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W杯解説24年の松木安太郎が本音で語る! 吉野真治アナが見た“松木号泣事件”の真相とは!?2022/11/14

 いよいよ開幕まで1週間をきった「FIFA ワールドカップ カタール 2022」。日本代表メンバーには、キャプテンを務めてきた吉田麻也選手や、4大会連続選出となる長友佑都選手、アジア最終予選で日本を本大会に導くゴールを挙げた三笘薫選手ら26人が森保一監督から発表され、その期待は大いに高まっている。

 日本代表は、強豪ぞろいのドイツ、コスタリカ、スペインと同じグループEとなり、激戦必至。テレビ朝日系列では、このグループステージ第2戦となるコスタリカ戦を生放送する。そのW杯に出場するメンバーが発表された11月1日、長らくサッカー日本代表の試合の解説を担当してきた松木安太郎氏の公開インタビュー収録が行われ、開幕目前となったW杯の展望などを語った。

 インタビュアーは、これまで多くの実況を担当してきた、吉野真治アナウンサー。気心の知れた2人だからこそ、肩肘張らないやりとりには思わず本音もポロリ。まず、今回発表された26人の中で注目している選手について聞かれた松木は「今回の大会は1戦目がドイツ、2戦目がコスタリカで、3戦目がスペインということ、ドイツとスペインという優勝候補に挙げてもおかしくない優勝経験のある両国が入ってるということを考えると、相当厳しい戦いになると思うんですね。ですから、攻守にわたって安定した戦い方をできるような、例えば運動量が豊富なFWが前線からプレッシャーをかけなきゃいけない状況は、やっぱり今までの強化試合を見てもそういう試合が多かった。そういうポイントの選手を選んだな」と語った。

 さらに、各試合での起用メンバーについては「誰ということではなくて、いろいろ考えれば考えるほど、1戦目と2戦目のチーム作りを若干変更するんじゃないかなと。それで、3戦目のスペイン戦にできるだけいい状態で戦えられるようなベースを作りたいと、今この布陣を選んでいるんじゃないかなと思うんですよね。だから若干けがをしている選手なんかも、例えば3戦目をイメージして選んでる選手も、もしかするといるのかもしれない」とメンバー選考のポイントを解説。

 初戦のドイツ戦は「0-0」もしくは「1-1」と予想。「やっぱり1点までに抑えないとドイツとは引き分けるのは難しいかなと思ってます。一番いいのは「0-0」なんですけど、今のサッカーを考えると得点力のないチームはそうないので、1点はしょうがないなということで。日本の今の代表チームの実力を考えても1点はどこの国を相手にしても取れる」と分析。

 次に、テレビ朝日でも中継される2戦目のコスタリカ戦は「2-1」で日本が勝利するとコメント。「コスタリカはカウンターも強烈ですし、過去ベスト8まで行ってますから。そういうことを考えると、それなりに日本対策もしてくると思うので、むしろ、スペインやドイツと戦うより日本にとっては、コスタリカの方がこじ開けるのが難しいゲームになる可能性はあるんじゃないかと思います。逆にどちらかが動いた時には、もうゲームが動くということで、僕は2-1ぐらいじゃないかなと。最後に勝つのは日本だと思っています」と力を込める。

 そして、グループステージ最終戦となるスペイン戦は「(予想を言うのは)来週ってわけにいかないんですよね?(笑)」と前置きをしながらも、「僕は引き分けだと思ってる。これは2戦目を終えてグループの状況がどうなのかにもよるんですけど、勝たなきゃいけないゲームだったら、もちろん勝ちにいくと思うし、このまま引き分け、もしくは2位確保なんていう状況になっていたら、引き分けで終わるんじゃないかなと」と展望を明かした。

 日本にとっては3カ国とも高い壁だが、それでも松木氏がこのスコアを予想するのには理由があった。「日本代表の選手の何人かインタビューをしますと、オリンピックで戦ったスペインにも自信を持っているし、あとは、ドイツでプレーしてる選手が多いですから。そういった意味ではドイツ戦にも自信を持ってる選手が結構いるんですよね。今までの日本代表とは、ちょっと違う色を持ってるということで、僕はそういう予想にしました」と期待を募らせる一面も。同じく日本代表に取材を行ってきた吉野アナからも「取材をしていると、われわれが思ってる以上に、選手のマインドとしては『真っ向勝負でいくんだ』ってぐらい、自信持っているのが伝わってきますよね」という選手たちの頼もしい様子が伝えられた。

 これまで数多くの代表戦の解説を担当してきた松木氏。過去のW杯で印象に残っているゲームやエピソードについても聞かれると「これはまだ日本が出る前ですけど、1974年の西ドイツ大会で現地に行って、その時に僕らはスタジアムに行けないから、テレビで見ようと思ってレストランを探してたら、なんとどこのレストランもやっていなくて(笑)。そういう、国を挙げて応援する体制というのが、このW杯の基本だなと思いました」と当時を回顧。吉野アナからも、2014年のブラジル大会で、国民が試合を見るために移動中の路線バスが止まってしまったエピソードが話され、これには松木氏も思わず「あったあった!」と懐かしんだ。加えて、「街の機能が止まってしまう。それでも許せてしまうくらい、国の名誉を懸けて戦うのがこのW杯ですよね」と大会の魅力を熱くPR。

