Feature 特集

「神様のカルテ」原作者・夏川草介が語るコロナ禍での思い…「“人を支える”という景色を、テレビを通して発信できたら」2021/02/22

 福士蒼汰さん演じる内科医の栗原一止(いちと)が、“良い医者とは何か?”を追い求める軌跡を描くドラマスペシャル「神様のカルテ」(テレビ東京系)。シリーズ累計330万部を超すベストセラーである同名小説を原作に、過酷な状況で働く一止が、さまざまな患者や医師と向き合い成長していく姿を4週連続で放送します。

 今回は、原作者で現役医師でもある夏川草介先生に、医師としての仕事と執筆業との時間のやりくり、新型コロナウイルス感染拡大による変化についてお伺いしました。

――医師として多忙な中、執筆やご家族との時間など、やりくりはどのようにされているのですか?

「以前は医者の仕事が終わって帰ってきたら、毎日必ず1時間作品の執筆をするという目標を作っていたのですが、40歳を過ぎると駄目ですね(笑)。今は月に1~2日ほどまとまった時間がとれる時があるので、自分の中で思いがあれば、そこで書いています。だから、作品が出来上がるまでにすごく時間がかかりますね。ただ、集中してざっと書いて作品にしてしまうので、書いている時間自体は長くないと思います。いざ書き始めると、ざっと進んで、また1カ月後に書く…という流れですね。半日ほど時間がとれると100枚ほどの原稿を書いているので、1回で書く分量はもしかしたらだいぶ多い方なのかもしれません。ただ、気持ちに余裕がある時は、物を書くこと自体をやめて、子どもたちと遊んでいます! その時間が一番楽しいですね(笑)」

――ただでさえお忙しい中、新型コロナウイルスの存在も脅威かと思うのですが、医師としてコロナ禍の中でどんなことを感じていらっしゃいますか?

「新型コロナって、あらゆる人間の余裕を奪うんですよね。医学的には肺炎なんですが、心も侵されるんです。その弊害がいろんなところに出ています。例えば、病気にかかった子どもがいじめられるとか、みんなやたら攻撃的になって他者を攻撃するとか…。自分がどれだけ困っているかばかりを必死にアピールして、他者を気遣う余裕がみんななくなっているんですよね。これが最大の問題な気がしています。そんなふうに、コロナというものは、われわれが今までに見たことがないほど人間性を破壊していくような気がします。だから、このタイミングで『神様のカルテ』によって“人を支える”という景色をテレビを通して発信できるんだとしたら、この病的な状態に対して少しはプラスの面が持てるかもしれないという、そんな希望を持ってはいます」

 ご家族とも過ごされながら、ご自身のペースで原稿を執筆されることで、すてきな作品が出来上がっていることが分かります。また、新型コロナで余裕がなくなってしまう今の状態だからこそ、本作を通して“人を思いやること”について、皆さんも考えてみてはいかがでしょうか?

 2月22日放送の第二夜では、一止の大学時代の同期・進藤辰也(中村蒼)が本庄病院に加わります。辰也との再会を喜ぶ一止ですが、患者や看護師と対立する姿に疑問を感じ、衝突してしまいます。そんな折、恩師である古狐先生(イッセー尾形)が院内で倒れ、検査結果に一止や大狸先生(北大路欣也)は衝撃を受けて…。“患者を救うために、家族を犠牲にしてもいいのか?” 一止が最後に出す答えを、ぜひご覧ください。

【番組情報】

ドラマスペシャル「神様のカルテ」 
テレビ東京系 
月曜 午後8:00~9:54

テレビ東京担当記者 Y・O

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