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「ミヤコが京都にやって来た!」で松本若菜が浴びた“京都の洗礼”とは⁉︎「こんなにもかと身に染みて感じました(笑)」2022/09/29

「ミヤコが京都にやって来た!」で松本若菜が浴びた“京都の洗礼”とは⁉︎「こんなにもかと身に染みて感じました(笑)」

 ABCテレビで2021年1月期に放送された「ミヤコが京都にやって来た!」。秋から冬へと季節が移り変わる京都を舞台に、少し不器用な父・柿木空吉(佐々木蔵之介)とその娘・京(ミヤコ/藤野涼子)の2人の共同生活を描いた人情ドラマは、その映像美が話題となり、同年の「東京ドラマアウォード2021」ローカル・ドラマ賞を受賞しました。

 そして、その続編となる「ミヤコが京都にやって来た!〜ふたりの夏〜」が、9月30日から3夜連続でオンエア。舞台は前作から半年後、祇園祭や五山の送り火などの多くの風物詩が名高い“夏の京都”で、空吉とミヤコそれぞれの恋が描かれます。

 前作では、1人京都に舞い戻って来たミヤコを温かく見守っていた主人公・空吉でしたが、今回は彼にも恋の予感が…? その鍵を握るのが、空吉のかつての思い人・佐知子です。ここでは、その佐知子を演じる松本若菜さんのインタビューをお届けします。前作以上に鮮明に描かれる佐知子について感じること、さらに「やんごとなき一族」(フジテレビ系)、「復讐の未亡人」(テレビ東京)での反響などについて伺いました。

「ミヤコが京都にやって来た!」で松本若菜が浴びた“京都の洗礼”とは⁉︎「こんなにもかと身に染みて感じました(笑)」

――「ミヤコが京都にやって来た!」の続編が決まった時は、どのように感じられましたか?

「シーズン1ではちょっと含みのある出方だったので、シーズン2が決まってとってもうれしかったです。しかも、今回は蔵之介さん演じる空吉と、私演じる佐知子のちょっとした恋模様が描かれるということで、『じゃあ前回よりももっと蔵之介さんとお芝居がご一緒できる』という楽しみがすごく大きかったです」

――佐知子という人物について感じていることを教えてください。

「私は結構我慢してきた人なのかなというイメージを持っていて。何をするにしても子どものことを第一に考えたり、自分の人生を考える上で親だったりとか、そういう“優先順位みたいなものをどうしてもつけないといけなくなってしまった女性”という印象が、シーズン2の台本を読んでさらに強くなりました。シーズン1だと『佐知子って丹波に行ってたんだよね。しかも、空吉さんと昔いろいろあったんじゃないの…?』みたいな、しかも佐知子の息子が空吉さんに『お父ちゃん』って呼んだりするから、京も余計に『え、誰なの!?』っていう含みのある終わり方で。シーズン2では、佐知子がどうして丹波に行ってたのか、どうして戻って来たのかというところがしっかりと描かれていたので、より一層私も“佐知子像”が明確に分かってきました」

――佐知子に共感するところはありましたか?

「とても人間らしいけど、でもよくある話ではないのかなって思いました。シングルマザーで子どもを育てながら何かに打ち込んで頑張りたい、恋愛をしたい。そういう人たちが見て刺さるものもあるんじゃないかなって。大変な思いをしている人たちの背中を押してあげられるような役にもなっているんじゃないかなって思っています」

「ミヤコが京都にやって来た!」で松本若菜が浴びた“京都の洗礼”とは⁉︎「こんなにもかと身に染みて感じました(笑)」

――今回、あらためて佐々木さんと共演されて感じたことはありますか?

「適応能力がとっても早い方だと思いました。かぶれた場所にアロエを貼って沈静化させる、昔ながらのやり方が出てくるシーンがあるんですけど、アロエを貼った上に張り付ける医療用テープが1枚しかなくて。それをテストや本番で使ってしまい、ほかにもアロエを載せないといけないところとテープが違うということになってしまったんです。そういうちょっとしたことって『あぁどうしよう』ってなりがちなんですけど、蔵之介さんは『じゃあもうこれは使わなくて、これでいいんじゃない?』と言って、現場スタッフの人たちを決してバタバタさせない。それが、蔵之介さんの器の大きさというか。座長として空吉という役を演じられている蔵之介さんの背中を見て、『私も、こんなふうにどっしりと構えられるようになりたいなあ』という思いにさせてくれる俳優さんだなと思いました」

――適応力という点でいうと、今回ロケがすべて京都だと伺いました。撮影の時に大変なことはありましたか?

「暑かった!(笑)。7月末に撮影をしていて、『バケツをひっくり返すってこれだね』っていうような突然の雷雨とかもあったんですけど、それが通り過ぎるとすっとまた青空に戻ったりして、本当に気まぐれなお天気でした。京都の暑さはうわさには聞いていたけど、こんなにも暑いんだと身に染みて感じました(笑)」

――7月末というと、まさに炎天下ですもんね…。

「暑かったですね。蔵之介さんも、2、3時間外ロケがあったんですけど、それで真っ赤になっていて。その日はその後、おうちのシーンだったんですけど、クーラーにこうやって(しがみつくようなポーズ)やってらしたんです。私、最初は冗談でされてるのかと思って『うわぁ怖い、妖怪クーラー男がいるよ…』と言ってたんですけど、体の熱を下げるためにやってたみたいで、本当に暑かったんでしょうね。やけどみたいな、そんなレベルの日焼けの仕方だったようで、妖怪って言ったりしてちょっと申し訳なかったかなって思ってます(笑)」

「ミヤコが京都にやって来た!」で松本若菜が浴びた“京都の洗礼”とは⁉︎「こんなにもかと身に染みて感じました(笑)」
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――前作では秋と冬の京都が舞台でしたが、夏の京都が舞台となった今回の撮影で、印象に残っている場所や風景はありますか?

