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林遣都&仲野太賀が「初恋の悪魔」でW主演。坂元裕二脚本のミステリアス・コメディー2022/05/23

林遣都&仲野太賀が「初恋の悪魔」でW主演。坂元裕二脚本のミステリアス・コメディー

 林遣都と仲野太賀が、日本テレビで7月にスタートする連続ドラマ「初恋の悪魔」(土曜午後10:00、開始日未定)でダブル主演を務めることが分かった。

 ドラマの舞台は警察署。ヘマをして現在停職処分中の刑事・鹿浜鈴之介(林)のもとに総務課・馬淵悠日(仲野)、生活安全課・摘木星砂、会計課・小鳥琉夏の、部署もバラバラでそれぞれ訳ありの4人が集まる。正義感も出世欲もない、求めているのは、ただ真実のみ。一人一人こじれた事情を抱えながら、刑事とは違った感性と推理で難事件を解明する。いつしか芽生える4人の友情、そして恋――。やがて4人は、より大きな真実と運命に飲み込まれていくことになる。このミステリーで、コメディーで、そしてラブストーリーでもある物語を、「Mother」「Woman」(ともに同局)、「それでも、生きてゆく」「東京ラブストーリー」(ともにフジテレビ)などのヒットドラマを生み出してきた脚本家・坂元裕二氏が描く。

 林が演じる鹿浜は、元県警捜査一課刑事だが、今は境川署刑事課所属する刑事失格の推理マニア。しかも大きなヘマをして現在停職処分中だ。15歳の時に家に引きこもり、本ばかり読んでいた。シャーロック・ホームズに憧れたのを皮切りに、ミステリー小説を読みあさり、結果、古今東西の凶悪犯罪オタクとなった。実際の凶悪事件が大好きで、凶悪犯人に興味津々。探偵になりたかったが、現実の探偵は浮気調査ばかりと知って刑事になった。ところが現代の刑事の仕事に推理する機会など、ほとんどなし。今では監視カメラを見るのが刑事の主な仕事だったりする。「思っていたのと違う、僕は凶悪犯罪に出会いたくて刑事になったのに」。そんな思いで、鈴之介はすっかりやる気を失ってしまった。もしかして自分が憧れていたのは刑事ではなく、犯人だったのではないかという、やばい考えまで頭の中をよぎり始めている。

 一方、仲野が扮(ふん)する馬淵は、境川署総務課職員。署内の警察官が安心して仕事に取り組めるようバックアップする、捜査とは無縁の仕事だ。同僚が刑事への憧れを口にする中、自分の身の丈に合った仕事をしている。自分に期待していないし、上を目指すとか興味ないし、人間関係でストレスを抱えたくない。いつもヘラヘラ振る舞っているのは、そうやって人に壁を作っているから。ところが、最近面倒なことを署長の雪松から任された。署内の鹿浜という男の素行を見張れと言われたのだ。元県警刑事の鹿浜が家宅捜査の情報をリークしているとのうわさがあるらしいのだ。「自分はただの行政職員ですよ」とヘラヘラ笑って答えたものの、「お前なら相手も油断するはずだ」と言われてしまう。

林遣都&仲野太賀が「初恋の悪魔」でW主演。坂元裕二脚本のミステリアス・コメディー

 ドラマ出演が決まり「率直にうれしかった」という林は、「坂元裕二さんオリジナルの書き下ろしドラマで、水田(伸生)監督、次屋(尚)プロデューサーとお仕事ができる。デビューの頃から知っている太賀と一緒。うれしいことがたくさん重なり、喜びとともに身の引き締まる思いがあります。大事な時間にしなければなと思っています」と気合十分。

 演じる鹿浜については「とても個性の強い役で、あて書きと伺ったので、『坂元さん、僕のこと、どう思っているんだろう』と思いました(笑)。1年前くらいに朗読劇で初めて坂元さんの作品に関わらせていただいたのですが、普段、心に隠している部分、出さないようにしている部分、そういう僕の本質や、いろんなことを坂元さんには見抜かれているんだなって思いました」と、あて書きによるキャラクター描写に驚いたようだが、「坂元作品がどんどん進化しながら出来上がっていく過程を実際に体験できる喜びでいっぱいです」と期待も大きい様子。

