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「西田二郎のたし算」第31回 テレビ宮崎・榎木田社長との対談で生まれた“アケミーション”2026/11/06 17:00

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「西田二郎のたし算」第31回 テレビ宮崎・榎木田社長との対談で生まれた“アケミーション”

 人気テレビ番組を長年けん引し、現在は枠にとらわれないコンテンツ作りの最前線を走る“伝説のテレビマン”西田二郎。彼がエンタメ業界の裏側や、これからの時代を生き抜くヒントを独自の目線で熱く語る不定期連載「西田二郎のたし算」! 今回は、テレビ宮崎の榎木田朱美社長との対談を通じて見えた、ローカル局の未来と「おせっかい」の力について語る。

 どうも、西田二郎です。

 先日、宮崎県にあるテレビ宮崎(UMK)の本社にお邪魔してきましてね。2025年の6月に就任された榎木田朱美社長と、「ローカル局のこれからを考えよう!」というテーマで対談させてもらったんです。

 榎木田社長はアナウンサー出身という異色の経歴で、ご自身もいろいろと社内改革に取り組んでおられる。当日は部署の垣根を越えて50人くらいの社員の皆さんが集まってくれて、すごい熱気でした。

 そこで僕が話したのは、「テレビ局の遺伝子」の話です。例えば僕が担当していた「ダウンタウンDX」の「スターの私服」という企画。あれ、実は僕の完全な思いつきやないんです。新人時代に先輩から「昔のワイドショーで、芸能人のパーティーファッションを見せて回る映像を使ったら視聴率が上がったんや」って聞いたことが、ずっと頭に残っていて。それを何年もたってから、「私服」に置き換えて企画にしたんです。

 局が蓄積してきた成功の感覚を、次の世代が面白がって新しい形で引き継ぐ。それが大事なんやと。もちろん、最初は浜田(雅功)さんからも厳しい反応がありました。でも、そこで諦めるんやなくて、企画を信じて「とにかく1回だけ試させてください」と粘り強くお願いして実現したんです。その1回の結果が、周りの評価を変えることになった。

 じゃあ、そういうアイデアや粘り強さはどこから来るのか。僕はね、イノベーションの種は「おせっかい」にあると思ってるんです。仕事として頼まれたことだけをやるんじゃなくて、誰かの困りごとを見て「なんとかできひんかな」と勝手に答えを考えてしまう衝動。直ちに評価にはつながらなくても、その「やらなくていいことをやる勇気」が、制約の多いローカル局にこそ必要なんちゃうかなと。

 それから、組織の在り方についても話しました。若手がおせっかいから面白い個性を発揮したとき、上の人間はちゃんと「それ、ええな!」と言葉にして認めてあげてほしいんです。人と違うことをするのは孤独で不安ですからね。組織が個人の強みをちゃんと言語化してあげることが、挑戦を支える大きな力になります。

 静岡のバラエティー番組「昼までダラット」(土曜午前9:28、静岡ローカル)みたいに、既存の作法を壊して現場の偶然を価値に変えていくこと。一つの番組だけで終わらせず、局が持つ地域の接点を継続的な資産として見ていくこと。そんな話をさせてもらいました。

 対談の最後には、榎木田社長ご自身の存在がUMK最大の武器になると提案させてもらいました。「社長だからやらない」じゃなくて、「社長やのに、あんなことやってるで!」と率先して動く。僕はこれを「アケミーション」と名付けました(笑)。

 社長が動けば、社員も自分なりのオリジナリティーで続けていける。会場も「ここからやっていこう」という前向きな空気に包まれて、僕自身もめちゃくちゃ刺激をもらいました。ローカル局からどんな「おせっかい」と「アケミーション」が飛び出すのか、これからのテレビ宮崎がほんまに楽しみです!

【プロフィール】
西田二郎(にしだ じろう)
1965年生まれ。1989年に読売テレビ入社。「11PM」のディレクターを経て、「ダウンタウンDX」のプロデューサーに。2015年に営業局へ異動し、新規事業などを担当。現在は静岡放送(SBS)のCCIO(チーフ・コンテンツ・イノベーション・オフィサー)、一般社団法人未来のテレビを考える会の代表理事を務めるほか、2026年6月、株式会社エビリーの最高クリエイティブ責任者(CCO)に就任。

【イベント情報】
「藤やん二郎の1年の振り返りトーク&大忘年会!!」

日程:12月2日(水)午後6:30〜9:00
場所:株式会社エビリー(東京都渋谷区)
参加費:3500円
https://nj-produce.stores.jp/items/6ae2212c72f1e8198bf1b433

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