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Creepy Nuts、DJ松永のコメントが一言も使われなかった苦い過去も「テレビは何が正解か失敗か分からない」 「有吉ジャポン」初登場インタビュー【前編】2019/11/06

Creepy Nuts、DJ松永のコメントが一言も使われなかった苦い過去も「テレビは何が正解か失敗か分からない」 「有吉ジャポン」初登場インタビュー【前編】

 R-指定さんとDJ松永さんによるHIP HOPユニット・Creepy Nutsが「有吉ジャポン」(TBSほか)に初登場。

 2019年、Creepy Nutsの活躍の場は広がるばかりで、3月から4月にかけて全5公演の全国ツアーを開催、4月からは松永さんが「ACTION」(TBSラジオ)のパーソナリティーを務めており、6月にはR-指定さんが「フリースタイルダンジョン」(テレビ朝日系)の2代目ラスボスに就任。8月にはミニアルバム「よふかしのうた」をリリースし、9月からは全19公演の全国ツアーを開催中で、その全公演のチケットが完売。20年1月に追加公演が決定しています。

 そして、松永さんは9月28日(現地時間)にイギリス・ロンドンで開催されたDJの世界大会「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIP FINALS 2019」のバトル部門で優勝。8月に日本大会で優勝し日本一となり、見事世界大会でも勝利を収め、世界一のDJとなりました。

 さらに18年4月よりスタートした「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0(ZERO)」(ニッポン放送)は人気を博し、20年2月に東京・中野サンプラザで初の番組イベントを開催することを発表。また、人気爆発中のキャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」のオオサカ・ディビジョン「どついたれ本舗」の楽曲「あゝオオサカdreamin’night」の制作を担当するなど、多方面でその名を轟かせています。

 そんなお二人が登場する11月15日放送の「有吉ジャポン」では驚きの私生活が明かされるほか、R-指定さんによる「聖徳太子フリースタイル」、松永さんによるルーティンと、スタジオで見応えのあるパフォーマンスも披露されます。ここでは絶対的な実力を誇りながらも、飾りすぎない(!?)Creepy Nutsのインタビューを前編・後編にわたってお届けします。

収録後のテンションは、2人とも低め…?

──「有吉ジャポン」初登場でしたが、収録を終えていかがですか?

R-指定 「ちょっとラップの部分、緊張しましたね。ヒップホップの現場以外でラップ披露するのは毎回緊張するんですけど、今回も同じようにかなり緊張して。スムーズにラップできなかったですね(笑)。ラップしてもやっぱり反応が違うので、いつもより緊張しました」

松永 「同じく、ルーティン披露のところで完全にミスっちゃったんですよね」

R-指定 「ハハッ(笑)」

松永 「中盤に差し掛かる前のところで、『どうやってリカバリーしようかな』って1回止まっちゃうくらいミスっちゃって。ライブとかリハとか、後々の映像に残らない、その場限りのものは全然ミスらないんですけど…」

R-指定 「んふふっ(笑)」

松永 「世界一になった後にいろんな番組に出させてもらって、そこでルーティンを披露してるんですけど、全部ミスってるんですよ」

R-指定 「ハハッ(笑)」

松永 「本番で全部! どうしたもんかなって落ち込んでて。途中でやめて、『すみません、もう1回やり直させてもらっていいですか?』って言おうと思ったくらい」

R-指定 「俺は何回も見てるから気付くけど、初見やったら…」

松永 「大丈夫?」

R-指定 「うん。そういうパフォーマンスなんかなって」

松永 「正解は分かんないか。でも、ちゃんと成功しない自分に落ち込んで…。何をやってるんだろうって」

R-指定 「一緒や。あるある。うまいこといかんかったり」

松永 「いかないよね。なんだろうね。なんなんですかね…。なんなんですかね…? リハだと完璧だったんだよな…」

── 落ち込んでしまった時は、どのようにして対処するのですか?

R-指定 「時間かなぁ…」

松永 「風邪ひいたようなもんだと思って。2、3日経つと治るじゃないですか? すごく恥ずかしいことがあったとしても、2、3日経ったらまたほかの悩みとか目の前の出来事が出てきて、自然に忘れるから。そういうものだと思ってたら、楽だと思いますね」

── スタジオでのトークはいかがでしたか?

