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RHYMESTER・Mummy-Dが“お芝居童貞”を捨てた瞬間を振り返る「光石研さんは恩人」 社長役でドラマ出演「死にたい夜にかぎって」インタビュー【前編】2020/03/01

 幼くして母親に捨てられた男・小野浩史(賀来賢人)が、人生最愛の女性・橋本アスカ(山本舞香)と過ごした6年間に及ぶ同棲生活を中心に、個性的な女性たちに振り回され続けた“ろくでもない半生”を描く、爪切男さんの実体験をもとにしたドラマ「死にたい夜にかぎって」(MBS/TBSドラマイズム)。

 学校で一番かわいい女の子に呼び出され、無邪気な笑顔で吐かれた言葉は「君の笑った顔、虫の裏側に似てるよね」。初体験の相手は車いすの女性。人生で一番愛した女性は変態に唾を売って生計を立てていた――。

 そんな過激で魅力的な女性たちに振り回される主人公・浩史が勤めるのは、東京・渋谷にある「ラッパーしかいない編集社」。韻を踏んだ記事を書いて編集長の浩史を困らせたり、ヤリマンで有名なラッパーがいたり…。個性的なメンバーが集まる会社の社長を演じるのは、2MCと1DJからなるHIP HOPグループ・RHYMESTERのMummy-Dさん。

 2015年、ドラマ「ゲームの<規則>」(テレビ朝日系)でドラマ初出演し、それ以降もコンスタントに演技の仕事が舞い込んでいます。17年の話題作「カルテット」(TBS系)には、高橋一生さん演じる家森諭高を追う謎の男として出演。Mummy-Dさんの登場シーンが放送されるたび、SNSでは視聴者からの大きな反響がありました。ここでは俳優という仕事に対する思いや撮影現場でのエピソード、さらに20代の頃に抱いていた思いなどをインタビュー。「まだ全然大丈夫。今日はこれで終わりなんで」とのお言葉に甘えて当初予定していた取材時間から延長し、たくさんお話をお聞かせいただいたインタビューを前編・後編にわたりお届けします。

“お芝居童貞”を捨てる瞬間を目撃された光石研さんは「恩人」

──先ほどは編集社でのシーンの撮影、お疲れさまでした。「社長」役を演じて、いかがですか?

「今回の現場は、割とスタッフさんや役者さんにHIP HOP好きな方が多くて。だからいろいろなLOVEとRESPECTをいただいて、やりやすかったですね」

──台本は、出演されていないシーンも含めて全部お読みになりましたか?

「うん、一応ね!」

──どのような感想を持たれましたか?

「すごくリアルな感じがしましたね。最初は『編集社、全員ラッパー!? ありえないでしょ、どういう設定!?』って。そしたら『社長もラッパー!? どういうドラマなんだろう…』って思ってたんだけど、台本を通して読んだり、原作も読んでみたりすると、すごく現代を映してるリアルなドラマだな…って。ちょっとね、ヒリヒリした。あと、HIP HOPっていうのが出てくるのが今っぽいのかなって。なんか他人事のようだけど、そんな感じがしましたね」

──賀来さん演じる浩史という役に、共感する部分はありましたか?

「賢人くんもなかなか難しい役をやってるよね。だってさ、あんなイケメンがイケてない役を演じてさ。でも、大抵の男は心のどこかにイケてない部分とか、陰の部分を持ってるから。そういう意味では、実は誰もが共感できる役なのかなと思いました」

──Mummy-Dさんは「ゲームの<規則>」という作品がドラマ初出演ですよね。

「よく知ってるねぇ。ちょっとしか出てないんだよ? 見た?」

──当時の記事を拝見しまして…(笑)。15年にドラマ「トランジットガールズ」(フジテレビ系)に出演された際に、ドラマの現場の雰囲気に飲まれてしまい、「ゲームの<規則>」で共演した光石研さんに相談したと伺いました。本作にも浩史の父親役で光石さんが出演されていますが、何かやりとりはあったのでしょうか?

「あのね、俺、全然知らなくて。衣装合わせに行った時に置いてあった資料で光石さんの名前を見つけて、『おーーー!!』って驚いたもん。光石さんとは以前はLINEでやりとりしてたんだけど、最近俺がLINEを消しちゃって」

──LINEのアプリを削除してしまったのですか?

「そうそう。LINEって、消しちゃダメだね。またアプリを入れたらアカウントとかメッセージが全部戻るのかなって思ってたら、全然戻ってこなくて。みんな、俺がいなくなったって大騒ぎになっちゃったみたい(笑)。それでね、さっきメークさんに『Mummy-Dくんが捕まらなくなっちゃったから連絡先聞いといて』っていう光石さんからの伝言を聞いたの。だから今書いて、置いてきちゃった」

──もし書き置きをご覧になった光石さんから連絡が来たら、ドラマに関して何か伝えたいことはありますか?

「そうだねー。でもね、光石さんとは3回くらい飲みに行ったりしてんの。妙に縁がある方で、俺が『ゲームの<規則>』で初めてドラマに出た時、俺が闇金の帝王みたいな悪いヤツで、光石さんを脅す役だったの。だから光石さんは俺が“お芝居童貞”を捨てる瞬間を見てる。“お芝居童貞”って言葉があるのかどうかは知らないんだけど」

──初めて聞きました。

「全部が初めてだから、超緊張しながら本読みやったんだけど、その時のメンツがすごくて。俺が家族を脅すんだけど、母親が赤間麻里子さんで、息子が永山絢斗くん。闇金の手下が木下ほうかさん。ヤバいでしょ」

──木下ほうかさん、絶対怖いですね…。

「俺が最初に『よろしくお願いします』って衣装合わせに行ったら、もう完全にヤクザな格好をした木下ほうかさんが、こうやって(肘をついて、ギロッとにらんで)待ってるの。『怖ーーーッ!!』って思って、ビクビクしながら本読みが始まったんだけど、ニコニコ顔で『俺、MummyさんのCD持ってるよ』って話し掛けてくれたのが光石さん。『マジっすか!? 救われたーーー!!』っていう気持ちで。だから光石さんは恩人なの」

──今回は残念ながらご一緒するシーンはないですが、再び恩人と共演ですね。

「ねー。光石さんって、すごく音楽好きなの知ってる? ソウルとかが好きで。あとクレイジーケンバンドがすごく好きだから、それでCD持ってくれてて」

──「肉体関係 part2 逆featuring クレイジーケンバンド」でしょうか。

「そうそう。よく知ってるねぇ。俺も1人でプルプルしてたから、本当に光石さんには感謝してるんだよね」

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