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「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」2023/09/16

「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」

 TBS系で放送中の日曜劇場「VIVANT」。本作は、堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、二宮和也、松坂桃李、役所広司といった日本を代表する俳優陣が豪華初共演を果たしているほか、数々の大ヒットドラマを手掛けてきた福澤克雄監督がテレビドラマの新時代を切り開く、前例のないエンターテインメントを作り上げる“限界突破!アドベンチャードラマ”です。

 最終回を目前に飯田和孝プロデューサーからの特別コメントが到着! ここでは飯田プロデューサーの言葉を余すところなくご紹介します。これを読めばこれまでのストーリーの気になる点が丸分かり。より一層、最終回を楽しめること間違いありません。

飯田プロデューサー全コメント紹介! これまでの各話の注目ポイントは?

【第1話】

「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」
■ドラムの付けた発信機に気づく乃木

 クランクインする前には、10話までの台本はほぼできていたので、第1話で乃木憂助(堺)がドラム(富栄ドラム)に盗聴器を仕掛けられたところは、すれ違うシーンを撮影する際に、別班・乃木がそれに気づく第5話のシーンも併せて撮影しています。その後、乃木はCIAのサム(マーティン・スター)と話すわけですが、ドラムの盗聴器がある状況なので、聞かれてはいけない話は、盗聴器から離れた広場へ出て話しているという演出になっています。衛星から乃木の顔を見るために作られたシーンと思われるかもしれませんが、実はそういう意味もあったんです。これを踏まえてもう一度あのシーンを見ていただくと、面白いかもしれません。

乃木vsザイール

 アル=ザイール(エルヘムバヤル・ガンボルド)を銃で撃つシーンは、実は乃木が撃っていたという部分も同時に撮影しています。カメラのアングルを変えることで、第1話では見えないようなアングルのカメラを採用し、別の野崎守(阿部)の視点(野崎の小型カメラ)からのアングルは第5話で採用しているんです。乃木さんの動きや体の向きも非常に繊細な演出になるので、態勢や銃の出し方、それでいてあれだけ正確にザイールの腕を撃ち抜くためにプロが見ても違和感のない撃ち方を、監督、堺さん、ガンアクション指導、アクション指導を交えて綿密に打ち合わせをして、工夫しながら撮影をしました。ザイールを撃った後、野崎が突入しくるので、銃を持ったままにはできない、じゃぁどう処理するかまで綿密なシミュレーションがなされていました。考察でも気づいていただいていますが、ザイールのところへ向かう途中、乃木が警察車両の中で少し屈むしぐさは、あの時、乃木さんは銃を仕込んでいるんです。もう一度見てもらうと、警察官が「例のものは3万だ」というようなことを言っているんですけど、「例のもの」とは、その銃のことなんです。

「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」
アリのスマホをすり替え

 堺さんとマジック指導の方と、スーツを着ている状況で、どういうふうに隠して、どうすり替えるかという打ち合わせを何度も重ねました。またアリ(山中崇)の部屋でデータを盗むところも、サイバー監修の助言を元に、福澤監督と助監督が何度もシミュレーションし、現場で堺さんとも何度も話し合って、別班ではない乃木のキャラを保ちながら、どのように実行するのがいいかを検証していました。アリに気づかれないように動かなくてはならないし、でもアリはまだ乃木をただの商社マンとしか思っていないわけで、乃木の動きが鋭くても不自然ですし。かといって、アリはテロ組織の幹部クラスだということも乃木は分かっているので、バレてはいけないし、そのへんの絶妙なあんばいは、堺さんと山中さんだから可能だったのではと思っています。

数多く登場したモンゴルの動物たち

 何頭ものヤギが一斉に移動する中を乃木たちが逃げるというシーンがありました。昨年夏に初めてロケハンに行ったのですが、それこそそこらじゅうに動物がいて、人間と共生していることを実感しました。そんな動物との距離感に触れたことで、監督もあのストーリーを思いついたのではないかと思います。実際の撮影では、3000頭のヤギたちをどうやって同じ方向に動かして、その中で馬を走らせるか、とても苦労していました。いざ移動が成功するも、今度は砂埃が立ち過ぎてしまい、乃木たちが全く見えなくなるという(笑)。それから散水車を呼んで、水をまいて地面を濡らしてなど試行錯誤の末に、あのシーンが誕生したのです。ほかにも、『VIVANT』にはラクダに命を救われるシーンもあり、動物がこのドラマの鍵を握っているんです。“動物の社会の中に人間がいるような感じ”と堺さんがモンゴルを表していらっしゃいましたが、モンゴルは人間と動物との距離感が日本と全く違います。人が動物を“飼っている”という感覚ではないんです。ですがそれは、日本がまだ遅れているだけあって、世界では当たり前のことだと痛感しました。長旅を助けてくれたラクダを乃木と柚木薫(二階堂ふみ)が心配して、時間をかけてウランバートルまでドラムが戻すという描写は、そんな世界基準の考え方を取り入れたいという監督のこだわりでもありました。乃木がラクダにモンゴル語で話しかけるのは、モンゴルの動物だからモンゴル語で、という堺さんのこだわりでもあります。

