Feature 特集

窪塚愛流、櫻井海音との和解シーン秘話を明かす「あの瞬間だけはスタッフさんも見えなかった」――「差出人は、誰ですか?」インタビュー2022/11/21

 TBSでは、よるおびドラマ「差出人は、誰ですか?」が放送中。本作は、多くの話題作を世に送り出し続ける秋元康さんが企画・原案を手掛ける、完全オリジナルの“青春ヒューマンミステリー”です。

 テーマは「SNS社会に生きる若者たち」。情報収集や連絡手段だけでなく、人と人との大事な感情のやりとりすらSNSを通じて行われることが当然になった社会に警鐘を鳴らし、若者たちに向けて「本音で人と向き合うこと」「匿名を使わずに相手に気持ちを伝えること」の大切さを、「手紙」というアナログなツールを使って描いていきます。

 今回は、主人公・桑鶴美月(幸澤沙良)のクラスメートで、成田育(櫻井海音)との関係を見事に演じる馬場浩人役の窪塚愛流さんにインタビュー。本作の見どころはもちろん、櫻井さんの印象や馬場の思いについてたっぷりと語っていただきました。

――今回の馬場浩人は、昨年「この初恋はフィクションです」(同局)で演じていた田野来玖とは対照的で、そのギャップにとても驚きました。役柄はどのように作り上げているのでしょうか。

「ありがとうございます! 役作りのために何か特別なことはしていなくて、とにかく“思うこと”を大切にしています。それは、幼なじみである成田を思うこと、プロとして活躍していた将棋を愛する気持ち。馬場が大切にしているこの二つの思いを胸に現場に入りました」

――実際に演じてみて、馬場の印象が変わった部分はありますか?

「クランクインは階段で押されるシーンから始まったので、最初はいじめられることを諦めているタイプだと思っていたのですが、演じていくうちにそれは違うと気づきました。馬場がいじめを受ける理由は、成田との関係以外にないのです。弱いからとか、人に嫌な思いをさせるからいじめられているのではないので、本当に普通の男の子。とても情が厚くて、友達思いという印象に変わっていきました」

――馬場の成田への情の厚さは素晴らしいですよね。

「ほかのクラスメートにもいじめのようなことをされるのですが、馬場からすると、成田以外の人たちのことはどうでもいいんです。人に説明する時はいじめられっ子と言いますが、実際はいじめとも思っていません。成田と馬場の2人にしか分からない絆で、うまく誰かに説明しろと言われてもできないんです。作中では描かれていないのですが、2人は家族ぐるみで仲がいいぐらいの幼なじみだと思っています」

――馬場との共通点はありますか?

「高校生の時の自分と照らし合わせると、真逆の性格だと思います。みんなを笑わせるタイプだったので、三浦獠太さん演じる諸祐太郎みたいな立ち位置だったと思います。素の自分と違うので、どうやって演じようか迷ったところもありました」

――その際、監督からアドバイスなどはあったのでしょうか?

「監督からは『クラスの1人から一方的にいじめられているだけだから、弱々しいいじめられっ子に見えないように演じてほしい』って言っていただいので、それを一番心掛けました」

――具体的にどんな部分で表現したのでしょうか?

「いじめられていても抵抗してちょっとかみついてみたり、大切な本を投げられたとしても、いじめっ子を押しのけて本に飛びついてみたりしていました。反抗したらもっとやられるんじゃないかと怖い部分もありますが、それでも抵抗する馬場の勇気と強さが視聴者の方々に伝わっているといいなと思います」

――そんな勇気のある馬場に助けられたことはありますか?

「実は、本作とは全く関係ないところでネガティブな時期入ってしまって、すべて投げやりになりそうになった時に、馬場の役柄や成田との過去の絆に自分の背中を押してもらっているような不思議な感覚になって助けられたことがあるんです。それもあって、馬場を演じることが本当によかったなと思っています」

――馬場を演じていて、ご自身の感情とリンクしたところはありますか?

「成田と馬場の和解のシーンで、心からお芝居できたことを実感しました。自分が前日までに考えていたお芝居じゃなくて、現場から生まれたものを大切にしようと思って感情に任せたら、握手を交わすまでの数秒で馬場の気持ちの流れが変わって、急に泣きそうになったんです。台本を読んだ時は泣くようなシーンではないだろうという印象だったのですが、櫻井さんのお芝居を受けた時に考えてもいなかった気持ちに…。あの瞬間だけはスタッフさんも見えなかったし、普通に学校の教室で起こったことのように、目の前にいる成田と本当の心と心のぶつかり合いができたなと思っています」

櫻井海音の印象は?

――櫻井さんの第一印象はいかがですか?

「真っすぐな方だなという印象でした。僕とは違う音楽の世界でも活躍されている方なので、一緒にお芝居をしたいという気持ちが強かったです。一方で、役柄的に最初から仲良くなれそうな関係ではなかったので、役作りの一環として、距離感を考えていたところもありました」

――撮影が進んで関係はどうなりましたか?

「ストーリーが進んで2人の問題も明かされてきたので、ドラマの流れと連動して距離も近づいている気がしています」

――お二人のシーンも多くなってきていると思いますが、いかがですか?

「最初は一方的にいじめられている馬場が描かれていて、その後、段々と2人の関係が分かってきても『本当に親友なの?』と思われることが多かったと思います。でも馬場は、それでも成田を親友だと思っているんです。成田がつらい時期に入った時に本気で助けようとする行動に、演じながらも『馬場ちゃんっていいやつだな』って思いました。馬場は誰にでも優しいわけじゃないですし、成田だからこその行動。2人の絆が深いからこそ、そこまでやりたいって思えるような仲なんだなと、お芝居を通して感じています」

――櫻井さん以外にも同年代のキャストがたくさん出演していますが、現場はどんな雰囲気ですか? 

