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橋本愛が「第34回東京国際映画祭」アンバサダーに!「映画が日本に、皆さんの生活に根づいてほしい」2021/09/29

 10月30日~11月8日に東京・日比谷、有楽町、銀座地区で開催される「第34回東京国際映画祭」のラインアップ発表記者会見が行われ、フェスティバル・アンバサダーを務める橋本愛、Nippon Cinema Now部門で特集上映が組まれる𠮷田恵輔監督らが出席した。

 クリント・イーストウッド監督が主演も兼ねた最新作「クライ・マッチョ」(オープニング作品)、「ラ・ラ・ランド」「グレイテスト・ショーマン」の音楽チームがおくる大ヒットミュージカルの映画化「ディア・エヴァン・ハンセン」(クロージング作品)の予告編が上映された後、登壇した橋本はアンバサダー就任に際し、「(これまでも)『東京国際映画祭』とはご縁があったのですが、今回は新たなご縁があってすごくうれしいです。映画が日本により地中深く根を張って、皆さんの生活に根づいてほしいなと願っています」と期待をかけた。

 また、映画に救われた経験も明かし、「映画祭で見た『エンドレンス・ポエトリー』という作品の中に、“愛されなかったから、愛を知ったんだ”という印象的なセリフがあるのですが、得られなかったものがあるからこそ、自分が何を得たかったのかということが分かると気付けて。だから、この人とうまくいかないなぁというのは、その人のことを大切に思っているからなんだと感謝の気持ちが生まれました」と、映画が自身に大きな影響を与えたことを告白。注目作品については「クライ・マッチョ」のほか、Nippon Cinema Now部門で上映される「なぎさ」を挙げ、「私はダンスや舞踊など身体芸術が好きなので、田中泯さんの作品が楽しみです」と待ちきれない様子だった。

 一方、特集が決まった時に「うれしくてお漏らししてます」とコメントを発表した𠮷田監督は、「自分はあんまり選ばれるタイプの監督じゃないんですよ。ベスト10とかにも。なんか、僕でいいんですかって思ってお漏らししました。『東京国際映画祭』というとスーツを着ている堅い人たちが多いので、委縮して2度目のお漏らしをしています」と笑いを誘った。

 9月23日から注目の最新作「空白」が公開され、近年「ヒメアノ〜ル」(2016年)、「犬猿」「愛しのアイリーン」(ともに18年)、「BLUE/ブルー」(21年)と精力的に作品を発表している𠮷田監督。映画作りにおいては「基本的には、みんなが持っている感情の変化を大事にしています。人にあまり見られたくない、嫉妬や自己顕示欲、恥部のような部分を描いています。自分自身の心をさらけ出して、こんな自分でも変われる可能性もあるぜっていうことを、映画ではいつも描いています」と真摯(しんし)に語った。

 最後に、コロナ禍における文化芸術の意義について、橋本は「自分自身が文化芸術に生かれてきたのですが、芸術は心を救ってくれて支えになってくれるものだと思います。文化芸術は早急に必要なものではないと言われると悲しい気持ちになってしまいます。映画に触れて少しでも癒やされてほしいなと思いますし、私も作り手として、一つ一つの作品を大事に丁寧に作っているので、1人でも多くの人に作品が届いて、そういった考えが根づいていってくれたらうれしいなと思います」とあふれ出す熱い思いを口にした。

 また、この日初対面だという橋本の印象を「頭が良さそうで、横にいると自分の頭の悪さが目立ちそうで、またお漏らしをしています(笑)」と会場を沸かせた𠮷田監督も、「コロナだなんだなんて、これからも続くでしょう。なので、国や周りがなんだかんだ言ったとしても、作り手の思いはそんなやわじゃない。映画を作りたいという情熱はなくならないと信じています」と力を込めた。

 注目のコンペティション部門には、113の国と地域、1533本の応募の中から15作品が選ばれ、日本からは松居大悟監督による「ちょっと思い出しただけ」と、黒沢清監督「スパイの妻」(15年)で共同脚本を務めた野原位監督の劇場デビュー作「三度目の、正直」の2作品が選出された。15作品中ワールド・プレミアが10作品、アジアン・プレミアが5作品と、いち早く作品に触れられるラインアップとなっている。

 コンペティション部門の審査委員長は、これまで世界各地の映画祭で審査委員長を務めてきたフランスの女優、イザベル・ユペール、審査員は映画評論家・プログラマーのクリス・フジワラ氏、映画プロデューサー・キュレーターのローナ・ティー氏、映画音楽作曲家・世武裕子氏、そして、青山真治監督が務める。

 そのほか、是枝裕和監督を中心とする検討会議メンバーの企画の下、世界各国・地域を代表する映画人と、第一線で活躍する日本の映画人が語り合う「トークシリーズ@アジア交流ラウンジ」の第2弾を昨年に続き開催。「越境」をテーマに、さまざまな「境(ボーダー)」を越えること、越えていくことを含め、映画にまつわる思いや考えを語り合っていく。日本からは、永瀬正敏、映画監督・脚本家の岨手由貴子氏、西島秀俊、橋本愛、映画監督・脚本家の濱口竜介氏の参加が決まった。

  なお、オープニング・クロージング作品と、世界の国際映画祭で注目された話題作、日本での公開未定の最新作などを上映するガラ・セレクション部門(これまでの特別招待作品部門から名称変更)9作品の映像が含まれている予告編(https://youtu.be/53mQQbm12sU)には、King Gnuの常田大希率いる音楽プロジェクト・millennium paradeによる「Bon Dance」が第34回東京国際映画祭フェスティバルソングとして使用されている。

【コンペティション部門出品作品一覧】

「アリサカ」(ミカイル・レッド監督/フィリピン)
「カリフォルニー」(アレッサンドロ・カッシゴリ監督、ケイシー・カウフマン監督/イタリア)
「クレーン・ランタン」(ヒラル・バイダロフ監督/アゼルバイジャン)
「ザ・ドーター」(マヌエル・マルティン・クエンカ監督/スペイン)
「その日の夜明け」(アソカ・ハンダガマ監督/スリランカ)
「四つの壁」(バフマン・ゴバディ監督/トルコ)
「オマージュ」(シン・スウォン監督/韓国)
「ちょっと思い出しただけ」(松居大悟監督/日本)
「市民」(テオドラ・アナ・ミハイ監督/ベルギー/ルーマニア/メキシコ)
「一人と四人」(ジグメ・ティンレー監督/中国)
「もうひとりのトム」(ロドリゴ・プラ監督、ラウラ・サントゥージョ監督/メキシコ/アメリカ)
「復讐」(ブリランテ・メンドーサ監督/フィリピン)
「ある詩人」(ダルジャン・オミルバエフ監督/カザフスタン)
「三度目の、正直」(野原位監督/日本)
「ヴェラは海の夢を見る」(カルトリナ・クラスニチ監督/コソボ/北マケドニア/アルバニア)

【オープニング作品】

「クライ・マッチョ」(クリント・イーストウッド監督/アメリカ)

【クロージング作品】

「ディア・エヴァン・ハンセン」(スティーヴン・チョボスキー監督/アメリカ)


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