Feature 特集

中村隼人、BS時代劇「大富豪同心2」で正反対の2役を好演中!「どう差別化していくのかすごく不安でした」2021/06/24

 NHK BSプレミアムで現在放送中の中村隼人さん主演のBS時代劇「大富豪同心2」。シーズン1では、隼人さん演じる江戸一番の豪商の孫・八巻卯之吉が、ひょんなことから同心に。走れない、暗闇が怖い、剣も振るえない卯之吉が、持ち前の品性と教養を駆使して難事件を解決していく姿がコミカルに描かれました。

 そして迎えた注目のシーズン2。実子のいない将軍・徳川家政(尾上松也)が病に倒れ、世継ぎ候補として家政の弟・幸千代が江戸に呼び戻されますが、幸千代はなんと容姿が卯之吉にうり二つ! 豪気で果断、剣の腕は並ぶものがいないものの、傍若無人で他者を寄せつけない幸千代(隼人・2役)。その命を狙って何者かがひそかに動き出した矢先、幸千代は屋敷を抜け出し行方不明になってしまいます。困った老中の甘利備前守(松本幸四郎)は、幸千代の命を守るため、卯之吉を幸千代に仕立て上げることに。果たして、天下を揺るがす陰謀に巻き込まれた卯之吉の運命は⁉

 今回は、剣も振るえぬ新人同心の卯之吉と、武術に長けた将軍の弟・幸千代の2役を演じる主演・中村隼人さんにインタビューを敢行。役に対する思いや撮影でのエピソードを伺いました。

――パート2の台本を読んだ感想を教えてください。

「卯之吉はパート1からの流れでなんとなく演じ方に想像がついたのですが、幸千代はどう演じようか悩みました。ありがたいことに撮影に入る時には、もう台本が7話くらいまで完成していて、幸千代がどんな人物か読み解けたのですが、卯之吉とどう差別化していくのかっていうところがすごく不安でした。テレビドラマで2役やることってあまりないじゃないですか。果たしてちゃんと別人として見てもらえるのか、卯之吉と幸千代がお互いに食い合っちゃってどっちも立たないのも怖いし、卯之吉は卯之吉で役を深めたいと思っていたところもあり、そこに葛藤がありました」

――隼人さんから見て卯之吉と幸千代はどんな人物でしょうか? また、ご自身と重なる部分があれば教えてください。

「卯之吉と幸千代は、ともに幼いころに親と離れ離れになってしまっていますが、卯之吉は人生を楽しみ尽くし、人と深く関わらずに生きていくことで自分を守っているのに対し、幸千代は自分自身が強くなることにより1人で生きていく術を身に付けている。2人は似ているようで似ていないんです。でも、2人ともぽっかり心に穴があいているという共通点がある。パート2はそんな幸千代の成長物語という側面もあって、卯之吉に影響を受けた幸千代は、最終的には仲間が大事だと思い知り人間的に大きな成長を遂げます。僕は歌舞伎の世界に身を置かせていただきながら、ありがたいことに、テレビなど外の世界にも挑戦させていただいています。そんな中で、以前は孤独を感じることがすごくありました。そこが幸千代と似ているのかなと感じます。今でこそ僕も仲間が増えてきましたけど、一匹おおかみだった時期は、第一に信用できるのは自分自身であり、自分を高めていったという部分は似ていると思います」

――2役を演じるうえでの苦労などがあれば教えてください。

「歌舞伎では2役を演じることはよくあるのですが、市川猿之助さんから『(2役を演じる)歌舞伎の早変わりは性別が変わらないと面白くない。舞台上に女性がいて、その女性が引っ込んで花道から同じ演者が男役になって出てくるから面白いんだ』と言われたことがあって。性別が変わるから『え? この人、女から男に変わったよ!?』とお客さんも反応しやすいんです。そこがドラマと歌舞伎とでは大きく違いますよね。卯之吉と幸千代とでは見た目はそこまで差をつけられないので、幸千代は割と自信満々で朗々と話すように、一方で卯之吉は独特な間を開けて話すなど、それぞれの話し方のスピード感に差を出すことで演技を変えていました」

――現場での印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

「2月から茨城でロケが始まったんですけど、2~3月の茨城は寒かったですね。氷点下に近いくらいでも素足で立ち回りしてましたから。カットがかかって次の撮影が始まるまでに、みんなで一つの暖房器具の周りに集まって、震えながら暖をとっていました。今ではいい思い出です」

――皆さんで踊るエンディングの撮影はどうでしたか?

「楽しかったです。パート1では『なんとなくこういう振り付けにしよう。あとは隼人くん決めて』という緩い感じで振付師の方も入れずに始まったのですが、それが評判になってパート2ではパパイヤ鈴木さんにお願いすることになって。振付師がいらっしゃるからこそ失敗できないという新たなプレッシャーもあったのですが、いざ出来上がったものを見たら、本当にみんな楽しそうに踊っていました。物語が重い展開で終わった後でも、あのエンディングで気持ちが華やかになると思いました。皆さんに楽しんでいただけたらうれしいです」

――では最後に、隼人さんから見た卯之助と幸千代の魅力を教えてください。

「卯之吉に関しては人間力があるなと思います。パート1の最終回で心の穴がふさがったことで、“大事なものを失うのが怖いから大事なものを作らない”というスタンスだった卯之吉が、それによりパート2では“大事なものを自分が守ればいい”と考えるようになる。たまにそこもこじらせちゃったりするんですが、それでも周りがどんどんついてきてくれるような人間的な魅力は、卯之吉の強みなんだと思います。幸千代は己を曲げずに自分の信じた道をしっかり突き進むところが魅力です。これってなかなかできることじゃないと思うので、一本芯の通った強い男だなと感じました」

――ありがとうございました!

 撮影中のエピソードをお話ししている時の隼人さんはとても真剣で、本作への並々ならぬ情熱が伝わってきました。ドラマは後半に差し掛かり、卯之吉と幸千代は今後どのように関わっていくのか、幸千代がどう成長していくのかなど、見どころ満載です。BS時代劇「大富豪同心2」をぜひご覧ください。

あらすじ・第5話(6月25日放送) 

 信濃国から、幸千代(隼人)の許嫁・真琴姫(深川麻衣)が上京することになった。警護には甲州勤番の侍が、江戸入り後は荒海三右衛門(渡辺いっけい)たちがそれに加わる。一方、町では川に死体が流れ着き同心たちが捜査を始めるが、調べが全くできない卯之吉に扮(ふん)した幸千代を案じた銀八(石井正則)は、幸千代に扮する甘利屋敷の卯之吉(隼人・2役)に助けを求める。そんな中、幸千代は現場を見守る子どもを見つけて美鈴(新川優愛)と共に飯を食わせるが、そのことが思わぬ事態につながり…。

【番組情報】

BS時代劇「大富豪同心2」
NHK BSプレミアム
金曜 午後8:00~8:45

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【締切】2021年7月22日(木)正午

取材・文/S・A(NHK担当) ヘア&メーク/佐藤健行(happ’s) スタイリング/石橋修一



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