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アフリカに明かりをともす男性の“がばい挑戦”。 ディレクションも手掛ける浜崎正樹アナの思いとは?2021/01/29

アフリカに明かりをともす男性の“がばい挑戦”。 ディレクションも手掛ける浜崎正樹アナの思いとは?

 FBS福岡放送は1月31日に、ドキュメンタリー番組「目撃者f」(最終⽇曜深夜1:25)で「続・佐賀んオヤジのがばい挑戦!~巨大市場アフリカを行く~」(深夜1:35)をオンエアする。

 今回放送されるのは、2017年1月29日に放送した「サガンオヤジのがばい挑戦!~ナイジェリア太陽光発電計画~」の続編。前回、薄型太陽光パネルを使って、アフリカの非電化の村に明かりをともす活動を続けている佐賀県鳥栖市の小さな屋根施工会社の社長・川口信弘さんを紹介した。

 “主役”は超薄型の「フィルム状太陽光パネル」。日本のような電化製品があふれる生活を支えるほどの電力量は難しいものの、明かりをつけるには十分な電気を生み出す。巻物のように巻くことができ、持ち運びも簡単だ。「まだ電気のないところでは役立つのでは」と考えついた川口さんが、ナイジェリアで小さな明かりをともす活動を始めると、その明かりの下に店ができ町が活性化。さらには犯罪の減少など現地の生活を大きく変えることが分かった。

アフリカに明かりをともす男性の“がばい挑戦”。 ディレクションも手掛ける浜崎正樹アナの思いとは?

 そんな川口さんの活動がベナン、ブルキナファソへと広がりを見せる。元たけし軍団で、ベナンの元駐日大使・ゾマホンさんから「小学校の電化」を頼まれたのだ。「教育環境をよくすれば、国全体が強くなれる」と考えるゾマホンさん。暗くなっても勉強できる環境が子どもたちの知識を増やし、彼らの成長がやがて国の力になるというのだ。今回、川口さんはその依頼に応えようと動きだした。初めて見る明かりの下で、現地の子どもたちはどんな表情を見せるのか?

アフリカに明かりをともす男性の“がばい挑戦”。 ディレクションも手掛ける浜崎正樹アナの思いとは?

 一方、12億人の半数が「電気のない生活」だというアフリカ。逆にそこは、電化をはじめさまざまな分野の成長が見込める「巨大市場」という側面も併せ持つ。川口さんが考える「アフリカが自立」していくための日本の関わり方とは? その方策を外交のトップ、茂木敏充外務大臣と語り合うことに。取材開始から8年、ますます多岐に活動する川口さんの姿を追う。

アフリカに明かりをともす男性の“がばい挑戦”。 ディレクションも手掛ける浜崎正樹アナの思いとは?

 4年前に続き、今回もディレクションを担当したFBSの浜崎正樹アナウンサーに話を聞いた。

――今回の番組化のきっかけをお聞かせください。

「4年前に(FBSローカルの)『目撃者f』で、その後『NNNドキュメント』で全国放送もされました。ナイジェリアに明かりをともすところまでをお伝えしましたが、その段階で、川口さんはすでに次のアイデアに着手しておりましたので、取材を続行していました。(同局の)『めんたいワイド』(月~金曜午後3:48)の中でも、動きがあるごとにリポート。『そろそろ、そのまとめを』と、今回の30分番組に至りました」

――4年前の放送後も川口さんを追いかけていたのですね。

「私自身が川口さんとお会いすると元気になれるものですから、事あるごとにに取材していました。すると、どんどん話が大きくなるんですよ。国でいえばナイジェリアから、今度はベナン、ブルキナファソと。正直『どこ? その国』って感じでした。さらに『今度、茂木大臣に会うことになってさ』って、本当に驚きの連続でした」

――前回も渡航はされていなかったようですが、今回もコロナ禍にあって海外取材は難しかったのでは? そのほか、撮影で大変だったことはありますか?