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“F”のキャラクター

 乃木は普段、情けない男を演じているわけではありません。別班の乃木は“F”が担っているので、普段の乃木は温厚な性格です。第1話でチンギス(バルサラハガバ・バトボルド)から逃げている道中も、乃木はいつでも逃げられる状態です。でも、野崎に素性がバレてしまう恐れがあるので、あえて逃げません。また、野崎と行動を共にし、公安は“テント”に関してどこまで情報を得ているのか探る意図もあります。乃木と野崎のシーンを第1話から見返してみると、そういった部分がより分かると思います。

第2話】

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随所に散りばめられた日本文化

 野崎が乃木や薫に赤飯を振る舞うシーンがありますが、ドラムが食べるところてんやお餅(第5話)、日本大使館で出される料理など、全体的に日本特有のものを数多く使用しています。食べ物に限らず、乃木が住む日本家屋も、ノーゴン・ベキ(役所)の刀もそうです。福澤監督には、日本の人々はもちろん、やがては世界中の人に本作を楽しんでほしいという思いがあり、日本の文化や風情をドラマ内にたくさん散りばめました。乃木と薫が抱き合うシーンの背景を桜にしたり、ベキの故郷が奥出雲で、古くからたたら製鉄や稲作が栄えた地域だったり。世界に発信しているものが、日本の人もあらためて日本の良さに気づかされるきっかけになるのではないかと思っています。

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伏線が回収されていないシーン

 第2話は最終回につながる部分があります。第1話で壮絶な戦いを繰り広げたチンギスは、それがあったからこそお互いを認め、第5話で野崎はチンギスと手を組みます。また、第2話で野崎が「ちょっと用事ができた」とナジュム(ブルース・テイラー)を連れて行ったシーンの真意もまだ回収されていません。そして、西岡英子(檀れい)とワニズ(河内大和)の会話も、あらためて見返すと、最終回を見る時にさらにドキドキできると思います。

【第3話】

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数多くのセットに隠された工夫

 データセンターに忍び込む撮影は本当に大変でした。実は、コンビューターがいくつも設置された部屋はセットで、警備室前はロケで撮影しています。野崎や東条翔太(濱田岳)がいる車もセットです。今回はセットを50以上も制作していますが、実はいろいろと使い回しをしています。例えば、データセンターの壁を公安の会議室の壁に使ったり、病院の壁を部屋に使ったり、台本がそろっている状態で撮影をスタートさせたことで、「このセットは次ここに活用しましょう」というプランを美術さんが立て、それに則った撮影スケジュールを組むことができました。ただ、使い回していることが分からないように、第1話で使用したものをラストに回すなど、工夫を凝らしています。

【第4話】

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■新庄を責めないで!

 新庄浩太郎(竜星涼)が山本巧(迫田孝也)を見失うシーンも、いろいろと考察がなされていましたが、一応追われている側も相当に訓練された人物ですからね。山本も別班の黒須駿(松坂)が助けていますし、たぬきの置物を見ている隙に乃木を見失ったのも、そもそも乃木は別班ですから。なので皆さん、新庄ばかり責めないであげてください(笑)。

【第5話】

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別班特有の連絡手段と、謎の登場人物

 乃木が神田明神で祠(ほこら)をチラっと見るシーンは、後で別班の連絡方法に関係していることが分かります。まんじゅうが供えてあり、それを確認してお茶屋に行くという流れもスパイ映画のようなシーンですよね。あまり触れられていませんが、あのお茶屋の店主(小林勝也)は、もしかしたら2人が別班だと分かっているのではないでしょうか…。

マスコットキャラクターのヴィヴァンちゃんが本編に登場!

 もともと、日曜劇場には重厚なイメージがあるのと、今回は放送前に作品に関する情報をほぼ出さなかったこともあり、あえてイメージとは真逆のかわいらしいキャラクターを立ててPRをしようと考えました。実はこのヴィヴァンちゃん、第5話に出演しているんです。どこかに登場しているので、ぜひチェックしてみてください。割と画面のど真ん中に、こっちを向いてほほ笑んでいます(笑)。

【第6話】

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薫の意味深な発言

 薫が乃木に「私のこと好きなんですか?」という縁側のシーンがありますが、その前の会話、薫さんの表情がとても意味深なんです。実は僕の知らないストーリーがあるのではないかと疑ったぐらい(笑)。もしかしたら監督が教えてくれていないストーリーがあるかもしれません。バナナナイフのシーンは、男の子の憧れが詰まったようなカットでした。宮崎(陽平)監督にとってもこだわりのシーンだったようで、現場では入念な打ち合わせがなされていたようです。実は、9月10日に放送した生放送のセットにも、バナナナイフがあったのをお気づきでしょうか?(笑)。セットに入るなり、宮崎監督が「見てください見てください」と無邪気に寄ってきたのを覚えています(笑)。