松永 「何が正解かっていうのが分からないんですよね」

R-指定 「分からへん…」

松永 「テレビ番組の収録って、何が正解か失敗か分からなくて。手応えを感じたことが1回もないんですよ」

R-指定 「基本、ライブがずっと僕らの主戦場なんですよ。ライブやとやったパフォーマンスに対してその場で反応がくるんですけど、テレビやとね、やっぱちょっと違うじゃないですか。編集した後にどうなってるかとかもあるし、その場にお客さんがいないっちゃいないっていう状況で」

松永 「自分のパフォーマンスが客観的にどうかまったく分からない。だから放送までが超怖いんですよね。だからもう…(エゴ)サーチして…」

── DJになじみのない視聴者の方には、ルーティンのパフォーマンスはどのあたりを注目して見てもらいたいですか?

松永 「見方って、難しいですよね。でも、なんとなくでいいと思うんです。見た目込みの演奏だったりするので、『なんか見た感じすごいな』って思ったらそれでいいと思うんですよ。どんどん見てたら、『これみんながやってるから、そんなにすごくないんじゃないかな』とか、なんとなく自分のデータの蓄積できっと分かってくるので。最初は『すごい、すごい!』でいいと思うし、特にここに注目して見なきゃだめとかもないと思うので、数を見ていくと何がすごいかが浮き彫りになると思います」

Creepy Nuts、DJ松永のコメントが一言も使われなかった苦い過去も「テレビは何が正解か失敗か分からない」 「有吉ジャポン」初登場インタビュー【前編】

悔いが残った「MUSIC☆HERO」は「バズりようがない…」

── 松永さんは「DMC」で優勝し、世界チャンピオンとなりましたが、収録では「実感がない」とおっしゃっていました。

松永 「まだないですねー。8月24日に日本の大会があってそこで優勝したんですけど、8月24日の当日、それこそ優勝するまで、何も“1位”の肩書きを持ってなかったんですよ。その自分がずっと体になじんでたわけなんで、急に1か月ちょっとで“世界一”って言われても、まだなじむのに時間がかかりそうですね。他人事な感じです。だからこうやってテレビに出させていただくのも、しばらく経った後に『あの時、すごかったな』って思いそうだなって、今は思ってます」

── テレビ出演の本数は着実に増えていらっしゃいますよね。

松永 「ニュース番組に出させていただいたりして。でも一時的なもんだろうなとは思っているので。ちゃんと、しっかりね」

R-指定 「言うても、主戦場はライブやと。音楽活動の場所やと。僕らはずっと思ってるんですけど、ありがたいですね。こういうのは」

松永 「めちゃくちゃありがたいので、しっかり頑張りたいなと思ってます」

── ご自身が出演した番組は見ますか?

松永 「いやー…。以前は『見たい!』って思って、見るようにしてたんですけど、やっぱり…うまくできてる自信がまったくなくって。その自分を客観的に見るとへこんじゃって1日立てなくなるんで、見ないようにしてますね。よっ!!!ぽど(よっぽど)うまくできたとか、けがしてないのなら見るかもしれないけど…。でも、最近のは全部見てないですね」

── 10月6日に出演された「ワイドナショー」(フジテレビ系)、10月10日の「スッキリ」(日本テレビ系)……。

松永 「見てないです」

── 10月10日に出演された「ZIP!」(日本テレビ系)……。

松永 「見れてないです。でも、動画サイトを見て『動画上がってんなー』ってのは確認します。サムネイルだけ見る(笑)。でも動画見ちゃったら、また『全然だめだなー』って自分に落ち込んじゃうから見れないですね」

── 2月9日出演の「ABChanZoo」(テレビ東京ほか)は?

松永 「『ABChanZoo』はー!(語るモードで)」

── すみません、他局でした(笑)。1月2日出演の「MUSIC☆HERO」(TBS系)は?

