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水谷豊主演「無用庵隠居修行6」の放送決定。「役者冥利に尽きるシーンがたくさんありました」2022/07/15

 BS朝日では9月20日に、4K時代劇スペシャル「無用庵隠居修行6」(午後8:00)を放送することが分かった。直木賞受賞作家・海老沢泰久氏の短編時代小説「無用庵隠居修行」を、時代劇「だましゑ歌麿」シリーズ(テレビ朝日系)の水谷豊と吉川一義監督のコンビでドラマ化し、2017年以降、年に1回第5弾まで回を重ねてきた痛快エンタメ時代劇シリーズは、本作が待望の第6弾となる。

 武士の日常を笑いで描きつつ、武家社会に潜む人間模様をサスペンスフルに描く本作では、水谷をはじめ、岸部一徳、檀れいのコミカルで軽快な絡みはそのままに、かつての徳川家の直参旗本・大番士である日向半兵衛(水谷)の息子で、書院番士の新太郎(田中偉登)が、吉原で御家人を斬りつけた罪で切腹を命じられる。かたくなに沈黙を守る新太郎の冤罪(えんざい)を晴らすべく、半兵衛はもちろん、幼少時から半兵衛に付き従う用人・勝谷彦之助(岸部)、思いを寄せる半兵衛と夫婦となった奈津(檀)も奔走する。シリーズ史上最大の危機に半兵衛、勝谷、奈津の3人がこれまでとは違う意外な一面を披露。果たして公儀が下した沙汰をくつがえすことができるのか?

 1年ぶりのシリーズ続編の撮影に、水谷は「昇進しか頭にない人たちばかりの社会が嫌になった半兵衛が隠居修行を始めるドラマですが、欲を捨てたいと思いながら捨てきれない。そんな悩ましい気持ちを今回もまた存分に発揮しました。それは楽しかったです。おそらくそんな半兵衛と同じ気持ちを抱えてらっしゃる方は多いのではないでしょうか。今回も半兵衛がまた健在でした」と明かし、「武家社会と庶民の生活、この二つを必ず毎回描いていること。そして、権力を正しく使おうとする者と、権力を悪用する者が必ず出てくるんです。これらのバランスが絶妙だと思います」とシリーズの魅力にも言及。加えて、「京都にお邪魔するのは『だましゑ歌麿』から数えて10本になるんですが、吉川監督の“吉川ワールド”を実感しています。監督がどこへ行こうとしているんだろうと、まずわれわれは知ろうとするんですが、必ず面白い世界へ行こうとしているんです。そこへ向かって撮影、照明、録音、美術、衣装に至るまでスタッフの皆さんが見事な仕事をしている。本当にいい世界で仕事させてもらっていると毎回感じています」と、京都での時代劇撮影ならではの喜びも感じた様子。

 さらに、「シリーズが始まった時に、監督がいくら侍でも家の中ではそんなにきちっとしゃべっていないだろうし、だらしない座り方をしている時もあったんじゃないか、とおっしゃったんですが、それが演じるわれわれにはヒントになったんです。3人の会話劇がとても面白くなったのは、そういうところからだったんですね。それを続けているうちにだんだん3人の世界が出来上がりましたが、今回は半兵衛が土下座をしようとしたら勝谷が止めて、本当に半兵衛が困った時に奈津は吉原に乗り込んで…と。普段は面白おかしくやっている3人ですが、心の底には愛があるんだなと、2人の愛情を感じましたね。ただ、岸部一徳さんに僕が上から目線でものを言うなどということは、プライベートでは絶対にないわけです(笑)。だからこのドラマでやりたい放題やろうと思ったんですけど、気が付くと勝谷にコントロールされているなと感じることがありますね(笑)。それがまた面白いところなんですね」と絶妙な3人の関係性もアピール。

