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草彅剛が日本で失われつつある“最後の○○”に迫るドキュメンタリー第2弾。「『当たり前のことは見えていない』ということに気付かせてくれるきっかけになる」2021/09/06

知的探求ドキュメンタリー「最後の○○~日本のレッドデータ~」MC:草彅剛

 NHK BSプレミアム・BS4Kでは9月10日に、草彅剛がMCを務め、人知れず消えつつある日本の多様性を再発見する知的探求ドキュメンタリー「最後の○○~日本のレッドデータ~」(午後10:00=NHK名古屋放送局制作)の第2弾が放送される。

 番組では、世界で唯一無二の職人の技、その地域だけに伝えられていた伝統の味など、人知れず消えつつある日本の“最後の○○”に光を当て、草彅が不屈の信念や生きざま、知られざる価値を伝えていく。今回スタジオで紹介するのは、日本が誇る芸術品・日本刀の輝きを支える“最後の男”。そして、無形文化遺産・和食の真髄を体現する“最後の食材”だ。

知的探求ドキュメンタリー「最後の○○~日本のレッドデータ~」MC:草彅剛

 スタジオにはまず、“天然砥石(といし)”の最後の採掘職人である土橋要造氏が登場。国宝級の日本刀の美を作り出してきた最高品質の天然砥石は、肉眼では見えないほど刃を微細に削り、名刀の輝きと刀身の波模様である刃文(はもん)を生み出してきた。刀研ぎに欠かせない天然砥石を作り出せるのは、土橋さんただ一人。生産減少による影響は伝統建築や仏像作りの世界にまで広がっている。なぜ、土橋さんが最後の職人となったのか。天然砥石の知られざる価値にも迫る。

知的探求ドキュメンタリー「最後の○○~日本のレッドデータ~」MC:草彅剛

 続いて、八百屋の高橋一也氏をスタジオに迎え、日本古来より伝わる“在来野菜”に焦点を当てる。在来野菜は大根一つとっても、日本各地にさまざまな味や形のものがあり、多様な食文化を生み出してきた。素材の味や癖を生かすことは、無形文化遺産・和食の奥深さにもつながっている。絶滅の危機に瀕(ひん)している在来野菜を守り育てる農家の思い、そして郷土の味が持つ意味を探っていく。

 さらに、昭和の暮らしにあった物と職人をVTRで紹介。昭和の時代に世界で愛されたメイド・イン・ジャパンの玩具“セルロイド人形”。昭和30年頃から製造元が減少したこの人形を、現在でも東京の工場でひっそりと作り続ける職人・平井英一氏の姿を追う。そして、夏の涼を取るための“油団(ゆとん)”は、和紙を重ねて張り合わせ、表面にエゴマ油を塗って作る敷物だが、冷房の普及とともに衰退。現在は、福井にある表具店の表具師・牧野由尚氏だけが守り続けているという。

知的探求ドキュメンタリー「最後の○○~日本のレッドデータ~」MC:草彅剛

 収録を終えた草彅は「久しぶりの収録でしたが、職人の皆さんは気さくな人ばかりでリラックスして楽しむことができました。新たな発見があり、一生懸命な職人の方の姿を見て、心に力が湧いてくる内容です」と振り返り、「今回は、徳川家伝来の日本刀がスタジオに登場します。美しい刃文は砥石で研ぐことで現れることを知り、とても感動しました。今後、刀を握るシーンでの心構えが変わると思います。(同局の)大河ドラマ『青天を衝け』(日曜午後8:00ほか)では、最後の徳川家将軍・慶喜を演じているので、どこか通じる部分のある番組のように感じました」と感慨深げに語る。

 そして、印象的だったことを「砥石職人の土橋さんが70歳でもとても若々しくて力強くて。明るく元気で、一つのことを突きつめている方のエネルギーがすごいなと思いました。そういった人に僕もなれたらと思います」と述べ、「鉱山を30年かけて掘っていくのは、真っ暗な中に光を見出すようなものだと思います。何も取れない可能性もある中で、そこにひたすら思いを懸けていく気持ちがすごいなと思いました」と職人の姿勢に感嘆する。

知的探求ドキュメンタリー「最後の○○~日本のレッドデータ~」MC:草彅剛

 さらに、日本固有の在来野菜を食べたことで、「普段食べている野菜では感じることのない、苦味や味を感じて、自分の脳が驚いたというか、うれしい驚きがあって。知ることは大事ですね。なくなってしまうと感じることもできなくなってしまう。『当たり前のことは見えていない』ということを気付かせてくれる、いいきっかけになりました」と、自身も新たな気付きがあったと口にする。

 また、収録中に「不ぞろいのものにぬくもりがある」と発言した草彅。その真意を「僕は1950年代のジーンズが好きです。大量生産ではありながら今ほどの技術ではないから、工場によって作りにばらつきがあったりして、通ずるものがあるなと思います。もちろんそろって均一ということにも魅力があって、今の社会に必要なことではあるけれど、一つ一つの個性が好きという方もたくさんいると思います。欠点というかダメなところがいいというか。VTRで和食料理人の野﨑洋光さんが『在来野菜の苦味や渋みは欠点ではない、味なんだ』とおっしゃっていたように、僕もそこに魅力を感じました」と明かす。

 最後に、今回登場した職人のように草彅自身が貫き通したいことについて、「仕事をしたり、何かを成し遂げたりする上では、やっぱり健康が第一だと思います。砥石職人の土橋さんが目標というか。僕も年を重ねっていっても歌を歌ったり、お芝居ができていたら幸せだなと思います」と決意を新たにした。

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