「前作は鴨川での再会のシーンが寒かったなっていう記憶があるんですが、今回も同じ場所で撮影して、夏と冬でこんなに風情が変わるものなんだなと。鴨川の景色というか、その場の空気感というか、それこそ春夏秋冬がこんなに分かりやすく出るんだなっていうくらい、鴨川のよさも1年を通じて見ていただけるんじゃないかなって思います。今回はちょっと鴨川に足をつけてパシャパシャするシーンがあったんですけど、そういうことも子どもの時から何年もしてないなって思ったりして、余計に感慨深くなりました」

――撮影の合間に京都の名所などは観光されましたか?

「今回は『ザ・京都』と言われる観光地には行ってないんですけど、たまたま祇園祭りの山鉾もちらっと見えたりして、一瞬でも夏の京都は感じられました」

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――前作から約1年半の間で、主演作「復讐の未亡人」や「やんごとなき一族」での演技が話題となりましたが、この1年半での変化はありますか?

「この1年半は、いろいろ駆け抜けたなって思います。あっという間ではあったんですけど、一つ一つがとても濃い作品でしたし、一つ一つ丁寧にしっかりやっていこうというのは、私も事務所のスタッフも共通していることなので、いろいろフォローしてもらいました。何本か作品が重なっている時もあったんですが、そういう時も極力リフレッシュできるように、無理にでも1日スケジュールを空けてくださったんですよ。東京で撮影してそのまま夜通しで愛知にっていう時も、数時間しかない車の中でうまく役をチェンジできたのは、みんなのフォローがあったからだと思います」

――周りの支えがあってこそだったんですね。その中で松本さん自身が大切にされていることはありますか?

「これは昔からなんですけど、一つ一つの作品、一歩一歩でもいいから必ず前に進んでいこうと常に思っていて。でもその一歩一歩っていうのもただ前に歩くだけじゃなくて、しっかりと踏み込んで踏み込んで、そういう一歩一歩の進み方をしてきたつもりです。だからそういう経験が効いたのか、役から役に変える時もそこまで苦労はしなかったです。今年デビュー15年になるのですが、そういうのって、この15年で得た経験から来るものだったのかなって思います」

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――「やんごとなき一族」では、“松本劇場という形でも、視聴者の方から大きな反響があったと思います。そういった反響については、うれしさのようなものもありましたか?

「ありましたね。しかも、『やんごとなき一族』で私が演じた美保子はヒールなので、それが『なんか面白いね』とか『なんか憎めないんだよね』っていう声を聞くと、最初はちょっと驚いたというか『もっともっと嫌われるはずだったのに…』みたいな(笑)。でも、私の中でもああいう役にチャレンジさせていただき、女優としてまた一つステップアップできたのかなと思いましたし、やっていてとにかく楽しかったのもあったので、自分の中でも役の幅が少し広がったかなって思う瞬間もありました。それを見ていただいた方に同じように感じていただいて、しかもそれを評価していただける声が大きかったのは、私の中でもとても大きい収穫でした」

「ミヤコが京都にやって来た!」で松本若菜が浴びた“京都の洗礼”とは⁉︎「こんなにもかと身に染みて感じました(笑)」

――最後に、一歩一歩進まれている話を踏まえて、今回の続編の見どころを教えてください。

「毎年ちょっとずつでも一歩一歩前に進んでいこうという思いで今日までやってきましたが、『ミヤコが京都にやって来た〜ふたりの夏〜』では、私演じる佐知子も一歩一歩、一生懸命人生を歩みながらも、ちょっとたまに後ろに下がってしまい、でもなんとか前に進んでいこうと。そういうけなげな一面もあるし、母親として強い一面もある女性だと思い演じました。ご覧になる方が、いろいろな目線になって見ていただけると思うので、役としてこう…(言葉に詰まってしまい)ごめんなさい! もう言葉が出てこない!」

――(周りにいたスタッフ一同爆笑)

「いろんな役に投影して見ていただける作品になってると思います。何より、何も考えず大人の恋愛としてキュンキュンしちゃう一面もあるので、そういうところも楽しんでいただけると、より一層この物語が愛されるんじゃないかなと思っています」

「ミヤコが京都にやって来た!」で松本若菜が浴びた“京都の洗礼”とは⁉︎「こんなにもかと身に染みて感じました(笑)」
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【プロフィール】

「ミヤコが京都にやって来た!」で松本若菜が浴びた“京都の洗礼”とは⁉︎「こんなにもかと身に染みて感じました(笑)」

松本若菜(まつもと わかな) 
1984年2月25日生まれ。鳥取県出身。2007年に「仮面ライダー電王」(テレビ朝日系)でデビュー後、ドラマ「コウノドリ」(TBS系)、「復讐の未亡人」(テレビ東京)、「やんごとなき一族」(フジテレビ系)、「金魚妻」(Netflix)、映画「愚行録」(17年)、「コーヒーが冷めないうちに」(18年)、「his」(20年)など多くの作品に出演。10月5日からスタートのドラマ「ファーストペンギン!」(日本テレビ系)に出演。

【番組情報】

「ミヤコが京都にやって来た!〜ふたりの夏〜」  
ABCテレビ 
第1夜 9月30日 深夜0:24〜0:54 
第2夜 10月1日 深夜0:05〜0:35 
第3夜 10月2日 深夜0:25〜0:55 
※放送終了後、TVer、GYAO!で見逃し配信あり 

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取材・文/平川秋胡(ABCテレビ担当) 撮影/蓮尾美智子



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