 進展した半兵衛と奈津のシーンに関しては、「今回2人でやっと念願の温泉旅行ができるんですが、なぜか家族みーんな来ていたんですね(笑)。がっかりしましたね。それにしても本当によくまぁこうやって面白おかしく作ってくれるなと思って。役者として、やりたくてなかなかやれないのがちょっとしたコメディー、ちょっとしたユーモアを表現するということ。でも、それができたというのは役者冥利(みょうり)に尽きるなと思いました。そういうシーンが今回はたくさんありましたね」と語った。

 岸部は「欲が捨てきれない半兵衛に私は『欲を早く捨ててください』と言っているんですけど、なかなか捨ててくれない(笑)。そんなドラマを毎年やってきましたが、単に積み重ねてきたのではなく、毎年毎年何かが進化していっているような気がするんです。人間関係も含めて。それがすごく俳優として幸せな時間だなというのが感想です」と思いを伝え、ドラマの魅力については「時代劇のホームドラマという感じもするんですが、映画、テレビを含めて日常をこんなふうに、本当の日常として描く時代劇というのはほかにないように思うんです。それがやっていくうちになかなか面白いもんだな、と感じるようになってきた。平和な時代と今の時代にはない、人間関係の豊かさみたいなものも少し感じたりしています」と話す。

 また、「吉川監督にはいろいろと教えていただいています。それも大事なことを何げないところで教えていただける、そういう現場なんですね。だからそれがすごく楽しいです。ただ単にみんな仲良くというだけではない現場なので、それが本当に充実した感じになっています。毎年そういうことを感じながらやっていて、もう分かった、これでよしということもないんです。今回のシリーズでもまた新しい何かを見せてもらえるというか。そこが本当に尊敬できる監督ですね」と撮影現場の雰囲気を報告。

 檀は「1作目では、半兵衛様は無用庵で1人だったんですけど、回を重ねるごとに欲もチラチラ見えてきまして、毎回毎回追いかけていた奈津は、前作の最後で半兵衛様と夫婦になり、この6作目ではその続きから始まります。半兵衛様の周りにも家族が増えている感じですね。今回もとても楽しい仕上がりだなと思っています」と手応え十分。今回は奈津が少々大胆な行動に出ることに関して、「今まで半兵衛様のために動くことがあったんですけど、今回は息子の新太郎のために動きます。でもその先には“半兵衛様のために”という思いがあるので…。今回の6作目はお転婆が少し過ぎますね(笑)」と笑いつつ、夫婦となった2人については「半兵衛と奈津の距離はぐっと縮まりましたし、最初から温泉旅行のシーンから始まるので台本をいただいた時に夜中に1人で大笑いしながら読んでしまいました(笑)。でも、台本で想像していた以上に現場は面白くて、スタッフの皆さんもニヤニヤしながら、笑いながら撮影していらっしゃった感じで(笑)。私も笑いをこらえるのが大変なぐらい楽しいシーンになりました」とうれしそうだ。

 続けて、「初めて吉川監督とお仕事をさせていただいたのが、この『無用庵』の1作目だったんですが、本当に現場に入ってみないとどういう演出になるか読めませんでした。こういうことをやるんだ、こういうお芝居をしていくんだと、吉川監督が頭の中で描いている画に驚かされながら、毎回撮影していたという感じでした。今年で6本目ですが、今回も『今日はどんな撮影になるんだろう?』とワクワクしながらの撮影でした。やはり京都で撮影というと、時代劇の専門のスタッフさんが皆さん素晴らしくて、着物の着方から所作、セットの作り、光、いろいろな部分で私たちを助けてくださって本当に有り難いです。一緒に作品を作っているということを日々感じながらやっていましたので、また皆さんと一緒にやりたいと思いながら、毎年この『無用庵』の撮影に臨んできました」と充実感を漂わせ、「この『無用庵』は肩の力がふっと抜けたような日々の生活を表現している。その中にも半兵衛様と勝谷さんのやりとりがクスッと笑えたり、人間のおかしさみたいなものが随所に散りばめられているんです。そういうところが魅力の一つとして多くの方から愛されているのかなと感じます」と実感のこもった言葉を口にしている。

 なお、前作の4K時代劇スペシャル「無用庵隠居修行5」は9月13日(午後6:00)に再放送が決定している。


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