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島﨑信長◆「壮馬くんの新しい扉を世の中の人に見てもらえると思います」斉藤壮馬◆「あのシーンでの信長さんのお芝居には、刺激をいただきました」2020/09/02

 4人の高校生たちが恋愛を通して成長していく姿を描いた大人気コミック「思い、思われ、ふり、ふられ」がアニメーションとして映画化し、9月18日に公開される。恋愛に対して現実的で本当の気持ちを表に出すのが苦手な朱里(声:潘めぐみ)と、恋愛に夢見がちな由奈(声:鈴木毬花)というタイプが違う2人の高校生が偶然出会い、親友になる。由奈が思いを寄せる理央を演じるのは、島﨑信長。朱里の義理の弟で、誰にも言えない思いを抱えているイケメンという役どころだ。朱里がひかれていく和臣役は、斉藤壮馬。由奈の幼なじみで良き理解者だが、家族に対して自分の夢に関する本音を言えずに葛藤している。高校生を瑞々しく演じた島﨑と斉藤に、作品への思いや共演した感想を語ってもらった。 

――理央役が島﨑さん、和臣役が斉藤さんと知った時の気持ちを教えてください。

島﨑 「実は、オーディションの結果を聞いた直後は、お互いがどちらの役をやるかは知らなくて…。理央役と和臣役をお互いがやるとだけ聞いていたんです。その時は、壮馬くんが理央役だと思っていました」

斉藤 「僕も和臣役は信長さんだと思っていました。でも、実際聞いたらその逆! 衝撃でしたね」

島﨑 「“僕が理央!?”っていう…。他の作品では理央的なポジションの役もやってはいるけれど、和臣役にならなかったのは意外でした」

斉藤 「逆に、僕は今まで理央のような役が多いんです。原作を読んだ時、和臣は捉えどころがなくて、非常にチャレンジングな役だと思いました。ただ、実際に演じたら、このキャスティングが腑に落ちましたね。物語の後半で、和臣は考え過ぎて身動きが取れなくなるんですが、すごく共感したんです。この映画では、和臣がいろんなことを自分の内に溜め込み過ぎて内省的になっていくところが、原作より強調して描かれているように感じます。それは和臣の声の担当として、和臣と向き合って初めて分かったこと。なので、シナリオの後半になるにつれ、キャスティングの意図が理解できた気がしました」

島﨑 「僕も納得したというか、やりやすかったですね。“最近の自分のイメージとしては和臣役だろう”とは思いましたが、共感できる部分は理央の方が多いんです。壮馬くんの和臣役も新鮮だったし、壮馬くんの新しい扉を世の中の人に見てもらえると思います」

――原作は、恋愛漫画の名手・咲坂伊緒さんによる人気コミックですが、お二人がキュンとした場面を教えてください。

斉藤 「由奈ちゃんと理央の、駆け引きのない真っすぐな感じがいいですよね。あと、僕が推しているのは由奈ちゃんを好きになる我妻(声:堀江瞬)くん! 彼は本当にいいヤツですよ」

島﨑 「ただキュンキュンするだけじゃなく、人として共感するところがたくさんある作品ですね。男女関係なく、“人ってこうだよね”“こういう言い方するよね”“こういう行動しちゃうよね”という部分がリアリティーをもって描かれていて、心を動かされます」

斉藤 「それと、この作品で僕が好きなのは、意外とうまくいかないところ。あることができるようになって、人間として一歩成長できたと思ったら、二歩戻る…。そんなところが非常にすてきで、リアリティーがあって、1人の人間として共感しました」 

――繊細なストーリーが展開する本作ですが、演技をする上でお互い刺激を受けた点は?

斉藤 「僕は、理央と和臣の最後の方の掛け合いが楽しかったです。和臣は、最初は人当たりがいいキャラクターとして描かれていますが、実はやりたいことを家族に認められていない葛藤を抱えています。そして、恋愛についても悩み始めて、物語が進むにつれて、いろんなことを内に抱えていくんです。それに反比例するように、理央はどんどん素直になっています。特に、理央がある人物へのプレゼントは何がいいか、和臣に相談するシーンがあります。その時の和臣の答え方が、すごくつっけんどんなんです。出来上がりを聞いても、自分自身、“すごく突っぱねてるな”と思うぐらい…」

島﨑 「あそこ、“すごくキレてるな”って思った(笑)」

斉藤 「あれには理央も戸惑いますよね。理央が真っすぐでピュアな感情で対峙(たいじ)しているからこそ、余計に和臣はモヤモヤしてしまう…。あのシーンでの信長さんのお芝居には、刺激をいただきました」

島﨑 「確かに、あそこは面白かったね! 理央には余裕があるからこそ、素直なところが出てきて心が柔らかくなっている。だから、和臣の硬さが目立つんだよね」

斉藤 「そのシーンは尺がタイトで、感情の切り替わりが早いんです。作品全体を通して、台本を読んだ時は“感情がジャンプしているかも?”なんて思うこともあったんですが、よくよく考えると、普段、人間って順序を踏んで怒っていくことってあまりないですよね。瞬間的に悲しくなったり、イラっとしたり…。それが逆にリアルなんじゃないかと思いましたね」

島﨑 「気持ちの伏線は、キャラクターの心の中にあるんだよね。本人たちは内々で気持ちを積み重ねていて、それがいつ表に出るかってだけで。映画は、その過程を想像させてくれるような内容になっています。もっと過程を詳しく知りたいと思ったら、ぜひ原作を手に取っていただけるとうれしいです」

――それでは、最後に作品の見どころをお願いします。

島﨑 「この映画では、それぞれのキャラクターたちの成長や関係性が変わっていく様子がしっかりと表現されています。彼らの変わっていくさまを楽しんでもらえたらうれしいです」

斉藤 「クライマックスに向けて、みんなの気持ちが高まって、どういう形で発動するかにご注目ください。発動の形は本当に四者四様。正解や間違いがあるわけじゃなくて、それぞれが必死に気持ちをぶつけ合った結果、どうなるのか? ぜひご覧いただきたいと思います」

【プロフィール】

島﨑信長(しまざき のぶなが)
12月6日、宮城県生まれ。射手座。A型。アニメ「フルーツバスケット」(テレビ東京ほか)、「『バキ』大擂台賽編」(TOKYO MXほか)が放送中。「劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-前編Wandering; Agateram」が12月5日公開。

斉藤壮馬(さいとう そうま)
4月22日、山梨県生まれ。牡牛座。アニメ「天晴爛漫!」(TOKYO MXほか)が放送中。「憂国のモリアーティ」が10月、「『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rhyme Anima」が10月2日スタート。映画「モンスターストライク THE MOVIE ルシファー 絶望の夜明け」が11月公開予定。

【作品情報】 

「アニメーション映画『思い、思われ、ふり、ふられ』 」
9月18日全国ロードショー

恋愛に対して現実的な朱里(潘)、自分に自信がない由奈(鈴木)、朱里の義理の弟・理央(島﨑)、由奈の幼なじみの和臣(斉藤)は同じマンションに住む高校1年生。由奈は理央に憧れを抱き、朱里は和臣にひかれていく。しかし、それぞれの思いは複雑に絡み合い…。

取材・文/仲川僚子 撮影/奥野和彦 ヘア&メーク/瓜本美鈴[島﨑]、紀本静香[斉藤] スタイリング/宇都宮春男(YKP)[島﨑]、本田雄己[斉藤] 衣装協力/glamb Tokyo[斉藤]

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