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見上愛&青木柚「何度も共演して信頼できる関係になったからこそ、乗り越えられました」――「往生際の意味を知れ!」インタビュー2023/03/07

見上愛&青木柚「何度も共演して信頼できる関係になったからこそ、乗り越えられました」――「往生際の意味を知れ!」インタビュー

 見上愛さんと青木柚さんがダブル主演を務める連続ドラマ「往生際の意味を知れ!」が、3月7日よりMBS/TBSのドラマイズム枠にて放送スタートします。本作は、2020年2月から「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載がスタートした米代恭さん原作の作品で「次にくるマンガ大賞2021」ノミネートや、「アメトーーク!」マンガ大好き芸人での紹介が話題を呼び、緊急重版が相次ぐなど話題となっています。そんな深呼吸必至の、狂気の“やり直し”ラブストーリーが、地上波放送ギリギリを攻めて待望の実写化です。

 “元カノと結婚したい”と公言するほどに、7年たった今でも日下部日和(見上)との写真や映像を視聴することで自我を保っていた市松海路(青木)。そんなある日、海路の自宅が全焼してしまいます。すべてを失いよりどころをなくした絶望感から自殺を試みますが、まさにその時、日和から電話が来ることで人生が大きく変わっていきます。7年ぶりの再会を果たし復縁を夢見る海路が、日和からお願いされたのは「市松くんの精子が欲しい」という衝撃の一言でした。

 ここでは、元カレ・海路を長年にわたって恋の呪縛に封じ込める日和を演じる見上愛さんと、そんな元カノ・日和に振り回される海路を演じる青木柚さんに、お互いの印象や本作の見どころについて伺いました。

――原作や脚本を読んだ感想をお聞かせください。

青木 「スリリングに加速していく斬新な展開に驚きましたし、日和と海路が執着し合っているシリアスなところと面白おかしいところのバランスも絶妙で、とても愛らしいお話だなと引き込まれていきました」

見上 「きっとこうだろうと思いながら読み進めると『あれ? 違った!』という予想外の展開が毎回あり、楽しい作品だと感じました。原作は海路の視点で描かれていますが、脚本では日和の気持ちも細かに書かれていて、“突拍子もない女の子に見えるけれど大切なものを真っすぐに守ろうとしている”というのが、文字で分かりやすく読み取れるところが面白いなと思いました」

――本作で3回目の共演ですが、いかがでしたか。

見上 「演技をする上で信頼できる関係です。同時に全部見透かされていそうで、中途半端な気持ちで演じたらそれがバレてしまい、信頼されなくなるなとも感じています。それぐらい信頼しているので、対峙(たいじ)して向き合う瞬間は緊張します」

青木 「確かに同じような思考でお芝居に取り組んでいるので、緊張感があります。本作のキャラクターを演じるのに結構なパワーを使うのですが、これまでに共演を重ねた見上さんとだからこそ、この撮影を乗り越えられたのだと思います」

見上愛&青木柚「何度も共演して信頼できる関係になったからこそ、乗り越えられました」――「往生際の意味を知れ!」インタビュー

――本作を通して新たな発見やお互いに印象が変わったところはありましたか。

見上 「青木さんのコミカルな演技を見たのが初めてだったので、コミカル寄りな本作で共演をしてみて新たな一面を知ることができました」

⻘木 「確かに、見上さんとの共演でコミカルな感じは本作が初めてかもしれません。この3年間でいろいろな作品に携わり、さまざまな役を演じてきました。自分だけで精いっぱいになってもおかしくない題材の本作でしたが、現場に入ってみると、自分の心情よりも作品や役を意識していることを以前より感じるようになりました」

――演じるに当たり工夫したところや難しかったところはありますか。

⻘木 「リアリティーのある役を演じることが多いのですが、海路は説明的で漫画のような話し方をするキャラクターだなと。何かに執着しているからこそたくさんの言葉が出てきて、それが彼の個性になっていると感じたので、その個性と普段の会話のバランスを両立させるよう所々で意識しつつ演じました」

