間寛平＆すっちーが語る、吉本新喜劇で大切にしていること「64年、ずっと受け継いできてますから」2023/03/09

　今年で64周年を迎える「吉本新喜劇」。3月21日には、大阪・なんばグランド花月にて特別企画「吉本新喜劇記念日2023」が開催されます。

　その3月21日に、アプリで楽しめる「FANY よしもとデジタルコレカ」から新商品「吉本新喜劇ギャグコレカ」の発売も決定。“吉本新喜劇といえばこのフレーズ”という64年の歴史を彩るギャグがデジタルトレーディングカード（NFT）になり、新喜劇レジェンドの井上竜夫さん、島木譲二さん、チャーリー浜さんらも加えた、座員総勢61人による100個のギャグがラインアップされるとのことです。

　発売を記念した会見には、ゼネラルマネジャーを務める間寛平さんと、“すち子”に扮（ふん）した新喜劇座長のすっちーさんが登壇。MCのタケトさんから「コレカって何か分かります？」と聞かれた寛平さんは「さっぱり分からずに、ただただ呼ばれて撮影しました」と素直に告白。さらに寛平さんが「これ、紙？　ベッタン？　メンコ？」ととぼけると、「それは三つくらい世代が前ですねぇ。どっちかというと、プロ野球チップスに入っていたカードみたいな」と隣で説明するすっちーさん。

　デジタルカードは、ユーザー同士でのトレードや売買も可能。すっちーさんが「掲示板で（寛平さんのギャグの）“『かい～の』譲ります”って書かれてたらどうします？」と尋ねると、寛平さんは「めっちゃ寂しいなぁ」と意気消沈。また、すっちーさんは「“『かい～の』譲ります”、逆に『これ誰やろ？』っていう若手のギャグを“求めます”、って書かれているのを見たら、その日からその若手にキツく当たってしまうかも（笑）」とこぼしていました。

　会見後、個別インタビューにも応じてくださったお二人。3月21日に行われる「吉本新喜劇記念日2023」では伝説の爆笑コメディー「あっちこっち丁稚」のリメークが上演されるとのことですが、寛平さんは「ほとんどの方が亡くなっているんです。今、生きているのは、坂田利夫、楠本見江子さん、僕だけなんですけど、1日だけ復活させようかと思っています。若手座員のネタバトルもやりますよ！　すっごく面白いので、ぜひお越しください」と自信満々。

　若手座員への期待を伺うと、「若手のみんなには思い切りやってほしいなと。今はあまり舞台に立てていないけれど、素質がある子もたくさんいるので、徐々に頑張ってほしいです。すっちーがかなり育ててくれているんですよ。筒井亜由貴も最初は全然できへんかったけど、さっき、すっちーに話聞いたら『めっちゃ頑張ってくれた』って。よかった～って、安心しました」と目を細めます。

　その言葉を受けたすっちーさんは「みんな舞台で成長していくので、座長としてそういう変化を見逃さないようにしています。それぞれの努力を次に生かせるようにしたいですね。あとは、ギャグがある子、ボケる子ばかりが大事なんじゃなくて、お芝居をちゃんとしてくれる子がいるからボケもウケるし、ツッコミも生かされると考えているので。お芝居がしっかりしている子がいると、助かるんですよ。得意な役どころを自分で見つけて、『自分はどこなんやろ』っていうのをそれぞれ見極めながら、頑張ってくれたらと思います」と、若手座員へエールを送りました。

　最後に「吉本新喜劇の中でのルールや、大切にしていること」をお聞きすると、「仲良く助け合うこと。吉本新喜劇ってやっぱりブランドやから、みんなでそれを壊さんように。64年、ずっと受け継いできてますからね。この先もどんどん続けていかないといけないので、今後もみんなで仲良くやってほしい」と温かい目で語る寛平さん。

　一方、すっちーさんは「幅広い世代が一緒に見に来て楽しめるのが吉本新喜劇。ちびっ子も、お父さん、お母さんも、おじいちゃん、おばあちゃんも、家族で楽しめる。家族で一つのものを見て、共有して、楽しめることを大事にしたい」と決意の表情に。

　さらに、寛平さんも「土日は家族でいらっしゃる方が多いけど、合間はサラリーマンの方が休憩がてら1人で見に来てくれたりね。サラリーマンもつらいことあるやん？　嫌なことがあった時、仕事の合間に新喜劇を見て、息抜きしてくれてるんやろなって。今後もいろんな人に来てもらえたらいいなと思います」と優しい笑顔でその場を照らしました。