「ダウンタウンDX」人気企画の誕生秘話に学ぶ 西田二郎氏とテレビ宮崎社長が語るテレビの未来2026/11/05 17:00

テレビ宮崎(UMK)本社で、同局の榎木田朱美社長と「ダウンタウンDX」の元プロデューサーの西田二郎氏による対談が行われた。社員や関係者約50人が参加し、「ローカル局のこれからを考えよう!」をテーマに、テレビ局の遺伝子や個人の役割、新しい番組づくりについて議論が交わされた。

対談の序盤、西田氏は人気企画「スターの私服」の誕生秘話を明かした。新人時代に先輩テレビマンから聞いた「芸能人が服を見せて回る映像を使うと視聴率が上がる」という経験談が頭に残っており、数年後に私服を見せる企画に置き換えたという。これは単なる思い付きではなく、局が蓄積してきた成功の感覚を新しい番組に移し替える試みだった。西田氏はこの企画について当初は浜田雅功から厳しい反応を受けたものの、可能性を信じて繰り返し提案し、1回の実施にこぎ着けた経緯を語った。粘り強く周囲の声を受け止め、試せる機会をつくることの重要性を説いた。
さらに西田氏は、困っている人を見ると答えを考えずにいられない「おせっかい」がイノベーションにつながってきたと強調した。頼まれた仕事だけでなく、自ら動く勇気が制約の多いローカル局にこそ必要だと呼びかけた。また、若手社員の挑戦について「良いと思ったことは、本人にきちんと『良い』と伝えてほしい」と訴え、個性を尊重し、強みを言葉で認める組織の在り方を提案した。ここでローカル番組が全国へ波及する可能性にも触れ、「水曜どうでしょう」のディレクターとして知られる“藤やん”こと藤村忠寿氏の取り組みなどを引き合いに出しつつ、局が持つ地域の接点を継続的な資産として見る視点を提供した。
地域に根ざした番組づくりの実例として、西田氏が関わる静岡のローカル番組「昼までダラット」(土曜午前9:28、静岡ローカル)にも話が及んだ。ショッピングモールからの生中継や台本で縛らない進行など、既存の作法を変える挑戦を紹介し、現場の偶然や出演者の表情を価値に変える手法を共有した。対談の終盤には、西田氏が社長自らが率先して動く姿勢を「アケミーション」と名付けた。榎木田社長の存在そのものが同局の独自性になるとし、各自が自分の仕事の周辺でおせっかいを始め、それを周囲が面白がり試せる組織になることで、テレビ宮崎の未来はさらに明るいものになりそうだ。
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