見上 「お話の最初の頃の日和は、生きている感がない方が面白いかなと思いました。漫画を読んで感じた『え、何?』という気持ちを映像になっても皆さんにも感じてほしかったので、漫画っぽさを残しつつ、生きている感じがしない温度感やしゃべり方を意識しました。物語が進むにつれて、隠していたい心情があふれてしまう日和のシーンが多くなるので、そこはちゅうちょせずに人間味を強めに出し、最初の無感情な日和との差をつけました。今までの共演では2人とも生っぽいお芝居を求められることが多かったので、本作ではバランスを考えながら演じました」

――撮影で印象的だったエピソードはありますか。また、演技についてお話しされましたか。

⻘木 「海路の大変なシーンは撮影期間の前半に多かったのですが、日和に関しては最初に海路が関わり、後半では日和の家族も関わってきたりと最初から最後まで山場が続くので、見上さんは本当に大変だったと思います」

見上 「青木さんと2人のシーンは重い場面が多く、途中で行き詰まってしまった時に、同世代の共演者が現れると天使みたいなオーラとほのぼのとした雰囲気に癒やされていました。いろいろな方々に助けられましたね」

――芝居のやり方以外にもお互いに似ていると思うところはありますか。

見上 「お互いの生活を大事にしたいタイプな気がします。仕事は仕事できちんとこなすけれど、それ以前に“生活がある上での仕事”という考え方がお互いにあるような気がして…。今まで同じような考えの同世代に意外と出会ったことがなく、2人とも結構珍しいタイプなのかもしれないと思います」

⻘木 「“演じる上で幅や深さを出すには人生を整えることが大事”という考えをお互いに持っている気がします。普段の会話でも相手に返答するに至るまで正解をいろいろと考えてしまいますが、見上さんとは会話のニュアンスをつかまずともフィルターなしで話せます。3度目の共演を経て関係を築いてきたからこそできることだと感じました。そこはとても助けられた部分です」

見上愛&青木柚「何度も共演して信頼できる関係になったからこそ、乗り越えられました」――「往生際の意味を知れ!」インタビュー

――好きなシーンを教えてください。

見上 「日和のお母さんのキャラクターがすさまじいので、そこは個人的に見どころだと思っています」

⻘木 「本作はこれなしには語れない、日和のアルカイックスマイル(口元にほほ笑みを浮かべた表情)です。見上さんの表情は漫画の日和そのままです。ほかにも『漫画と一緒!』と感じるシーンがたくさんありますので、見上さんが演じる日和が見どころでもあります」

――見上さんから見て日下部日和を一言で表すと?

見上 「とてもかわいい女の子だと思います。第1話ではあまりかわいいイメージにたどり着かないかと思いますが、物語が進むにつれて、日和は思っていたよりも精神的に子どもで、愛されたかったんだなということが分かると思います」

――青木さんから見た市松海路はどうですか。

青木 「“川”のような人ですね。曲がっていったり高低差があったり、いろいろなところにぶつかったりしていくのですが、遠くから見たら真っすぐに見えるんです。真っすぐさとゆがんだ部分、どちらも持ち合わせているという矛盾があるけれど、その上で愛情が成り立っている感じが人間くさくていいなと思いました」

――第1話の放送に向けて見どころを教えてください。

見上 「第1話は訳が分からないと思います。私も漫画の1冊目を読んだ時は訳が分からなくなりました。視聴者の皆さまも第1話を見たらおそらく“?”が10個ぐらい浮かぶと思います。でも、その気持ちを抱えたまま第2話以降を見ていただくと物語に引き込まれると思うので、たくさんの疑問を抱きつつ鑑賞をしていただきたいです」

