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吃音の小説家を演じる安田顕「『きよしこ』は優しさがあふれ、涙がじんわりにじむ作品」2021/03/19

 吃音(きつおん)のため思っていることを上手に話すことができない少年を描いた、重松清さん原作の「きよしこ」がNHK総合でドラマ化され、3月20日に放送されます。

 物語は、小説家・白石清(安田顕)の元に、吃音の子どもがいる母親から「吃音なんかに負けるなと息子を励ましてもらえないか」という手紙が届いたことから始まります。それをきっかけに、担当編集者の野村(菊池風磨)へ「個人的な話を書かせてほしい」と告げ、自伝的な小説を書き始める白石。

 実は白石自身も少年時代から吃音があり、カ行とタ行が苦手で、自分の名前の「きよし」でさえ、つっかえてうまく言えませんでした。しかも、父・賢一(眞島秀和)の仕事の都合で転校を繰り返し、自己紹介のたびにクラスメートから笑われるという苦い経験があったのです。

 さらに、母・曜子(貫地谷しほり)には、ほしいクリスマスプレゼントも言えずじまい。言いたいことは山のようにあるのに、友達にも家族にも思っていることを言葉で伝えられません。ある日、きよしは聖歌の「きよし この夜」を「きよしこ の夜」と勘違い。“きよしこ”を理想の友達として、いつしか現れてくれることを願うように。そして、迎えたクリスマス。またも自分の思いを告げられずもどかしさに苦しむきよしの前に、“きよしこ”が現れるのです。

 白石を演じた安田さんは「この作品に出会えて良かったと、心から思います。作品に対し真摯(しんし)に向き合う姿勢に満ちた撮影現場でした。それが映像からあふれてきます。とある作家の少年時代が数本の短編で描かれたこの作品は、至る所に優しさがあふれ、涙がじんわりにじみました。重松清さんが書かれた個人的なお話は、言葉にできない思いを言葉にして寄り添ってくれます。『それが、本当に伝えたいことだったら、伝わるよ、きっと』。肝に銘じて、過ごします。ぜひ、ご覧ください」とコメント。

 一人ぼっちだったきよしですが、孤独なおっちゃん(千原せいじ)との交流や、自分に好意を寄せてくれる地元の女子大生(福地桃子)との出会いや別れを経て、やがて「伝えること」を諦めない大人に成長していくのです。

 安田さんもコメントされているように、涙がじんわりとにじむ、心にしみる一作になっています。

【番組情報】

土曜ドラマ「きよしこ」
NHK総合
3月20日 午後9:00~10:13

NHK担当 K・H

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