「コロナ禍だったから…ということはありませんが今回も、私は一度もアフリカには行っておりません(笑)。川口さんが渡航をする前に『どんな映像が欲しいか』『インタビューのお願いとその質問内容』などを綿密に打ち合わせさせていただき、可能な範囲で撮影していただきました。やがて川口さんも渡航できなくなると、彼の知り合いを通じて、現地の方に撮影を依頼。スマートフォンで撮影していただいた映像もふんだんに使っております。また、茂木外務大臣と川口さんの接見シーンは私がデジカム片手に東京まで行き、自ら撮影しました。取り損なったら笑い話にもならないため、久しぶりに手汗をかきながらの撮影でした。東京に緊急事態宣言が出る前だったのでよかったです」

――ベナンはどんなところでしょうか?

「西アフリカの国です。川口さん曰く、アフリカ大陸を九州の地図に当てはめるなら佐賀市川副町あたりです(笑)。労働人口の4割が第1次産業に従事している農業の国。放送にはドローンによる空撮映像がワンカット出てきますが、水上都市があります。これは『奴隷にならないために海上へ逃げたアフリカの人たちが作り上げた町』とのこと。かつては欧米の植民地だった暗い歴史を物語っています。それから、元たけし軍団のゾマホンさんの影響もあるのか、親日の国。日本語学校で学ぶ人たちもいて、その中には日本への留学を志している人も多いそうです。電化率は4割くらいで地方に行くと2割弱。15歳未満が人口の40%を占めている若い国(日本は13%で60歳以上が30%)でもあり、だからこそ明かりなどで子どもたちの教育環境がつくれると国力の底上げにもつながるというわけです」

――では、ブルキナファソはどんなところでしょうか?

「こちらも西アフリカの国で、ベナンの北西どなり。九州の地図なら武雄市・多久市・小城市にあたります(笑)。海のない内陸国家で、すぐ北側はサハラ砂漠。国の北部は砂漠化が進んでいるそうです。今回はタンゲン・ダスリ市の小学校を電化しましたが、実は、すでに明かりはあったんです。映像をよく見ると気付くかもしれませんが、川口さんがつけたライトとは別に、黒板の上に蛍光灯、天井にファンがついています。中国の企業が設置しましたが、すぐに動かなくなり、メンテナンスできる人がいないので放置状態とのこと。西アフリカ全体に言えることのようですが、中国などがすでに電気も含めたインフラ整備に着手。しかし『メンテナンスできる体制』を残していかなかったため、ソーラー街灯などは作動せずにモニュメント化しているそうです。それだけに『丁寧な仕事と付き合い』をする日本にアフリカ諸国は期待しているそうですよ」

――ナイジェリアのその後も紹介されるのでしょうか?

「今回はナイジェリアのその後はございません。ちなみに前回準主役となった(同国出身の男性)サムエルさんは、その後も福岡に住み、ナイジェリアに明かりを広める活動を続けています。現地で、弟のワシウさんが中心となって工事をしています」

――4年前との違いを含めて今回の見どころは?

「4年前は『アフリカに明かりをともす』というところだけに注力しましたが、今回は、サブタイトルで『~巨大市場アフリカを行く~』と銘打ちました。アフリカの国々と日本とのこれからのお付き合いの仕方のヒントが川口さんの活動にあると思ったからです。日本の補助金で『施してあげる』のではなく『自立を促してあげる』。自称『屋根屋の気のいいオヤジ』という部分だけでなくビジネスマンとしての川口さんを描きました。この放送を通じて、思いを持って『アフリカとビジネスをしてみよう』という人が1人でも現れたらうれしいですし、このコロナ禍で滅入っている人たちが、川口さんから元気をもらえたらいいですね。さらに、今回の番組で描ききれなかった“隠し球”も持っています。第3弾もご期待ください」

【プロフィール】 

浜崎正樹(はまざき まさき) 
2月13日生まれ。B型。法政大学卒業。出演番組「めんたいワイド」「スポーツ中継」。


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