 ここで、松木氏と共に、これまで多くの代表戦で実況を担当してきた吉野アナからは、松木氏のある姿が忘れられないと告白。「20年ほど松木さんと一緒に組ませてやらせてもらってますけど、いまだに表に出していない話があって、たった1度だけ松木さんが悔しくて号泣してる姿を見たんです」と2010年の南アフリカ大会の出来事を明かすと、松木氏からは「年を取ると涙腺がね(笑)。勝てるゲームでしたから、日本もたくさんチャンスがありましたし。だからW杯の重みというのをあの試合で目の当たりにして、しかもPK戦で決まるっていうのはだめですよ。もう再延長やってくださいよ!」と当時の思いを吐露。吉野アナも「今でも覚えてます。あの時ふと隣を見たら松木さんが涙流されてて、『悔しい、本当に悔しい。勝てた試合だよ、冗談じゃないよ』とずっと怒っていて。その時に本当に日本代表に対しての熱い思いを感じて。これはぜひ今日集まってくれている記者の方に書いてほしいなと思います!」とアピールし、笑いを誘った。

 前回大会も含め、目標のベスト8に進むチャンスがありながらも、悔し涙を飲んできた日本代表。そういった意味では今回初の“ベスト8”という、まだ見ぬ景色を目にしたいと考えてしまうが、このことについて聞かれた松木は「Jリーグが始まってもう30年。これだけプロリーグとしてやっていて、しかもヨーロッパで活躍してる選手がいっぱいいるわけだから、ベスト8以上行ってもいいじゃないかと。ヨーロッパや南米の選手たちに聞くと、南米選手権だったり、ヨーロッパ選手権で勝つより、実はW杯で勝つ方が楽なんだというんですね。やっぱり日本にも十分チャンスがあるし、今回はスペインとドイツっていろいろ言われてますけど、ドイツだって前回大会では苦しんでいます。スペインにだって、日本はオリンピックで勝ってるんですよ。だからもうノーチャンスじゃないこの強豪がいるグループを突破したら、W杯の台風の目になるのが日本だと思うんです」と熱い思いをあらためて語った。

 今大会は初の冬季開催で、中東のカタールが開催地となるが、これに関して松木氏は「カタールは調整方法が難しいですね。日差しが強いから、外でジョギングなんかするととんでもないことになります。今回はカタールのスタジアムも八つある中で、七つ新しいスタジアムが作られてるということで、僕らにとっても初めて経験するスタジアムでしょうし、ホテルも新しいホテルに僕らも泊まると思うので、今まで経験したカタールとまた違うカタールを経験できるのかなという楽しみもあります」と声を弾ませた。

 記者からは、優勝国について聞かれる場面も。松木は悩みながらも「やっぱりブラジルは強い。過去のW杯を見ても、ブラジルはプレッシャーのせいか、母国では勝てなかったですけど、ヨーロッパ大陸で唯一勝って、アメリカ大陸というちょっと違ったところでも勝って、そしてアジアで日本にも勝った。だから違う大陸での戦い方というのにブラジルはすごく長けてると思うんですね。あとは、年齢的に見て、チームがちょうどいい形になってるのはフランスだなと思います。そして、ダークホースになるのは、僕はイングランドなんじゃないかなと思っています」と予想を展開。

 実は、前回大会で松木氏は優勝国予想で苦い思いをしたことがあったとのこと。「前大会で僕はクロアチアを優勝候補に挙げてたんです。そうしたらね、鼻で笑われたと。だけど、当時のクロアチアっていうのは、ヨーロッパの強豪国のクラブで縁の下の力持ちとしていいプレーをする選手が非常に多かったんですね。ですから、そういった選手たちが、今度は一つの国の代表となって力を合わせるという部分では、とんでもない力を出すんじゃないかと僕の裏付けにありました。そうしたら、なんとそういう力を発揮してくれて。今回もいろんなことを考えて、日本はそういった意味では、今回そのベスト8を目指す上では、日本は当時のクロアチアに似ている。今回、日本代表として一つになると、ベスト8以上に行く可能性は高いと予想しています」と日本の底力に思いを募らせた。

 W杯初戦まで残りわずか。最後に今大会でどういう解説にしていきたいか聞かれると、「実は1998年の日本が初出場した時から僕は解説をやらせていただいて、今回で7大会目になります。(98年大会の)1戦目のアルゼンチンとやった試合をしゃべってから、今回もチャンスをいただいたということで、本当に自分は恵まれているなと思います。日本代表の大会ごとの強さなんかも見てきましたから。今回の大会を機に、より一層大きな大会に変わっていくと思う。今回はある意味一つの区切りとして戦うW杯になってくるので、ぜひともその区切りになるW杯には、日本がいい成績を収めることを望んでいきたい」と大会を盛り上げていくことを宣言した。

 なお、テレビ朝日公式YouTube「背番号5」では、このインタビューの動画を配信。選出された代表メンバーへの期待や、松木氏の目線で日本の勝敗予想や優勝国予想をする第1弾は11月14日正午から、過去のワールドカップで印象に残った試合や出来事を紹介する第2弾は11月15日正午から配信スタート。7大会連続でワールドカップを現地で解説し続ける“レジェンド”の独占インタビューは見逃せない。


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