青木 「ぜひ“?”だらけの状態に捕まってほしいです。その“?”の状態から感情が振り回され、面白い感覚に連れていってくれる作品になっています」

――最後に、本作を楽しみにしてくださってる皆さまにメッセージをお願いします。

⻘木 「毎話、見どころたっぷりのドラマになっています。純粋なのかゆがんでいるのか分からない海路の矛盾した愛情が描かれていますので、こういう愛の形もあるんだなという視点で見てみると、より一層楽しめると思います。アトラクションに乗るような気持ちでご鑑賞ください」

見上 「日和と海路だけでなく、登場するキャラクターそれぞれが大事にしているが何かがあり、その何かを追いかけて手段をいとわない人たちが集結しています。物語が複雑に絡み合い、ややこしい出来事が次々と…というようなところも見どころの一つです。“このキャラクターは何に対してこんなことをやっているの?”と、意識しながら鑑賞するのもドラマを楽しむポイントです。最初は“?”だらけで始まりますが、物語が進むにつれて引き込まれてしまいます。そんな展開に身を委ねながらお楽しみください」

――ありがとうございました。

見上愛&青木柚「何度も共演して信頼できる関係になったからこそ、乗り越えられました」――「往生際の意味を知れ!」インタビュー

【プロフィール】

見上愛(みかみ あい)
2000年10月26日生まれ、東京都出身。19年デビュー。主な出演作に「きれいのくに」(NHK総合)、初主演ドラマ「liar」(TBSほか)などがある。映画「衝動」(20年)で映画初主演を飾り、映画「異動辞令は音楽隊!」(22年)に出演。映画「レジェンド&バタフライ」が絶賛公開中。


青木柚(あおき ゆず)
2001年2月4日生まれ、神奈川県出身。16年に「14の夜」でスクリーンデビュー。主な出演作にNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」、「きれいのくに」(NHK総合)、「モアザンワーズ」(amazon)、映画「うみべの女の子」(21年)、「はだかのゆめ」(22年)など。2023年公開の映画「まなみ100%」「神回」、配信ドラマ「EVOL」(DMM)で主演を務める。

【番組情報】

ドラマイズム「往生際の意味を知れ!」
3月7日スタート
TBS 火曜 深夜1:28~1:58 ※第1話と第2話は深夜1:33〜2:03
MBS 火曜 深夜0:59~1:29 ※第1話と第2話は深夜1:04〜1:34
※TBS放送後にTVer、MBS動画イズムにて1週間見逃し配信
※Huluにて見放題独占配信

【プレゼント】

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【締切】2023年3月31日(金)正午

【注意事項】

※ご当選者さまの住所、転居先不明・長期不在などにより賞品をお届けできない場合には、当選を無効とさせていただきます。
※当選で獲得された権利・賞品を第三者へ譲渡、または換金することはできません。
※賞品をオークションに出品する等の転売行為は禁止致します。また転売を目的としたご応募もご遠慮ください。これらの行為(転売を試みる行為を含みます)が発覚した場合、当選を取り消させていただくことがございます。賞品の転売により何らかのトラブルが発生した場合、当社は一切その責任を負いませんので、予めご了承ください。
※抽選、抽選結果に関するお問い合わせにはお答えできませんので予めご了承ください。

取材・文/山本恵代(TBS・MBS担当) 撮影/蓮尾美智子
(見上)ヘア&メイク/豊田健治 (資生堂) スタイリスト/下山さつき(クジラ)トップス¥44,000、パンツ¥33,000(Greed International/03-6721-1310)、チョーカー¥50,600(PLUIE Tokyo/03-6450-5777)、その他スタイリスト私物
(青木)ヘア&メイク/Toyoda Yousuke(ROOSTER) スタイリスト/小笠原吉恵(CEKAI)カーディガン¥28,000、プルオーバー¥27,000、シューズ¥19,000(すべてzucca /A-net Inc. 03-5624-2626)、パンツ¥28,600(DISCOVERED/03-3463-3082)



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