「華大さんと千鳥くん」総合演出・横田幸介さんを直撃!(前編)「あかりサーチ、一本!」第28回2026/11/06 12:00

TVガイドWeb特派記者の佐藤あかりです。今回は、私が大好きな番組「火曜は全力!華大さんと千鳥くん」(カンテレ/フジテレビ系 火曜午後10:00)の超クローズアップ特集です。とってもポップで楽しいセットや、「スパイ7分の1」のゲームをリサーチしたりして、大充実の訪問取材になりました。そして番組の総合演出を務める関西テレビの横田幸介さんにもじっくりとお話を伺ってきましたよ。こちらのインタビューは前後編でたっぷりとお届けします。横田さんがテレビマンを志した少年時代から、営業からスタートした業界のキャリアについて、そして伝説のバラエティーで味わった下積み時代まで、赤裸々に語っていただいたインタビューをお楽しみください。
それではいきましょう!
「あかりサーチ、一本!」
明るくて幸せな気分になれるセット「6連単」や「スパイ7分の1」も!

今日はとっても楽しみにしていた「華大さんと千鳥くん」の収録日。ウキウキとやってきたのは都内の収録スタジオです。「おはようございます! お邪魔します!」と大勢のスタッフさんたちにごあいさつをしながらセットの中に入ると……そこにはとってもキュートでポップな空間が広がっていました! どこか昭和の雰囲気が漂う、とってもすてきなセットです。今日は前から気になっていたこのかわいいセットや、ゲームのセットをどうしても取材したくて、本番がスタートする直前の貴重なお時間に取材させていただいたのです。まず目に入った先ほどのアートですが、なんとこれ、芸人のネゴシックスさんの作品なんですって。昭和の街並みを感じるセットは隅々まで凝っていて見ているだけでも楽しかったです。
スタジオを探検してみると、端の方にこの日収録される「6連単」のお馬さんのセットを発見! あまりのかわいさにまたがってみたくなってしまい、スタッフさんにお願いしてみると二つ返事で許可をいただけました♪ ほかにも缶を積み上げるターンテーブルのセットを調べてみたり、川柳ゲームのセットなどにも座らせていただいたりと、普段テレビで見ることしかできない貴重なセットを堪能させていただいたのでした。スタッフの皆さん、本番前の大事な準備でお忙しかったのに、優しく対応してくださり、ありがとうございました!
本日の「スパイ7分の1」はこの3種目で勝負!

さていよいよ本番。この日行われるのは大人気の「スパイ7分の1」の収録です。7人のプレーヤーがさまざまなゲームにチャレンジする中で、1人だけ紛れ込んでいる成功を邪魔するスパイを見つけ出す企画。博多華丸・大吉の華丸さんと大吉さん、千鳥の大悟さん、ノブさん、かまいたちの山内健司さん、濱家隆一さんに、本日のゲストである松岡茉優さん、ラランドのサーヤさんがスタジオへ登場して収録がスタートしました。ネタバレにならないように、簡単に今日のゲームをご紹介させていただきますね。
「ターンテーブル逆さしりとり」

こちらはこれまで何度か登場した「ターンテーブル缶積み」の上級編。ただでさえ難しい缶積みなのに、しりとり要素も加わっているのでとっても難しい! ましてやゲームの成功を邪魔するスパイもいるんですからこれは難関です。
「スラックラインボールリレー」

支柱に張られた平らなベルトの上を綱渡りのように歩く「スラックライン」。ここに4人のプレーヤーが並んで、バランスを取りながらボールをリレーするゲームです。いつもは司会の濱家さんがこの日の収録ではプレーヤーとして参加したんですが、この競技の濱家さんと山内さんに注目ですよ。
「川柳伝達ゲーム」

挑戦者3人が五・七・五を一つずつ担当し、お題を解答者チームに伝えるゲーム。最初の五文字を受けて次の人が七文字、また次の人が最後の五文字をどうつなぐかがカギ。とっさの対応力が求められる言葉遊びはシンプルでとっても面白い!
どうですか? 私も大好きな番組で毎週楽しみにしていたこともあって、目の前で本気で皆さんがゲームを楽しむ姿や、競技終わりの怪しい行動をしたスパイのあぶり出しタイムも生で見ることができて、とてもうれしかったです。そしてお伝えしたいのはこの「華大千鳥」の収録に対するスタッフさんの本気度です。とにかくカメラの台数がとっても多くてビックリしちゃいました。スタッフの皆さんが出演者の皆さんの一挙手一投足、そしてその表情をしっかり捉えるべく、一斉に動く様子に感動しました。
それでは続いて、そのスタッフを束ねる総合演出の横田幸介さんのインタビューをどうぞ!
総合演出・横田さんの業界ヒストリー
「帽子に短パン」で働く夢をかなえるまで