ドラムボイス誕生秘話

 ジャミーン(ナンディン-エルデネ・ホンゴルズラ)の手術の無事を祈るドラムの姿は印象的ですよね。ちなみにドラムの声については、最初から女性の声にすることは決まっていました。普通の声にするか、色っぽい声にするか、いろいろとアイデアが出る中、では実際に誰にお願いしようという話になった時、さまざまな役を演じ分けていらっしゃる声優、林原めぐみさんにオファーをしてみたんです。監督には「このドラマを世界に発信するなら、世界的アニメである『エヴァンゲリオン』や『カウボーイビーバップ』の声を担当している林原さんの声が必要です!」とプレゼンしました。ご本人も、ドラムのキャラクターや、何より本作を面白がってくださり、お引き受けいただきました。本当に感謝しています。今でも、誰の声と言わず、現場で林原さんの声を出した最初のドラムのシーンのリハーサルは、鮮明に覚えています。「この声って…ですよね」というスタッフの列が(笑)。

【第7話】

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乃木と野崎の2人だけが分かる会話

 バルカ共和国へ向かう飛行機の中での乃木と野崎の会話は、乃木が別班だということが分かっていながら交わされる高度なやりとりです。そして乃木の「あなたは鵜群の一鶴、眼光紙背に徹す」というメッセージも、野崎にしか分からない。さらに、空港で乃木は野崎に「僕は○○○○社との商談があります」と言って去りますが、わざわざ伝えた“○○○○社”の意味とは……。

野崎のスマホに送られたメッセージとは

 別班がノコル(二宮)と接触するため、ロシアの反政府組織を道中で襲い、その遺体を隠した小屋があります。そこに野崎とチンギスもたどり着くわけですが、ここで発信機の付いた薫たちの写真を見た野崎がスマホを見るんですよね。そこにはいったい何が書いてあったのでしょうか。

【第8話】

「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」
乃木の特技が鍵!

 手で重さを量ることができる乃木の特技は、第1話でジャミーンがパンを作るシーンで披露され、第8話ではヤスダ(音尾琢真)の悪事を暴きました。この特技を第1話のジャミーンとの何げないシーンでやっていたことで、“後付けではない”ということが分かっていただけたのではないでしょうか。

【第9話】

「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」
善悪を判断できるジャミーンの存在

 ベキの告白で、乃木がジャミーンに助けられた家が、実は自分が生まれた家だったと分かるところは、僕はこのドラマで一番好きなシーンかもしれません。この運命がつながった瞬間は、事前に知っていながらも、映像を見て鳥肌が立ちました。ジャミーンの存在にもいろいろな考察が出ていますが、“人の善悪を判断できる”彼女の存在は、最終回に生きてきます。

山本以外の日本のモニター

 第9話のラストで、乃木に撃たれて死んだはずの別班員たちが生きていたという事実が判明しました。あの証拠映像を送ったのは“日本のモニター”とされていますが、これは果たして誰なのでしょうか。最終回で明かされますので、皆さんぜひ予想してください。第1話から第9話をよく見れば、この人物だというのは分かるはずです。むしろ、この人物がテントのモニターだと仮定すると、「なるほど確かに!!」となると思います!

壮大な物語もいよいよ最終回! スバリ見どころは?

「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」

 このドラマは、“憂助が愛を探す冒険の物語”です。愛を知らない乃木が薫と出会って愛を知り、そして父親のベキにもその愛が向けられ……そうした乃木の思いがどういう結末を迎えるのか、最後にどういう愛の形を示すのかは一つの見どころとなっています。最終回ではまた漢文の言葉が出てきます。その言葉の意味と、ドラマ全話を見ていただければ、必ず一つの結末にたどり着くことができると思います。とても愛のある結末を想像できると思います。そして、考察を楽しんでくれている皆さま、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンがドーンと待ち受けています。出演者の皆さまも口にしていますが、“家のテレビが壊れてしまうんじゃないかという豪華なシーン”をぜひ楽しみにしていただければうれしいです。

「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」
「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」
「VIVANT」飯田和孝プロデューサーが明かす各話の注目ポイント! 「考察班の皆さまへ、そんなものはどうでもいいとすら思えてしまうシーンが待ち受けています」

【あらすじ】

 乃木が別班を裏切っていなかったことが判明。そして、撃たれた別班員たちは急所を外されていて、日本で生きていた。事実を知って激高するノコルと、乃木の言葉に刀を抜くベキ。過酷な運命を乗り越えた親子。40年の時を超えた宿命の物語の結末はいかに。

【番組情報】

「VIVANT」
TBS系
日曜 午後9:00〜9:54 ※9月17日は午後9:00〜10:19

TBS担当 A・M



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