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吉高由里子主演「光る君へ」の書家・根本知が手掛ける題字が完成2023/05/22

「光る君へ」/題字

 吉高由里子が主演を務め、2024年に放送されるNHK大河ドラマ第63作「光る君へ」(日時未定)の題字が決定した。

 「光る君へ」は、貴族文化が花開いた平安時代を舞台に、世界最古の女性文学と言われる「源氏物語」を生み出した紫式部(吉高)の人生を描くもの。脚本は、同局の大河ドラマ「功名が辻」や連続テレビ小説「ふたりっ子」、「セカンドバージン」など、数多くのヒット作を手掛けてきた大石静氏が担当する。

 題字は、書家・根本知氏が手掛けたもの。根本氏は、2013年に大東文化大学大学院博士課程修了。大東文化大学や立正大学、相模女子大学等で教鞭を執る傍ら、腕時計ブランド「GrandSeiko」への作品提供や、NYでの個展開催など、創作活動も多岐にわたる書道家だ。

吉高由里子主演「光る君へ」の書家・根本知が手掛ける題字が完成

 根本氏は「『光る君へ』は、漢字とかな文字が交互に並ぶタイトルです。紫式部と藤原道長、両者の思いが入り混じり、それでいて互いに感化し合うような、そんな印象の題字を書きたいと思いました。日本書道の魅力の一つに『流れ』の美しさが挙げられます。文字だけでなく、文字と文字の間にも流れが感じられるよう、何度も筆を取りました」と題字に込めた思いを伝え、「ドラマでは、書道指導も担当します。平安時代の書に向き合える喜びとともに、身の引き締まる思いです」とコメント。

 内田ゆきチーフプロデューサーは「『光る君へ』出演者への書道指導を根本知先生にお願いして、最初のレッスンの日。先生の手元から生まれる柔らかくみずみずしい墨跡。そして、爽やかに、それでいて情熱的に書を語る先生の言葉。全く書道の知識がない私ですが、平安の人々にとって、どんなに文字が大切なものであったかに思いをはせ、心のうちを表す手段というだけでなく、文字そのものが宝といっていい文化であり、連綿と私たちに伝わってくれたことへ感謝する気持ちになりました。紫式部の『光る君へ』だからこそ、題字は絶対に毛筆でいきたいと思っていました。決め手は、もちろんまず根本先生の字の美しさ、優しさ、色気。加えて、手紙に書類に、和歌に漢詩に、日記に物語にと文字を書く人たちによって紡がれるこのドラマを、ご一緒にワクワクしながら作ってくださっている安心感でした」と根本氏の起用の理由を明かす。

 そして、「題字を眺めると、自在に静や動があやつられて一つの世界を描くように、文字から文字へ、軽やかにつながっていきます。中でも私が好きなのは『光』の最後の一画。このたおやかな曲線は根本先生にしかできない、と、見るたびに感じいってしまうのです。この題字が光を発して私たちの物語のよりどころを一つ示してくれているようで、非常にうれしくありがたく思っております」とその出来栄えに感激している。


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