 仲野は「お話をいただけた驚きもありましたが、僕もうれしかったですね。坂元さん、水田さん、次屋さんの作るドラマは憧れでもあったので、このチームに参加できる喜びと、林遣都くんと一緒に主演でやれるっていうことは個人的にとても感慨深く、光栄だなと思いました」と出演の喜びを語る。

 役柄に関しては「僕は警察署の総務課職員の役らしいんですけど、自分の中でこの役をどう体現していくかはまだ答えが出ていません」と率直に明かし、「ただ、坂元さんのドラマで、坂元さんの書いたセリフを自分の体を通して言えるのは、役者としてとても喜びがありますね。この先、全話を通してこの役の奥行きが見えてきて、膨らんできて、入り口と出口が違うような人間になっていくのかな、と思っています。とにかく坂元さんの描く人間は熱いので、それがとても楽しみです」と坂元が紡ぐキャラクターに期待する。

 そして、17年前、映画「バッテリー」(2006年)での出会い以来、林が14~15歳、仲野が12~13歳からの付き合いという2人。「12~13歳くらいの時から関係性が全く変わっていなくて。こうやってまた一緒にできることが、頑張ってきてよかったと本当に思います」という仲野は、「僕にとっては本当に感慨深いです。遣都くんが主演の作品に出させてもらったのが出会いだったので、こうやって並んで主演でやらせてもらえる時がきたのは光栄ですし、勝手に誇らしい気持ちになっています」と胸を張った。

 お互いの印象に関しては「とにかくお芝居愛の強い男という印象があります。それに太賀は本当にみんなに愛される人だと思います」という林に対し、仲野は「同世代の俳優たちで、よく話題になるんですが、『遣都くんって何回売れるんだよ!』っていうのがあって、今回の林遣都って僕の中で第4章くらいになるんです(笑)。『バッテリー』から始まって、そのあと『火花』(Netflix)、『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)があって、『いつまで売れ続けるんだろうな、この人』っていう感じですごいなと思っています。俳優ってどれだけ長く続けられるかっていうこともあるじゃないですか。一時に集中して代表作を作るっていうこともすごいことだと思うんですが、長い期間で定期的に代表作を作るって本当にすごいことだなと思っているので、それをやっている遣都くんはさすがだなと思うし、そういう意味ではずっと追いかけ続けている感じはありますね」と林の活躍ぶりについて熱弁。

 林は「今の話を、太賀が僕の家に来た時に言ってくれて…。僕の中では全然自覚もないですし、ずっと悔しい思いもありながら、何くそ!と思ってやってきたところがあるので、太賀がそんなふうに見ていてくれていたんだと知って、彼が帰った後、1人、部屋でじんわりしちゃいましたね」と明かした。

 撮影に向け、「全部楽しみ」という林は、「このドラマはコメディー部分がたくさんあって、すごく難しく、ハードルは高いと思っていますが、信頼する方たちとしっかり塩梅を見極めながら一生懸命、真面目に、そして楽しんでいきたいと思います。本当に面白い脚本なので、それを体現しなければならないプレッシャーもありますが、坂元さんが思い描く以上のものを出せるように精いっぱい頑張ります。楽しみにしていてください」と意気込む。

 「キャスト、スタッフさんも、本当に信頼できる方ばかりで強力すぎるくらい強力なので、みんなで力を合わせてどんなドラマになっていくのか、その過程が楽しみです」と笑顔を見せる仲野は、「最後までどこに着地するのか分からないような作品になったら面白いのかなって。僕自身もワクワクしながら、思いもよらない着地点へ向かって行けたらいいなと思っています。あまり見たことのないドラマになるといいですね。味わいのある作品になると思いますし、自分自身も楽しんでやれたらと思っています。期待してください!」と意欲を燃やしている。


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