴によるカメリアダイアモンドのCMに起用された楽曲。ほかにも多くの起用曲がヒットしたことから、化粧品のCMと同様に新人歌手の登竜門的存在だったとか。私の世代からすると、宝石会社のCMってとても新鮮に感じます! 「悩んだ数だけ、女になれる。」というキャッチコピーとともに、ボディコン風スーツ姿の女性がボクシンググローブをつけて巨大なアメフトボール(?)に打ち込んでいるCMは、夢の中のような不思議な世界観ですが、自分の代わりに嫌なアイツを殴ってくれているような気持ちになるからか…すがすがしさを感じます。

 最後は、時任三郎さんがCM内で扮(ふん)する牛若丸三郎太による「勇気のしるし~リゲインのテーマ~」(89年)。こちらは三共の栄養ドリンク・リゲイン」CMソングです。歌詞にも登場する「24時間、戦えますか」のキャッチコピーで有名に。省エネで生きるのがモットーなゆとり世代の私からすると「そんなの無理…」とビビっちゃいます。CMがスタートした当時はまさにバブル景気期で、仕事にプライベートに、アクティブに生きていた人々の心にフィットしたのですね。CMソング1つで世相が見えてくるのは面白い!

 いかがでしたでしょうか? 今回選んだ楽曲のプレイリスト(Spotify)はこちらから!
>>https://open.spotify.com/playlist/384H3f26vQn0lRe6hnBtJ6?si=52d2ef96f1914a28

町あかりのプレイリスト #2「猛暑に負けない!灼熱のCMソング6選」Spotify

 連日うだるような暑さで、夏が苦手だと感じている方も多いかもしれません。ちなみに私は夏が大好きで、「この暑さがむしろ気持ちいいじゃん!」と思っているんです。よって今回は聴いているだけで汗ばんでくるような、いっぱい汗をかいてデトックスもできちゃうような(?)熱々の6曲を選んでみました。

 大きな入道雲、青々と茂った草木やアスファルトの匂い、冷たいビールの喉越し…。夏にしかできない体験はいっぱいあります! 涼しいお部屋で飲み物を飲みながらでも、ぜひこちらのプレイリストで夏を楽しんでみてくださいね。

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