「同年代はもちろん現役の学生の方もたくさんいる現場なので、クランクインした時はみんなと気軽に話したいと思っていました。これまで経験した現場でもキャストの皆さんと関係を作ることを大切にしていて、そのおかげでお芝居に入りやすくなることもあったので、本作でもそうしたかったのですが、今回は成田だけでなく、ほかのみんなともそこまで仲良くしない方がいいのかなと考えていました」

――ストーリーが進んでからは皆さんとも打ち解けるようになりましたか?

「撮影の合間に結構話すようになったのですが、役を放っていつも通りに打ち解けるのはどうなのかなと思っています。馬場も徐々にクラスメートに溶け込めるようになるのですが、役同士の距離感はやっぱり繊細に大切にしていきたいです」

――では、今回の現場ならではだなと感じたことはありますか?

「『この初恋はフィクションです』や『ファイトソング』(同系)では、台本と現場で感じているものが似ていたんです。一方で本作は、台本からは感じられないことや、相手からいただいたお芝居で思っていなかった感情になったりして、現場に入ってから分かることがとても多いです。見て読んで感じるんじゃなくて、話して聞いて感じる部分がすごく大きく、初めての経験をさせていただいています」

――最近撮影したシーンでそのような場面はありますか?

「今日ちょうど、初めて馬場がファミレスの集まりに入れてもらうシーンを撮影したのですが、僕の想像では仲良くなるものの、まだ少し距離があるんだろうなと思っていたんです。でも実際撮影してみたら、祐太郎とのシーンでかなり仲良くなっていました。馬場は台本を読んでいる僕から生まれているものじゃなくて、ほとんど現場で出来上がっているなと感じます」

特別な存在である祖母に手紙を…

――本作は手紙がテーマですが、手紙にどんな魅力を感じていますか?

「僕も本作に出演することになり、久しぶりに手紙について考えるようになりました。僕が小学1年生の頃はまだ手紙文化があって、ラブレターをもらって返事を書いたりしたこともありましたが、今ってSNSで全部済ませますよね。だからこそ、手紙っていいなと思います。電話やメールよりも心に響くと思いますし、『字は体を表す』という言葉もあるくらい、文字や筆圧から書いた人の感情が伝わってきます。ボールペンでもシャーペンでも全然違う味になりますし、間違って消す方法にも個性が出るのかなと思います」

――確かにそうですね。

「さまざまなものがデジタル化する中で、実際に触れられるものってすごく尊い。最近、台本がデータで見られるようになって便利でいいなと思う半面、やっぱり僕は紙の重みがある台本が好きなんです」

――今、手紙を出したい相手はいらっしゃいますか?

「父方の祖母です。考えただけでちょっとウルっときちゃった…! 祖母とはとても仲が良くて、電話やメールでも話すのですが、今年は全く会えていないんです。僕にとってはとても特別な存在なので、会いたい気持ちが強いのですが、なかなか会えない。そういう時にこそ、手紙がいいんだろうなと思います」

――おばあさまには何と伝えたいでしょうか?

「普段、面と向かって言えない愛のメッセージをシンプルに伝えたいです。『いつもありがとう。大好きだよ』って。照れ隠しだけど、手紙なら送りやすいんじゃないかな。帰ったらさっそく書こうと思います!」

――最後に、今後のドラマの見どころをお願いします!

「馬場はちょっとトロいところもあって、みんなの会話のテンポから遅れてしまって、仲良くなるチャンスを失ってしまうもったいない一面もあるのですが、第7週以降はどんどん馬場がクラスに溶け込んでくるんです。成田との仲直りを経てクラスに溶け込んでいくのですが、そういうところは実は台本に書かれていないので、自分たちでお芝居を作り上げています。楽しくて難しいのですが、そうやって馬場がドラマの中で生きて成長していくところをぜひ見届けてほしいです!」

 取材後、プレゼント用の写真にサインをくださった窪塚さん。あえて崩したサインにしない理由を聞くと、「よくお店に置いてあるサインって、読めなくて誰のサインか分からない時があるんです。だったらちゃんと奇麗に大きく自分の字を書いた方が覚えてもらえるかなって!」と軽快に語ってくれました。さらに、余りの写真をお渡しすると、さっそくおばあさまに向けてメッセージを書き始める様子も。アンニュイな表情ですてきな写真とは裏腹に、とてもピュアな一面を見ることができたインタビューとなりました。

【プロフィール】

窪塚愛流(くぼづか あいる)
2003年10月3日生まれ。神奈川県横須賀市出身。18年に豊田利晃監督の映画「泣き虫しょったんの奇跡」でスクリーンデビューし、21年から本格的に俳優としてのキャリアをスタート。ドラマ「ネメシス」(日本テレビ系)、「あのときキスしておけば」(テレビ朝日系)、「この初恋はフィクションです」(TBSほか)、「ファイトソング」(TBS系)に出演。23年には映画「少女は卒業しない」「愛のゆくえ」の公開も控えている。

【番組情報】

「差出人は、誰ですか?」
TBSほか
月〜木曜 深夜0:40〜0:55(一部地域を除く)

【プレゼント】

サイン入り生写真を2名様にプレゼント!

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https://twitter.com/TVGweb/status/1594620625959911424

【締切】2022年12月4日(日)正午

【注意事項】

※ご当選者さまの住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。

取材・文/TBS担当A・M 撮影/蓮尾美智子
ヘア&メーク/NEMOTO(HITOME) スタイリスト/上野健太郎 ueno kentaro
シャツ¥104,500、ニット¥174,900、パンツ¥104,500、シューズ¥92,400/ステラ マッカートニー(ステラ マッカートニー カスタマーサービス TEL:03-4579-6139)



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