Feature 特集

映画「砕け散るところを見せてあげる」でW主演! 中川大志&石井杏奈が撮影を通して発見したこと2020/06/03

 竹宮ゆゆこのベストセラー小説を、鬼才・SABU監督が映像化した衝撃作でダブル主演を務める中川と石井。過酷な撮影時のエピソードや印象的だったことなど、息ぴったりに話してくれました!

――4年ぶりの共演ですね。お互いに変わったと思うところはありますか?

中川 「いや~、変わんない! 印象的には何も変わってない! なんなら出会った時から何も変わってない」

石井 「同じく!」

中川 「もちろん大人になってますし、学生じゃない状況ですけど。杏奈ちゃんとしては変わらない」

石井 「いや、大志くんも変わらない! お酒を飲めるようになったくらい(笑)」

――今回の作品は暴力的なシーンも多く、ヘビーな内容でしたね。

石井 「客観的に見たらヘビーだなと思われるかもしれないのですが、自分で演じていてそうは思わなくて。玻璃を作ったのではなく、自分にけっこう近い感じだったというか。気持ち的な部分では同じ思いを持っていたので、特に苦に思うことはなかったです。玻璃と一緒に乗り越えたいと思いましたし、玻璃と一緒に駆け抜けていきたいと思った時間だったからこそ、撮影が終わって自分から玻璃が抜けていくのがすごく怖いというか、寂しかったです」

中川 「杏奈ちゃんは、玻璃のどういうところに共感したの?」

石井 「真っすぐ生きたいという気持ちや、何かに負けたくない、など。そういう玻璃の強さやかっこよさを私は共感できたというか、共感したいな、応援したいなと思いました」

中川 「僕はどんな状態だったのか覚えていない感じ。シチュエーションもあるんですけど、ここまで限界突破した経験は数少ないです。生きてきて、なかなかある状況じゃないので、そこは思いきり集中して楽しんでやりましたけど、まあ、ハードはハードでした(苦笑)。準備をすると逆にできないし、パッと冷静になって状況を客観的に見ちゃうと、もう入り込めないので。とにかくその瞬間に全神経を注いで、研ぎ澄まして、自分の中に清澄がいるって信じてやるっていうことなのかな。ちょっと無責任なんですけど、何も考えずにカメラの前に行って、カメラが回って本番が始まったら“清澄出てこい!”みたいな、そんな感じでした」

――撮り終えた後の心境はどうでしたか?

石井 「撮影が終わった後は、やっぱり寂しかったです! 達成感もすごくあったのですが、ぽっかり穴があいちゃったみたいな、“寂しいな~”と思ってけっこう余韻に浸りました。数日間はロスでした。1日1日が濃くて、終わってからも台本を読んだり、画像フォルダを見たりなど。こんな気持ちになるのは初めてでした」

中川 「僕はもう、無事に終わってよかったなっていう、まずホッとしました。撮影が大変なシーンは本当に大変だったので。“やり切ったな”っていう達成感もすごくあったし」

――作品の中で、お二人の今まで見たことのない表情が印象的でした。SABU監督の演出はどうでしたか?

中川 「監督とは、現場に入ってからは多くはしゃべってないですね。監督自身、口数が多い方ではないので、ワンシーンごとに『ああしよう、こうしよう』っていうのは基本的になくて、自由ですね。やりやすい環境を作ってもらって、すごく伸び伸びとやらせてもらいました。あとはさりげなくボソッと監督が言うだけ。監督の頭の中には完全なるビジョンが出来上がっていて、映画1本分の絵コンテも全部監督が描くんですね。監督の頭の中のイメージや表現したいことを僕らとかスタッフさんとか、チームみんなで共有して、その中で僕らは自由にやらせてもらってましたね」

石井 「自分でも“こういう顔をしよう”とは思わず、そう思ったら正解にハメていきたくなってしまうので。現場に入ってからの世界観で演じたいなと思っていたので、正解のないお芝居ができたのかなと思います。そういう面では、自分で作ったのではなく、現場の空気感やスタッフさん、監督、大志くん、全員の呼吸によってできた表情だったのかなと思います」

――撮影を通して自分の中に発見したことはありますか?

