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満島ひかりが「新!少年探偵団」で名探偵・明智小五郎を熱演。3人の監督によって撮られた怪人二十面相の魅力を語る!2021/03/20

 満島ひかりさんが主演を務めるドラマ、シリーズ江戸川乱歩短編集Ⅳ「新!少年探偵団」(NHK BSプレミアム)が3月23日から3夜連続で放送されます。江戸川乱歩の少年向け推理小説「少年探偵団シリーズ」から、怪人二十面相と明智小五郎の初対決を描いた「怪人二十面相」を含む、3本の作品を3人の監督がそれぞれ映像化。満島さん演じる西洋通でキザな私立探偵・明智小五郎とその助手・小林少年率いる少年探偵団が、変装の名人である怪人二十面相に立ち向かっていく姿を描きます。

 放送に先駆け、主演・満島ひかりさんにドラマの見どころや撮影中のエピソードなどを伺いました。


――「新!少年探偵団」に出演した感想を教えてください。

「私たちの江戸川乱歩短編集のシリーズには、これまでに9本の作品があります。今作は明智小五郎を慕う少年探偵団が出てくるお話になりますが、ちょっとした仲間を得た明智の変化が新鮮でしたし、3本の作品には共通して、待ちに待った宿敵・怪人二十面相も登場します。その設定も面白かったです」

――満島さんの江戸川乱歩作品との出会いはいつ頃だったのでしょうか。

「小学校の時に、たまたま手にしたエドガー・アラン・ポーの作品を読んでいて、似たような名前の作家さんがいるなと思って『赤い部屋』を読んだのが乱歩作品との初めての出会いだったかな。子どもの私には未知の日本語がいっぱいあって、そこに面白さを感じていました。今回の『少年探偵団シリーズ』を読んだのは、小学6年生くらいだったと思います。江戸川乱歩の描く世界で、色濃い事件を解決する明智小五郎はただのヒーローではない感じがしたし、実は明智こそが一番ダークな人物なんじゃないかと、探偵になった気分で疑いながら読んでいました」

――前回の「江戸川乱歩短編集Ⅲ」のインタビュー時に「少年探偵団」をやりたいとおっしゃっていましたが、その理由は何だったのでしょうか?

「明智には、犯人にわざと犯行を行わせて、自分にとって一番ふさわしい敵を探しているような節があり、演じていても本心をつかめない感じが面白いのですが、そんな難しい数式を解きたくてたまらないといった明智の前に、解ききれない敵・怪人二十面相が現れて大興奮する、ムキになる明智を見てみたかったんです。あと、いつも余裕で犯人に勝つ明智の、負ける話が出てくるのも面白いと思って」

――約4年ぶりに演じた明智はいかがでしたか?

「女性である私が男役をやっていると、物語を作る上での決まり事から抜け出しやすいんです。江戸川乱歩の描く、奇妙で美しく時にばかばかしい、人間の本質をえぐるようなところを表現するには、明智役はしっくりきていると自分では思っています」

――今回から少年探偵団が登場しますが、変わったことはありますか?

「第2夜の『少年探偵団』から撮影をしたのですが、少年役を中年の俳優さんたちが演じるという、“変化球”から始まりました。絵として中年男性が現れることによって明智の一生懸命さや、ヒーロー感が増したような気もしています。ほかの2話はちゃんと子どもたちが少年探偵団を演じましたが(笑)、探偵団のリーダーである小林少年役の髙橋來くんとは、とても大切な作品でお母さんと息子の役で共演したことがあったので、気持ちのつながりを自然に演じられたと思います。明智は面倒なことを少年たちに都合よく任せていたり、“ついてきたいならどうぞ”的なスタンスにしているけど(笑)、たまに垣間見える母性? 父性?が出ちゃっていることは、これまでとの大きな違いだと思います」

――コロナ渦での撮影でしたが、大変なことはありましたか?

「年配の俳優さんもいらしたので不安もありましたが、みんなでケアをして乗り切ることができました。好きなスタッフたちと集まって、宝物を出し合うように作品に関われる環境があることへの喜びとか、改めて感じるコミュニケーションのうれしさとか、いつも以上に大切に作品に触れていたと思います。世界的にたくさんの物事や感情、時代が動く中で、まずは自分自身の体と心を健康にして、そこからあふれるエネルギーで現場を明るくしていられたらと、そんな意識でいました。撮影日は大きく後ろ倒しになりましたが、おかげで巡り会えたロケの場所もありましたし、大変な中にも幾多の小さな光あり、といった感じです」

――最後に、今回放送される3作の見どころを教えてください。

「第1夜の『怪人二十面相』は、佐藤佐吉監督の“怪人二十面相は骨格矯正が自在な男”という解釈で、二十面相の顔がグニャグニャになるシーンや、敵が明智に変装して明智を翻弄(ほんろう)するシーンが出てきます。誰が誰なのか分からない恐ろしさがコミカルに描かれていると思います。第2夜の『少年探偵団』は、おじさま方が少年役を演じているので、ビュジアルは特に必見です。渋江修平監督は“怪人二十面相は20人いる”という解釈で作っていて、どんどん違うおじさま俳優さんたちとのお芝居だったので、まるでホステスさんになっている気分になりました(笑)。題名を裏切るかのごとく、少年はまるで登場しません(笑)。第3夜の『妖怪博士』を撮った古屋蔵人監督は、男の子の玩具やヒーローを格好よく撮るように、スタイリッシュなシーンがいくつも見られると思います。映像に遊びがあって、撮影中もワクワクしました」

――ありがとうございました!

 インタビュー中の満島さんは終始笑顔で、撮影現場の楽しさや作品の面白さがひしひしと伝わってきました。今から放送が待ち遠しい!

【番組情報】

シリーズ江戸川乱歩短編集Ⅳ「新!少年探偵団」
NHK BSプレミアム
3月23日、24日、25日 午後7:00~午後7:30

取材・文/NHK担当 S・A

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