Series 連載

小林千晃◆「“いつかたっぷり掛け合えたら”と思っていたので、光栄です」
諏訪部順一◆「小林くんとの共演は初めてでしたので、どういう演技をする人なのか楽しみでした」2020/07/01

小林千晃◆「“いつかたっぷり掛け合えたら”と思っていたので、光栄です」<br>諏訪部順一◆「小林くんとの共演は初めてでしたので、どういう演技をする人なのか楽しみでした」

 現在、Netflixで好評配信中のアニメ「GREAT PRETENDER」(通称・グレプリ)が、7月8日からフジテレビ「+Ultra」ほか各局でついに放送スタート! “日本一の詐欺師”を自称する枝村真人(通称・エダマメ)が、フランス人詐欺師のローラン・ティエリーに出会い動きだすコン・ゲームで、アメリカ・ロサンゼルスやシンガポールなど世界各地を飛び回る壮大なスケールの物語と、豪華スタッフ陣にも注目が集まっている。今回は、メインキャストであるエダマメ役の小林千晃とローラン役の諏訪部順一の2人にインタビュー! 本作への思いやアフレコ秘話などを語ってもらった。

――まずは、本作への出演が決まった時のお気持ちから教えてください。

小林 「企画の段階から“めちゃくちゃ面白そうだな”とビシビシ感じていたので、純粋にうれしかったです。しかも、脚本を担当されているのが古沢良太さんじゃないですか。古沢さんといえば、映画『キサラギ』(2007年)やドラマ『コンフィデンスマンJP』(18年)などを書かれていて、昔から“古沢さんが書いたドラマや映画は面白い”と思って見ていたので、“古沢さんが書かれたアニメに関われるなんて!”と本当に光栄でした」

諏訪部 「自分もオーディションに使用した台本を読んだだけで“これはとても面白そうだ”と思いました。ですが、実は役が決まるまでに結構時間が掛かったんです。ローランのキャラクターの方向性など、制作サイドの中で意見がいろいろあったらしく(笑)。演じることができて本当によかったです」

――オーディション時の台本は、本編のセリフを抜粋したものだと聞きます。そこからも作品の魅力が伝わってきたのですね。

諏訪部 「さまざまなシーンから抜き出したセリフではありますが、何となくシーンの状況はつかめたりしますし、言葉運びの妙なども感じ取ることができます。最終審査は小林くんと一緒に演じましたしね。これは演じがいがある作品だなと…」

――小林さんと諏訪部さんが共演されるのは初めてですよね。

小林 「そうなんです。諏訪部さんのことは一方的に存じ上げていて“いつかたっぷり掛け合えたら”と思っていたので、光栄ですし、とにかく幸せな時間を過ごせました」

諏訪部 「小林くんとの共演は初めてでしたので、どういう演技をする人なのか楽しみでした。いざアフレコが始まると、メインどころは割と年齢層高めのキャスト陣の中、緊張した様子も見えず、毎回堂々と演じていましたね。エダマメとしっかり向き合って、一生懸命取り組んでいたんじゃないでしょうか」

小林 「ありがとうございます!」

――小林さんは本作では主演であり、いわば“座長”ですものね。

小林 「諏訪部さんもおっしゃった通り、現場は大先輩ばかりなんです。しかも、エピソードごとにゲストの方もいらっしゃいます。そういう方々にも“やりやすい現場だな”と思ってもらいたくて、現場では積極的に話しかけて自分なりにいい雰囲気を作ろうとしていました。状況によってできないこともあったんですけどね」

諏訪部 「ちゃんとその気持ちは伝わっていたんじゃないかな。初登場の方や久しぶりに出番があった方に、物語の流れについて説明したりもしていたね(笑)」

小林 「そうでしたね。エダマメを追っていればメインストーリーは分かるので、すぐに答えることができました」

小林千晃◆「“いつかたっぷり掛け合えたら”と思っていたので、光栄です」<br>諏訪部順一◆「小林くんとの共演は初めてでしたので、どういう演技をする人なのか楽しみでした」

――では、この流れで現場でのお芝居のお話も聞かせてください。事前に準備されたことはありましたか?

小林 「準備したことはほとんどないと思います。オーディションの段階から素の状態でできる役だなと思っていたので、あまり作り込むことをせず、“自分ならどうするだろう”と考えながら演じていましたね。あと、エダマメはキャンキャンとうるさいですし(笑)、計画から外れたことをするので見ている方によっては不快感を抱くこともあるかもしれません。なので、できるだけ嫌われないように、かわいく愛嬌を見せることを意識しました」

諏訪部 「この作品に限ったことではありませんが、事前に特別なことはしていません。いただいている設定資料や台本をしっかり読み込んで、自分の中にローランという人物を落とし込んで収録に挑み、演出サイドの要望を受け取りながら演じるといういつものやり方ですね。こういう内容でこういう見た目だからこういう感じの演技、といったような紋切り型のキャラメークは絶対にしないよう努めています。実在する1人の人間として、彼の存在を表現できるように」

小林 「そういえば僕、1話のディレクションですごく苦労したシーンがあったんです。セリフというより叫びなんですけど、“コォーーー!”と息を吐く場面があって、10回以上録りました。どうやら皆さんの中には明確な答えがあるようなんですけど、僕にはそれが分からなかったんです。周りの皆さんからは、『もっと、関根勤さんっぽく!』と言われたんですけど、それもピンと来なくて(笑)」

諏訪部 「ジェネレーションギャップだよね(笑)。パロディーがちょいちょい盛り込まれていたりするのですが、小林くんたち若いキャストは元ネタを知らないことが多く歯がゆかったですね(笑)。あれは『空手バカ一代』(77年)の千葉真一さんのものまねです」

小林 「どこで役に立つか分かりませんし、過去のこともちゃんと知っておかないといけないですね。でも、そういう苦労も含めていい経験になりました」

1 2



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.