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マーティン・コムストンが語る、英国サスペンス「ライン・オブ・デューティ 汚職特捜班」シーズン5の魅力2020/07/23

 警察内部の不正を捜査する汚職特捜班(AC-12)の活躍を描いた英国ドラマ「ライン・オブ・デューティ 汚職特捜班」。主人公のスティーヴ・アーノット巡査部長を演じる俳優、マーティン・コムストンが、番組が成功を収めた秘密や最新シーズンの見どころを語る。

善悪で割りきれないところが、演じていて面白い

── これまでイギリス国内で数々のテレビ賞に輝き、視聴率も絶好調の番組ですが、その理由はなぜだと思いますか?

「まずは脚本だね。最初にオーディションを受けた際、今まで読んだ中で最高の脚本だと思った。しかも、シーズンを重ねても全く質が落ちたりしない。番組のスケールはどんどん大きくなり、犯罪の筋書きもより複雑で巧妙になる一方、捜査に取り組む警察の描写には一貫したリアリズムがある。それが高視聴率を稼いでいる理由だと思う」

── アーノット巡査部長というキャラクターの魅力とは?

「非常に演じがいのある役柄だし、それは脚本を書いているジェド・マーキュリオの才能の賜物だと思う。スティーヴ・アーノットはヒーローだけれども、必ずしも好人物とはいえない。むしろ、時として彼に追われる悪人の方に同情してしまうこともある。真実を追求するためには手段を選ばない男なんだ。たとえ相手が警察の上司であろうと、犯罪を暴くためなら構うことなく追い詰めていく。その過程で、彼自身が過ちを犯してしまうこともある。その善悪で割りきれないところが、演じていて面白い」

── シーズン5でのアーノット巡査部長はどうなりますか?

「彼は前シーズンのラストで、階段から突き落とされて大けがをしたけど、今シーズンの始まりではすっかり回復したように見える。しかし、エピソードが進むにつれて体調の異変が目立ち始め、それが彼の精神状態にもだんだんと影響を及ぼすんだ。この番組では、シーズンを重ねるごとに登場人物の背景を深く掘り下げていき、それがファンをひきつける魅力の一つになっているけれど、今回はスティーヴの孤独な一面が浮き彫りになると思う」

── 撮影で特に大変だったことはありますか?

「恐らくネタバレにならないとは思うけれど、先ほど話したように今シーズンのスティーヴは肉体的な問題を抱えていて、それは演じる僕にとってちょっとした驚きだった。それがどれだけ深刻で、彼の精神状態に大きな影響を及ぼしていることがハッキリとするシーンがあるのだけれど、これは演じていて思わず感極まってしまったよ」

── 今シーズンで最も気に入っているシーンは?

「これまでもレニー・ジェームズやタンディー・ニュートンなど、番組では素晴らしいゲスト出演者を迎えてきた。それもまた、シリーズが大成功している大きな要因の一つだ。しかし、今回のゲストは個人的に最も興奮した。なぜなら、僕の古い友人でもあるスティーブン・グレアムがライバル役を演じているんだ。さらに、ヴィッキー・マクルアの演じる同僚・ケイトが上司に昇格して、スティーヴが主に“汚れ仕事”を引き受けることになる。この要素も面白くて気に入っている。しかし、何よりスティーブンとの共演シーンは白熱したよ。うまい俳優と演技を戦わせるのは役者みょうりに尽きるけれど、同時にすごく緊張するものだね!」

【プロフィール】

マーティン・コムストン Martin Compston  
1984年5月8日生まれ。英・スコットランド出身。プロのサッカー選手として活躍した後、主演映画「SWEET SIXTEEN」(2002年)で俳優デビュー。「フィルス」(13年)や「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」(18年)など多数の映画に出演。

【番組情報】

「ライン・オブ・デューティ 汚職特捜班 5」 
シネフィルWOWOW 
8月2日 午後10:50~翌午前5:30(字幕/全6話・一挙放送)

最新のシーズン5が日本初放送。押収品の麻薬を輸送中の警察車両が武装集団に奪われ、汚職特捜班は警察内部からの情報漏えいを疑う。やがて犯罪組織へ潜入したまま音信不通となった捜査官の存在が浮上し、さらに警察上層部にまで及ぶ汚職の疑惑が深まる。果たして、裏切り者は誰なのか?

文/なかざわひでゆき

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