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デヴィッド・テナントが旅のワクワク感を教えてくれる「80日間世界一周」2022/09/22

デヴィッド・テナント「八十日間世界一周」/海外ドラTVガイドWATCH

 フランスの小説家、ジュール・ヴェルヌの古典的冒険小説「八十日間世界一周」を、デヴィッド・テナント主演でドラマ化。ロンドンの資産家である男性・フォッグが旅を通して変わっていくさまを、テナントがユーモラスに好演している。

── 冒険が進むにつれて、フォッグはどのように成長していくのでしょう?

「本作のバックストーリーに、フォッグが過去に1度、怖くて冒険をしないことを選択したというのがあります。その時、彼はロマンスや幸せのチャンスも捨ててしまったのです。彼はわずかな甘えから旅を始める。そして少しずつ自分自身を見つけ、内なる強さと自分の可能性を見いだしていくのです。このような冒険の旅に出るには不向きな人物から、自分でも気付かなかった資質があることを発見する人物へと、フォッグは物語を通して本当に旅をすることになるのです」

── 従者との関係も見どころですね。

「フォッグと従者のパスパルトゥーは、ちょっとした偶然でこの旅に突き進むことになります。フォッグにとって幸運なことに、パスパルトゥーは機知に富み、自分に欠けている勇気とアナーキーさを持ち合わせている。最初は19世紀的な主従関係だったのが、この紆余曲折の世界旅行を経験するにつれ、必然的に2人の関係は別のものになっていきます。絆を築き、お互いに必要な存在になっていくのです。確かに、フォッグはパスパルトゥーなしではやっていけませんでした。パスパルトゥーは、おそらくフォッグなしでもやっていけるでしょうね(笑)」

── エピソードを順番に撮影しなかったそうですが、どんな効果がありましたか?

「このような順序を無視した撮影は、プロセスの早い段階で特定の関係がどうなっているかに飛び込むことができるので好きなんです。今回の撮影では、かなり複雑なアクションシーンがあり、最初に撮影したのは砂嵐のシーンと砂漠での銃撃戦でした。その関係性を見つけることに、肉体的なシーンが役に立ちました。撮影が始まる頃は、フォッグもパスパルトゥーもヨーロッパを通過していて、フォッグは夢にも思わなかった異国の地で、ラクダや砂漠など、彼にとって異質なものに囲まれています。彼はもともと、未知のものや不慣れなものにうまく対処できないのです。そんな彼を支えるために、パスパルトゥーがとても必要になってくる。そのような関係でスタートできたのはよかったと思います。フォッグは、物語のあの段階ではパスパルトゥーにとても依存していたのです」

── ラクダとの共同作業はどのようなものでしたか?

「ラクダには一度だけ乗ったことがあるのですが、それはとても眠そうなラクダでした。このドラマのラクダはとてもお行儀がよかった。私はラクダに乗るのが好きで、ラクダの上にいるととても安全だと感じるのですが、時折、自分が乗っているラクダはとてつもなく強力で、自分はラクダのこぶに座っているただのぬいぐるみだと気付かされます。その時、彼らが非常に支配的であることを思い知らされるのです。もうラクダは十分堪能しました(笑)。きっとフォッグもそう感じるでしょう。フォッグは最初、ラクダの背中に乗れることに感激していたけれど、当然のことながら、事態はあっという間に恐怖に陥っていく。私は同じ経験はしていませんが、ある朝、ラクダがあまり遊びたがらない日がありました。ラクダを説得するのは大変なんです。彼らは、撮影のスケジュールや1日でやり遂げなければならない必要性を理解していませんからね(笑)」

デヴィッド・テナント「八十日間世界一周」/海外ドラTVガイドWATCH

── 旅行が好きだそうですが、あなたにとって旅の魅力とは?

「どこを旅してもワクワクするのは、自分が慣れ親しんだ文化とは全く異なる文化を体験する時だと思います。フォッグが旅の中で爽快さと恐ろしさを感じるのはそのためです。私が旅をしていて最もエキサイティングなのは、未知の世界を体験している時、自分の知っている世界とは全く違う世界にいる時だと思うんです。私は、さまざまな場所に行ってきたと思います。時には楽しい経験ではありませんが、それによって、よりよい人間、より受容的で寛容な人間になれると思うのです。フォッグは、そのような過程を経て、この物語を完成させたのだと思います。楽しくないはずの旅が、自分らしさを教えてくれることもあるのです」

── 古典的冒険小説をドラマ化した本作は、現代の観客にどのように伝わるでしょうか?

「この物語は時代を超越した物語であり、誰もが知っていると感じる物語の一つです。何世代にも渡って語り継がれてきた物語であり、このドラマで人々が旅や冒険、未知の世界を体験してくれることを願っています。毎週見ていて飽きないように、エキサイティングなアクションやアドベンチャーがたくさん用意されていますが、この脚本が捉えているのは、本当に個人的なキャラクターの物語が展開されることなのです」

【プロフィール】

デヴィッド・テナント「八十日間世界一周」/海外ドラTVガイドWATCH

デヴィッド・テナント(David Tennant) 
1971年4月18日生まれ。スコットランド出身。代表作に10代目ドクターを演じた「ドクター・フー」(2005~10年)。「グッド・オーメンズ」(19年~)で共演したマイケル・シーンと、疑似ドキュメンタリー「ステージド 俺たちの舞台、ステイホーム!」(20年)を制作。

【番組情報】

「八十日間世界一周」/海外ドラTVガイドWATCH

「80日間世界一周」(全8話)
スターチャンネル1 
10月6日スタート 
木曜 午後11:00~深夜0:15ほか(字幕) ※6日は~深夜0:10 
※10月2日に第1話先行無料放送

ロンドンの資産家・フォッグ(デヴィッド・テナント)は、紳士社交クラブのメンバーと「80日間で世界一周する」と賭けをする。彼は早速、新たに雇った従者のパスパルトゥー(イブラヒム・コーマ)、女性ジャーナリストのアビゲイル(レオニー・ベネシュ)と共に旅立つが…。

※デヴィッド・テナントが本人役で出演したコメディードラマ「ステージド 俺たちの舞台、ステイホーム!」と、続編「ステージド2 俺たちの舞台、アメリカ上陸!?」の舞台“裏”を描いた特別編「ステージド 俺たちの舞台“裏”!」を、10月15日にシーズン1・2とともに一挙放送。



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