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山本彩、NMB48卒業目前独占インタビュー【前編】 「UTAGE!」でこぼした涙の理由2018/11/02

「何年もかけて、何度も“卒業”という2文字に悩み、向き合ってきました」

 今年の7月30日、NMB48の全国ツアーの初日となる東京・中野サンプラザのステージで卒業を発表した山本彩。誰もが信頼するNMB48のキャプテンだ。NMB48の楽曲では何度もセンターを務め、2016年には念願のソロデビューも果たした。歌、ダンス、ギターと多彩に魅せるパフォーマンスに、作詞・作曲も手掛けるアイドルの枠にはとどまらない実力と可能性。そんな「誰もが尊敬する“さや姉”」が、NMB48に加入して8年、「未熟な自分に甘えて、寂しさや不安を抱えてとどまっていてはこれから先、もっと決心しにくくなるんじゃないかなと思って」と“卒業”という決断に踏み切った。

 卒業発表を行った中野サンプラザのステージでは「もっともっと音楽を勉強して、一生涯皆さんの前で歌を歌い続けていられる人間でいたいなと、これから先も思っています」と涙を浮かべながらも真っすぐな目で、自分の言葉でファンに思いを伝えた。あれから早、3カ月が経つ。ここでは11月4日にNMB48劇場で開催される卒業公演を目前に、これまで数々のカバー曲を披露してきた音楽番組「UTAGE!」(TBS系)のスペシャルの本番収録前、リハーサルを終えた山本さんに今の心境を語っていただいたインタビューを前編・後編にわたりお届けします。

「歌うたいのバラッド」の涙、リベンジの「いつか」

 これまで「UTAGE!」では、数々の名だたるアーティストとのコラボレーションや名曲の弾き語りに挑戦。山本が歌うと、司会の中居正広をはじめ、ゲストで登場した武田鉄矢、Toshl(X JAPAN)、谷村新司、秦基博らも思わず息をのんだ。

「『UTAGE!』の本番前は何度やっても緊張します。特に今回はリハーサルが当日しかなかったので、いつも以上に緊張感があります」

 東京と大阪を毎日のように行き来する多忙な生活。それでもステージに立てば一切手を抜かないパフォーマンスを見せ、握手会にはファン1人1人と誠実に言葉を交わす丁寧な姿勢で臨む。どんなに忙しくても仕事に穴を空けないことから、「鉄人」と呼ばれることもある。「UTAGE!」で披露するパフォーマンスにも絶賛の声が集まり、指原莉乃(HKT48)は「自慢のメンバー」、柏木由紀(AKB48/NGT48)は「AKBグループの誇り」と声をそろえる。

「『UTAGE!』で披露する曲の練習期間は、だいたい5日くらいですかね…。数日前に資料をいただいてから数曲を覚えて、収録本番。特にギターで弾き語りをさせていただけるようになってからは、すごく貴重な経験をさせていただいているなと感じています。最近やっと楽しさも見いだしながら演奏できるようになったのですが、それまではあの空間に1人という重圧がすごくて、プレッシャーに押しつぶされそうでした」

 17年9月14日のスペシャルでは斉藤和義の「歌うたいのバラッド」の弾き語りに挑戦。しかし途中で演奏が止まってしまい、演奏後に中居から「すごくよかったですよ」と言葉を掛けられ、思わず涙がこぼれた。「UTAGE!」で印象に残っていることを尋ねると、考える間もなく当時のことを挙げる。

「途中で止まってしまったんですよね…。いつも中居さんが『ミスをしても絶対に止まるな』とおっしゃるので、絶対に止まってはダメだ、と思って頑張って続けようとしたんですけど、結果そうなってしまって…。すごく悔しかったです」と苦々しい表情を見せた。

 それから半年後、18年3月29日のスペシャルではリベンジの機会が与えられる。ゆずの「いつか」を弾き語りで、さらにブルースハープにも初挑戦。「あの時は、あの場が、リベンジとしていただいた場だったので『絶対に成功させないといけない』という緊張感もありつつ、自分自身としてもすごくやる気のあった1曲です」と振り返る。放送では前回の雪辱を果たすため猛練習に励む様子が公開された後、自分のタイミングで演奏を始め、本番では見事歌い切った。すがすがしい笑顔と安堵の表情を見せ、スタジオで見守っていた武田鉄矢は「ハーモニカの音色が、ボブ・ディランの『風に吹かれて』のようでいいねぇ~。青春が帰ってくるようだよ」と感服。素晴らしいパフォーマンスを見せてくれたその裏側、実は練習期間はたった10日間だったという。

ターニングポイントになった、大切な1曲

 山本が「UTAGE!」でコラボレーションしてきたアーティストを挙げると、Toshl(X JAPAN)、Chage、川畑要(CHEMISTRY)、クリス・ハート、イルカ、島袋寛子とそうそうたる顔ぶれが並ぶ。ベテランと共にパフォーマンスを作り上げる緊張感の中で、「心強かった」と明かしたのはChageの言葉だ。

「Chageさんとのコラボで『終章(エピローグ)』という曲のギター伴奏をさせていただいたのが、私にとって『UTAGE!』での初のコラボでした。私はギターでChageさんの歌を支える役割だから、私がちょっとでも足を引っ張るとやりづらくさせてしまうなという緊張感がすごくあったんですけど、Chageさんから私に歩み寄ってくださったんです。目を見て『大丈夫だよ』と声を掛けてくださったり、私に合わせて歌ってくださっているのが伝わってきて。すごく優しくて、安心しました」

 そんな「UTAGE!」で数々のカバー曲を披露している山本が、NMB48のオーディションで歌った曲はEvery Little Thingの「愛の謳」。過去に「Kawaiian TV」のカラオケ企画で歌ったことがあるが、ライブや「UTAGE!」のような音楽番組で披露したことはまだない。

「オーディションの時は、自分が歌いやすくて、自分の力が発揮できる曲だなと思って選びました。でもNMB48に合格してからは、この曲で自分がちゃんと評価されて、自分にとってもターニングポイントになった楽曲なので、すごく大切な1曲になりました。もしまた歌える機会がいただけるなら…めちゃくちゃやりたいです」と目を輝かせる。

 山本さんのインタビューは、発売中の「週刊TVガイド」11月9日号にも掲載されていますので、ぜひチェックしてください! 誌面には載せきれなかった、大好きな音楽の話、そして卒業後の夢をお聞きしたインタビュー後編も併せてご覧ください。

【プロフィール】

山本彩(やまもと さやか)
1993年7月14日生まれ。大阪府出身。かに座。B型。2010年にNMB48の1期生オーディションに合格。15年にはセンターポジションを務めたAKB48の楽曲「365日の紙飛行機」がNHK連続テレビ小説「あさが来た」の主題歌となり、同年放送の「第66回NHK紅白歌合戦」でも歌唱。16年にはアルバム「Rainbow」でソロデビュー。18年10月17日にはNMB48としてのラストシングル「僕だって泣いちゃうよ」がリリース。11月4日に大阪・NMB48劇場で開催される卒業公演をもって、グループを卒業する。

【番組情報】

「UTAGE!」秋のリクエスト祭り(仮)
TBS系 
11月7日 午後8:00~11:07
※地域により放送時間が異なります。

取材・文・撮影/宮下毬菜 
スタイリング/都甲マナミ
ヘア&メーク/オサレカンパニー

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