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『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』松岡禎丞 インタビュー2022/01/04

「今の伊之助は“自分1人のことを考えた『猪突猛進』”ではないので、喉の負担は減ってきました」

 注目の人気作品「鬼滅の刃」。現在、『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』(フジテレビ系、TOKYO MXほか)が放送中だ。“柱”の1人・宇髄天元(小西克幸)の嫁であるまきを(石上静香)、須磨(東山奈央)、雛鶴(種﨑敦美)が消息を絶ったという“遊郭”に潜入した炭治郎たちが、思いがけず上弦の鬼・堕姫(沢城みゆき)と相対することになる。2020年に劇場版、21年にテレビアニメで描かれた“無限列車編”の続きのストーリーで、より強い鬼との対峙や、キャラクターたちの成長も見どころになっている。そんな本作に対して、嘴平伊之助役を務める松岡禎丞はどう感じているのかーー。“遊郭編”の印象や、アフレコ現場での様子、伊之助の変化について語ってもらった。

――“遊郭編”の台本も、とても力が入っていますよね。

「原作を読ませていただいている身としては、“よくぞここまで台本に落とし込めたな”という印象でした。『鬼滅の刃』はギャグとシリアスの差がすごく大きいのが特徴だと思いますけど、その差もテンポ良く入っていて読んでいて楽しかったです」

――台本を読まれて、“早く演じたい!”という気持ちになられたとおっしゃっていましたよね。

「そうですね。長く続いているシリーズだからか、『鬼滅~』の現場はスタッフさん含め全員が家族みたいなんです。やることすべてを分かった上で受け止めてくださるから、自分のやりたいことを存分に表現できます。だから、いわば制限がないんですよ。なので、今までやってきたことをフルにつぎ込んでも足りないと思えるし、僕にとってはそれが楽しくて楽しくて! “早く現場に行きたい!”と思っていました」

――実際の現場はいかがでしたか? “遊郭編”からは、音柱・宇髄役の小西克幸さんとも掛け合うことになりますが…。

「小西さんは…前々から思っていましたけど、すごい役者さんでした。小西さんが演じると、“みんな俺に乗っかってこい”という宇髄らしさがすごく出るんです。シリアスになるシーンでもお芝居の圧を感じて、“敵わないな”と思いました。まさに“柱”。小西さんの背中がデカく見えましたね。現場でも、我妻善逸役の下野(紘)さんとコントのようなやり取りをしてよく盛り上げてくれました。僕はそれを見て、“何なんだ、これは”と思ってましたね(笑)」

――では、堕姫役の沢城みゆきさんと一緒になることはありましたか?

「“遊郭編”は、僕の場合、竈門炭治郎(花江夏樹)、善逸、伊之助、宇髄の4人で録ることがほとんどだったので、沢城さんとご一緒できたのは主要箇所を収録した時だけなんです。なので2回くらいだったんですけど、沢城さんのすごみも感じましたよ。マイクの前に立って一言しゃべるだけで、現場が凍るんですよ。“無限列車編”までとはまた違う、異質な空気でしたね」

――そんな“遊郭編”で、伊之助とはどんな風に向き合ったのでしょう。

「伊之助には『猪突猛進』というパワーワードがありますけど、今までの伊之助だと勢いだけでいっていたと思うんです。人の死すら何とも思わないというか、“弱肉強食”の世界だという考えですね。でも、“遊郭編”あたりになってくると、そのラインがまた変わってきたように思うんです。主に炭治郎からの優しさをたくさん受け取って、“これはどうしたらいいんだ?”という感情も含めて精神が育ってきたんだろうなと…」

――人を思えるようになってきたのですね。だからこそ「猪突猛進」のニュアンスも変わってきたということですよね。

「もちろん、昔も今も大事にしているのは“全力で『猪突猛進』すること”なんですけど、その内容が変わってきている感じです。ある種、リミッターがかかっているような状態ですね」

――当初ほどの荒々しさは含まなくなってきたということですね。そうであれば、松岡さんの負担も少し和らいだかもしれませんね。以前は「喉を壊してしまった」とおっしゃっていましたし。

「それはありますね。今の伊之助は“自分1人のことを考えた『猪突猛進』”ではないので、喉の負担は減ってきました。それに、言い続けてきたことである程度は慣れましたからね」

――伊之助の内面の変化を感じますね。

「すごく変わりましたね、伊之助は! 炭治郎たちと会った鼓屋敷での演技の時は、現場で『仲間だと思ってほしくない』というディレクションを受けたくらいなのに…。最近は、ちょっと乱暴な言い方になるけれど“根はいい子なんだな”という部分が垣間見えます。元々魅力的な伊之助に、仲間を思って心配できる子という新たな魅力が加わりました」

――ちなみに、松岡さんはいろんなインタビューなどで「感覚で演じている」と話しているかと思います。伊之助含め、どのキャラクターに対してもそうなのでしょうか?

「基本的にはそうですね。考えるのは家だけで、現場に行って芝居をする時は自分の思念を入れずその世界に入り込むというか…」

――役になっているような感覚ですね。

「僕らの生きている世界は3次元、アニメの世界は2次元なんて言いますけど、僕は、役も僕らと同じように生きているという考えです。だからこそ“生感”が大事。現場では台本を持っているし、せりふも用意されているんだけど、僕の中ではあくまでも生理的にその言葉を言うようにしています。それが僕のやり方。“今、間違えたな”、“もっとこうできたかもしれないな”という思念が入ると、それってもうただの自分自身でしかないですからね。だから、伊之助の『猪突猛進』も、“マイク前で言っている時は何も考えていない!”というのが本音。物語の流れに身を任せた結果、今の形になったんです」

【プロフィール】

松岡禎丞(まつおか よしつぐ)
9月17日、北海道生まれ。乙女座。O型。1月9日スタートのアニメ「佐々木と宮野」(TOKYO MXほか)にも出演。「であいもん」が今年放送。「映画 五等分の花嫁」が今年の初夏公開予定。

【作品情報】 

『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』
1月9日
フジテレビ系
日曜 午後11:15~11:45
※TOKYO MXほかでは土曜 午後11:30~深0:00

世界総興行収入が500億を突破した『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(20年)、『テレビアニメ「鬼滅の刃」無限列車編』(21年)に続き放送中。炭治郎(花江)と善逸(下野)と伊之助(松岡)が、鬼殺隊最高位の剣士“柱”の1人である音柱・宇髄(小西)と遊郭の潜入捜査をする。

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取材・文/松本まゆげ 撮影/藤木裕之 ヘア&メーク/松井祥子(addmix B.G) スタイリング/久芳俊夫(BEAMS)



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