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町あかりのプレイリスト~テレビのうた~◆その5:食欲の秋! 美味しいCMソング5選2022/10/15

町あかりのプレイリストリスト~テレビのうた~」その5:食欲の秋!美味しいCMソング5選

 日本でテレビ放送が開始してからおよそ70年。ドラマ主題歌やCMソングなど、テレビによって国民に周知された楽曲は無数にあります。平成3年生まれのシンガー・ソングライターの町あかりが、昭和から令和までテレビを通して愛された楽曲について、独自の目線で語る連載です。

 うだるような暑さがようやく過ぎ、胃腸もゴキゲン。食欲の季節がやってきました! お米、魚や野菜、果物などさまざまな食材が旬を迎える季節。気温が下がったことで温かい料理も楽しめるようになってきましたね。第5回では「食欲の秋!美味しいCMソング5選」と題して、食品や飲料品にまつわるCMソングからセレクト。おなかいっぱい聴きたいプレイリストを作ってみました。

 まずは、原由子「ハートせつなく」(1991年)。カゴメ「ニュートマト」のCMソング。CMにも原坊が出演しており「トマトジュースが好きな人は、飲まないでください!」というキャッチコピーに心くすぐられます。作詞・作曲は桑田佳祐さんが担当し、陽気な曲調とは裏腹に切ない失恋ソング。主人公の「あんなに信じていたのに」という大きな落胆、そして海辺で打ちひしがれ激しく泣き濡れる様子から、もしかすると一方的な恋愛だったのかも…。「今頃あなたは誰かを愛してる」という描写からも、彼は遊び人だった可能性大。しかし原坊の明るい歌声で歌われることで悲壮感なく、秋晴れのような爽やかさがあります。「すぐにいい恋見つかるよ!」とトマトジュースを差し入れて一緒に飲みたくなるような1曲です。

 次は、広末涼子「風のプリズム」(97年)。本人も出演した、味の素の冷凍食品のCMソングに起用。電子レンジで温めると袋が膨らみ、さまざまな中華料理が蒸し上がる商品。「プゥー」と言いながら電子レンジをなぞき、頬を膨らませる当時17歳の広末さんがかわい過ぎます! 食材もふっくらとしていて、ホカホカでおいしそう。楽曲は原由子さんによる作詞・作曲。秋晴れの青い空が目の前に広がるような開放感のある楽曲。小さなことばかり考えてもんもんとしている時に聴けば、自分の世界をグッと広げてくれそう。行楽シーズンの秋、移動中の電車や車の中で聴くのにもピッタリです。

 次は、キユーピーのCMでおなじみの「たらこ・たらこ・たらこ」(2006年)。04年に放送スタートした、キユーピーの「あえるパスタソース たらこ」のCMソングです。CMでは複数の歌手によって歌われ、06年に小学生ユニット・キグルミのバージョンがCD化。第48回日本レコード大賞特別賞を受賞。赤いタラコの着ぐるみを頭に装着したキュートな2人が、当時音楽番組にも多数出演していました。マイナー調で不穏な雰囲気のメロディーが何やらこちらに迫ってくるようで、耳にこびりつき、夢にまで出てきそう。ちなみに商品は、バターの比率を追求したことで近年さらにおいしさを増しているそうです!

 続いては、北島三郎「函館の女」(65年)。「はるばる来たぜ、さけ茶づけー♪」という替え歌で、永谷園「さけ茶づけ」のCMソングとして30年以上も起用されていました。立派なサケが泳ぐ川で、サブちゃんが仏様のようにほほ笑みながら歌う大胆なCMも印象的。さすがは函館の漁師の家に生まれたサブちゃん、大きなサケを豪快につかむシーンも。替え歌であっても、その晴々としたメロディーと伸びやかな歌声から「いやぁ、名曲だなぁ」としみじみ感じます。楽曲の持つパワーと商品の魅力とのコラボレーション。これが「永谷園のさけ茶づけ」が長年にわたって愛されている理由の一つなのでしょう。

 最後は、小泉今日子「GOOD MORNING-CALL」(88年)。クノール・カップスープのキャンペーンソング。キョンキョンが青い水玉のパジャマを着てはしゃぐCMがかわいい! 楽曲は本人の作詞で、作曲は小室哲哉。Aメロからサビに向かって徐々に目が覚めていくようなアレンジになっており、恋に夢中な女の子の心情が描かれています。嫌な夢を見て起きた朝も、彼の声を聞けばホッとする。彼を愛することで自分も救われているのです。「ステキなこと待っているわ」という前向きな一節を聞きながら肌寒い朝に温かいスープを飲めば、いい1日が過ごせそう!

 いかがでしたでしょうか? 今回のプレイリスト(Spotify)はこちらから! 
>>https://open.spotify.com/playlist/6TLyYqfWFloL74bKhmYJoA?si=618e6b3dc4a34ed8

町あかりのプレイリスト #5「食欲の秋!美味しいCMソング5選」Spotify

 夏にたまった疲れをリセットできるような、爽やかで楽しいプレイリストにしてみました。夏バテしていた分を取り戻すかのように食欲が湧き、いろんな食材がおいしく感じられる秋。朝晩の寒暖差に負けないようにも、栄養を蓄えたいですね。テレビや音楽などの日々の楽しみから、心のための栄養を摂ることも大切。食事からエンタメからエネルギーをたっぷりチャージして、実りの秋を楽しみましょう!

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町あかり

シンガー・ソングライター。2010年から活動を始め、作詞・作曲、編曲、執筆、イラストや衣装制作まで自身で行う。19年には、ビクターエンタテインメントからメジャー5thアルバム「あかりおねえさんのニコニコ♡へんなうた」をリリース。20年10月に、日本コロムビアから初のカバーアルバム「それゆけ!電撃流行歌」を発売。ほか、アーティストへの楽曲提供も行う。映画「男はつらいよ」と昭和歌謡曲、そして文鳥を愛する。最新アルバム「総天然色痛快音楽」が好評発売中。

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