中川 「毎回毎回、どの現場でもあるんですよ。“毎回こんな発見があったら、もう次の現場で発見することはないだろう”って思うんですけど、毎回あるんですよ! でも、そういう仕事なんですよ、本当に。なんか、びっくりしちゃう(笑)」

石井 「びっくりしちゃうよね(笑)」

中川 「まだまだ新しい発見とか、まだまだ自分じゃ想像がついていない部分とか、僕自身がそれを分かってるんで。だから基本的には常に現状に満足しないというか、まあ、それは皆さんそうだと思いますけど、分かった気にはならないようにしています。やればやるほど新しい発見があるので。で、今回、この作品で何を見つけたかっていうのは、正直、説明しづらいですね。説明しようと思うと本が出せちゃうかもしれない、それは言い過ぎですけど(笑)。自分の意識の中にある感覚なので、言葉にできないんですけど…」

石井 「私は、お仕事に対して、自分はMだなと思いました(笑)。全然、何も苦ではなかったです。セリフの量がほんとに多かったですし、それこそいじめられるシーンも、極寒のシーンなど、そういう身体的につらいことも精神的につらいことも、何も苦ではなく、それをあらためて“好きだな”“楽しいな”と思えた自分に“あ、Mなんだな”と。それが新しい発見でした!」

――お互いのシーンで印象に残っているシーンは?

中川 「玻璃っていう女の子はすごく難しい役だと思うんですよ。玻璃自身の思いと周りからの見え方が違うというか。そこのギャップを付けようとして付けてるんじゃなくて、なだらかなんですよね。何て言ったらいいのかな? 普通に目の前にいるのが、笑顔がかわいらしい、よく笑ってよくしゃべる女の子の瞬間もあれば、攻撃的に見える“何の生き物なんだろう?”って見えるような瞬間もある。それが1人の同じ女の子なんだっていう説得力が、真ん中の芯がしっかりあったんで。それはすごいなって思いました。それがこの作品のつらいところでもあるし…。伝わりました?」

石井 「伝わりました!」

中川 「今、寝てました?(笑)」

石井 「ううん、考えてた(笑)。私、あの映画の清澄は好きでしたよ!」

中川 「あの映画にしか清澄は出てこないんですよ!(笑)」

石井 「大志くんが演じる清澄がすごくすてきだなと。今ずっと考えていたのですが、どこも好きでした! 走っているシーンも好きですし、あと、玻璃が知らないところで、玻璃を思いながらいろいろと行動してくれるシーンが好きです。玻璃がいないところで佇んでいる清澄をあらためて見たときに心が揺れました。なんか切ないけど、うれしくて」

中川 「ありがとうございます!」

石井 「清澄が、ね(笑)」

――最後に。今回、高校生役を演じましたけど、実際にお二人が高校生だったときはどんなポジションだったんですか?

石井 「仕事に集中していたので、私はまったく関与していなかったです。仲のいい子たちで固まったりしていましたが、私はどこにも付かずな感じでしたね。大志くんは男の子だからないんじゃない?」

中川 「いや~、そういうのって自分で判断するもの? そもそも、僕の学生時代はそんなにはっきりとは階層が分かれていなかったかもしれない」

【プロフィール】

中川大志(なかがわ たいし)
1998年6月14日東京都生まれ。ふたご座。B型。近作にNHK大河ドラマ「真田丸」(2016年)、18年「花のち晴れ〜花男 Next Season〜」(TBS系)、19年のNHK連続テレビ小説「なつぞら」、「G線上のあなたと私」(TBS系)など。声優を務めた映画「ソニック・ザ・ムービー」は近日公開予定。 

石井杏奈(いしい あんな) 
1998年7月11日東京都生まれ。かに座。O型。映画「ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判」「ガールズ・ステップ」(ともに2015年)の2作でブルーリボン賞新人賞を受賞。最近の出演作にドラマ「東京ラブストーリー」(FOD)など。E-girlsのパフォーマーとしても活躍。

【作品情報】

映画「砕け散るところを見せてあげる」
近日公開

高校生の濱田清澄(中川)は、“学年一の嫌われ者”と呼ばれ孤立していた蔵本玻璃(石井)を、いじめの手から救い出そうとする。だが、玻璃には誰にも言えない秘密があった。玻璃を守ろうとする清澄の身にも危険が迫り…。

【プレゼント】

サイン入り生写真を2名様にプレゼント!

応募はコチラ→https://www.tvguide.or.jp/news/present/
(応募期間:2020年6月3日正午~6月10日午前11:59)

ハガキでの応募方法は「TVガイド」6月12日号(P102)をご覧ください。
「TVガイド」の購入はコチラ→https://honto.jp/cp/netstore/recent/tokyonews-book/01.html

取材・文/依知川亜希子 撮影/為広麻里 
ヘア&メーク/堤紗也香[中川]、大貫希代美[石井] スタイリング/徳永貴士[中川]、粟野多美子[石井]
衣装協力/e.m表参道、jouete、RANDA

この記事をシェアする




Copyright © TV Guide. All rights reserved.