――横田さんがテレビのお仕事を志した最初のきっかけから教えてください。
「もともとテレビが好きだったっていう、単純な理由です。小学校の時に『めちゃ×2イケてるッ!』(フジテレビ系)が大好きで。生まれが愛知県の山の方で、すごく田舎なんですよ。中学生の修学旅行でフジテレビの社屋を見て『うわ、かっこいいな。こんなところで働けたらいいな』と思ったのが最初ですね」
――実際にテレビ業界に入ってみて、ギャップなどはありましたか? 私の勝手なイメージだと、ディレクターさんって本当にずっと現場で働いていて過酷な世界なのかなと思うんですけど……。
「ギャップは、意外とないですね。『帽子をかぶって短パンで働きたい』と思って業界に入って、現に今も帽子かぶって短パンで働けているので(笑)。もちろん大変な仕事ですし、このご時世に大きな声で言うことじゃないかもしれないですけど、最初からそういう厳しい仕事だと覚悟して入ったので、そこに対するギャップはなかったです。誤解があるとアレなんで今は本当に優しい世界になりました。すごくいいことだと思います」
――入社してから現在に至るまではどのような道のりだったんですか?
「最初は制作ではなく営業に配属されて、4年間営業をやっていました。それはもう、はっきり嫌でしたね(笑)」
――スポンサーさんや広告代理店さんとやりとりをするお仕事ですよね。
「そうです。スポットデスクという枠の運行管理などの業務をやっていたんですけど、最初は思っていた仕事と全然違って本当にしんどかったです。でも、そこで営業の先輩方に『社会とはなんぞや』という基礎をしっかりたたき込んでもらった。ディレクターって、まともでいられない側面もある仕事だと思うんです。でも『自分はあくまで会社員なんだ』という一線を踏み外さずにいられるのは、あの営業の4年間があったからこそ。今となっては本当に感謝していますし、やってよかったです。帽子で短パンではありますけど(笑)」
――営業を4年勤め上げたあと、念願の制作部へ異動されたんですね。
「はい。最初はカンテレの大阪本社で『マルコポロリ!』に携わって、1年ほどたった頃に東京へ行って『有吉弘行のダレトク!?』を担当することになりました。ここがある種の大きなターニングポイントでしたね。1年でADを卒業してディレクターになって、すぐ東京に行かせてもらったんですけど……」
――ステップアップですね!
「いや、『ダレトク!?』の現場でもまれまして(笑)。カンテレの先輩プロデューサーが1人いるだけで、周りのディレクター陣は全員百戦錬磨の社外のフリーでした。髪の毛は何色か分からないし、ピアスはバチバチに開いているし、指導もめちゃくちゃ厳しくて。文字通り、ここには絶対書けないレベルのしんどい思いをたくさんしました」
待っていたのは超一流の厳しい指導

「本当に厳しい現場でしたけど、その人たちの“腕”は間違いなく超一流だったんですよね。それが本当にすごかった。4年遅れて制作に来た分、『早く追いつかなきゃいけない』という焦りもありましたし、あの厳しい現場で本物のプロたちに勉強させてもらったからこそ、今こうして大きな番組を任せてもらえるところまで来られたんだと思います」
――苦労されたんですね。
「『ダレトク⁉』にはディレクターとして配属されたんですけど、あるときフリーの先輩D(ディレクター)に、けちょんけちょんに怒られて、『お前、もう1回ADからやり直せ!』って言われたんですよ」
――ええっ!? ディレクターからADに逆戻りですか!?
「普通はないですよね(笑)。自分がディレクターとして作ったVTRを何度も何度も直されて、これなら最初から彼らがやった方が早いと思いました。『もう一回勉強してこい』と。本当にADからやり直したんですよ。でもその後、その先輩ディレクターが『こいつはディレクターとしていける』と局の先輩P(プロデューサー)に進言してくれた。あの人たちに認められたのが本当にうれしかったですね」
――「ダレトク!?」では具体的にどんな企画を担当されていたんですか?
「海外に行って虫を捕まえて、調理してアンガールズの田中(卓志)さんやオードリーの春日(俊彰)さんに食べてもらうという、めちゃくちゃな企画です。こんなめちゃくちゃな企画なのに料理ロケのスキルがすごく必要で……ゲテモノだからこそ『調理工程』をバカみたいにきれいに撮ることがものすごく大事なんですよ。でも当時の僕は料理のことなんて全く知らなくて。そもそも箸すらまともに持てなかったんです」
――えっ、そこからですか!?
「先輩に矯正箸を買わされて、『飯を食う時もずっとその箸を使え』って言われて、恥ずかしかったです。あと、ロケ先で風向きや気温を即座に答えられないと怒られたりもして。それもあって、僕、今でもスマホに天気予報アプリが5個くらい入ってるんですよ。今の仕事で風向きなんて全く必要ないのに」
――過酷だけど、そこまで徹底的に鍛え上げられたんですね。
「そうやって2年かけてディレクターに戻れた矢先に、大阪本社に人事異動となり……当時はそれがめちゃくちゃ悔しくて。大阪に帰ってからも編集のことを『仮編』と言わずに、わざと東京風に『オフライン』って呼び続けていました。よく考えたら相当イタいやつだと思います」
「マルコポロリ!」を大改革!「芸人ショー」へ舵(かじ)を切った覚悟