松永 「『MUSIC☆HERO』は! 『MUSIC☆HERO』に関しては!!(立ち上がる勢いで)」

R-指定 「あ~(笑)」

松永 「俺めちゃくちゃしゃべったのに、一言も使われてなかったんですよ!(笑)。台本上では俺いなかったんですよ、そしたら打ち合わせの時に『松永さんはガヤを入れる担当として、その場で話を盛り上げてください』『松永さんはそういう立ち回りなんで』って言われて、『分かりました!』って。頑張って…。当日、俺一番しゃべってたよね?」

R-指定 「(頷いて)いっちゃんしゃべってた」

松永 「正月、実家に帰って『俺テレビ出るんだー』って。『石原さとみと!』って。で、テレビつけて見てたら、俺しゃべらずに終わったから!(笑)」

R-指定 「(笑)」

松永 「どういう立ち振る舞いすればいいんだろうってめっちゃ困った(笑)。『俺出るよ!』って言った俺が事実上出てなかった(笑)。一方でRさんはやっぱり的確に素晴らしいコメントをされていて、Twitterで『R-指定の岡崎体育評が素晴らしい』ってバズったりして…。俺に関しては放送されてさえないので…バズりようがない……」

──(笑)。R-指定さんは、ご自身が出演した番組は見ますか?

R-指定 「見たいなとは思うんですけど、家で録画するやつがすぐパンパンなって。整理しないとって思いつつ、あれってめっちゃ細かくちゃんとしないとできないじゃないですか。だから気付いたらすぐパンパンなってて、録画容量もオーバーしてるし。だから俺も自分でちゃんと録って見るというよりは、地元とか帰った時に友達が『出とったな!』って教えてくれるのを聞いたりしますね」

松永 「俺、あれですね。直(じか)で見るんじゃなくて、見た人の評判を見ます。間接的に見るというか」

──… エゴサですか?

松永 「そう! 直(じか)で見ちゃうと、もう直(ちょく)で食らっちゃうから…。『ウッ!』ってへこんじゃうので、半目開けながらTwitterで『はいはい…』って感じで」

R-指定 「松永さんはこう言いつつ、DJはもちろんなんですけど、こうやって一緒にテレビ番組出た時に、まったく臆さない感じがすごいなって思います。横で見てて」

松永 「本当ですか?」

R-指定 「堂々としてて、すごい会話のラリーを司会者とか共演者の方とできるから、『すげー』って」

 自由なトークがさく裂した【後編】はこちら。また、11月6日発売の「週刊TVガイド」(11月15日号/P80)にもお二人のインタビューを掲載中です。

【プロフィール】 

Creepy Nuts(クリーピーナッツ)
MCバトル日本一のラッパー・R-指定と、DJバトル世界一のDJ・DJ松永による1MC1DJのHIP HOPユニット。2017年、ソニー・ミュージック内にCREEPERSという自身のレーベルを立ち上げ、メジャーデビューシングル「高校デビュー、大学デビュー、全部失敗したけどメジャーデビュー。」をリリース。18年4月に自身の冠番組「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0(ZERO)」(ニッポン放送)がスタート。19年9月から、3カ月にわたるワンマンツアー「よふかしのうた」を開催中。

R-指定
1991年9月10日生まれ。大阪府堺市出身。日本最高峰のMCバトル「ULTIMATE MC BATTLE」大阪大会にて5年連続で優勝。12~14年の全国大会「UMB GRAND CHAMPIONSHIP」では3年連続で優勝し、全国3連覇を成し遂げた。14年、自身初となる1stアルバム「セカンドオピニオン」をリリース。15年から「フリースタイルダンジョン」(テレビ朝日系)に初代モンスターとして出演し、19年6月からは2代目ラスボスに就任。梅田サイファーとしても精力的に活動しており、東京、大阪、福岡にてリリースツアーを開催中。

DJ松永
1990年8月23日生まれ。新潟県長岡市出身。16年まで自身の活動に並行してHilcrhyme・TOCの専属DJとして活動。12年、1stアルバム「DA FOOLISH」をリリース。14年にはTOC、SKY-HI、サイプレス上野らを客演に呼んだ2ndアルバム「サーカス・メロディー」をリリース。19年8月24日、東京・渋谷WOMBで行われた「DMC JAPAN DJ CHAMPIONSHIPS 2019」のバトル部門で優勝。さらに同年9月28日にイギリス・ロンドンで行われた「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIP FINALS 2019」のバトル部門で優勝し、世界一のDJに輝いた。

【番組情報】

「有吉ジャポン」 
TBSほか 
11月15日 金曜 深夜0:50~1:20 
※放送時間は変更の場合あり

取材・文・撮影/宮下毬菜(TBS・MBS担当)



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