――「マルコポロリ!」は大阪の名物番組ですね。
「そうですね。『マルコポロリ!』も大きな転機になりました。僕が演出を任された当時はいわゆる芸能ニュースを扱う情報バラエティーだったんです。でも、シンプルに芸能ニュースにあまり興味がなかったのと『本人が目の前にいるところで言いたいことをぶつけ合った方が、MCの東野(幸治)さんの良さが絶対に生きる』と思ったんです。そこで番組の内容をゴロッと変えさせてもらいました」
――それはすごい。でも反発はなかったんですか?
「最初は社内外からめちゃくちゃ反感を食らいました。でも、自分と意見が合わない人の会議での声は……まあ、よくないことですけど聞いていないけど聞いているフリをして、ひたすら自分が面白いと思う『芸人ショー』の形を貫きました」
――そこまで信じ切れたのはなぜですか?
「それまでのスタジオって、演者さんがどこかルーティンでこなしている空気があったんです。でも、ゲストを芸人さんメインに変えたら、スタジオの熱量が劇的に上がって、レギュラー陣も生き生きし始めた。『ほら、今の方が演者さんが絶対に楽しそうじゃないですか!』っていう事実が僕の最大の武器でした。やり続けていくうちに番組に人気もついてきて、『自分の得意な分野を信じて突き詰めた方が、番組は絶対に面白くなるんだ』と確信できた貴重な経験でした」
――では来週の「スパイ7分の1」で放送される企画について注目ポイントをお願いします。
「『川柳伝達ゲーム』はいい企画だなと思ってます。僕はすごく後ろ向きな姿勢だったんですが、シミュレーションを担当した班が「とにかく楽しいんで信じてください」と猛烈にプッシュしてきて。本番直前まで何を聞いても「楽しいんで信じてください」と。スタッフに自信があるゲームは芸人さんが生きるんですよね。面白いのでぜひ見ていただきたいです」
――あと、かまいたちの濱家さんが今回はプレーヤーでしたね
「うちの番組では濱家さんがMCに立つことが多いので、あんまり見られないかまいたちの言い合いみたいなものも今回のスパイ企画では発生したので、そこも見どころかなと思います」
――面白かったですよね! ありがとうございます!
あかりサーチ後記
「華大さんと千鳥くん」の特集前編はここまでです! 今回の取材を通して、「面白い番組の裏側には、こんなにも熱いドラマがあるのか!」と胸が高鳴りました。華やかなセットの裏側では、何台ものカメラが動き、一瞬の表情まで逃すまいと集中しているスタッフの皆さんがいたり。ディレクターからADに戻っても逃げることなく、もう一度自分と向き合い、一から学び直したという横田さんのエピソードを聞けたり、テレビの中には、もう一つの団体スポーツの世界があるんだなと感じました。本気で芸人さんたちと向き合い、面白さを追求する横田さんの姿が印象的でカッコよかったです。後編では、横田さんのインタビュー後編として華大さん、千鳥さん、かまいたちさんとの番組作りについて、さらに深く切り込みます。
では次回もお楽しみに!
「あかりサーチ、一本!」
【番組情報】

「華大さんと千鳥くん」
カンテレ/フジテレビ系
毎週火曜 午後10:00~10:54
博多華丸・大吉と千鳥がMCを務め、準レギュラーとしてかまいたちが出演する「全力ではしゃぐ」をテーマにさまざまなゲーム企画に挑むバラエティー番組。「スパイ7分の1」や、出演者のランキングを当てる「6連単」など、ゲストと共に体を張り、全力で楽しむ姿が見どころ。
【プロフィール】

横田幸介(よこた こうすけ)(左)
関西テレビ クリエイティブ本部 制作局 東京制作部
1987年8月19日愛知県出身 2011年に関西テレビに入社。営業担当からキャリアをスタートし、2015年、制作へ異動。これまでに「マルコポロリ!」「有吉弘行のダレトク⁉」を担当。2026年夏より「華大さんと千鳥くん」の総合演出を担当。
佐藤あかり(さとう あかり)(右)
1996年2月23日生まれ。大分県出身。特技は剣道(三段)。インターハイ3位、全国大会優秀選手賞受賞。渡辺正行さん率いる剣道普及番組「剣道まっしぐら!」(YouTube/2020年~配信中)にレギュラー出演中。雑誌「B.L.T.」に「日本一かわいい剣道女子」としてグラビアに登場以来、剣道タレントとして注目を浴びる。B.L.T.Webにて「あかりくらぶ」連載中。
【Information】
「あかりサーチ、一本!」のスペシャル動画が公開中! インタビュートークに加えて、即興質問に5秒で答える「一問一本!」など見どころいっぱいです。YouTube「東京ニュース通信社チャンネル」でお楽しみください。
撮影/尾崎篤志
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