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永遠の命の物語を描いた壮大なアニメ「不滅のあなたへ」 川島零士&津田健次郎、むらた雅彦監督が見どころを語る!!2021/04/09

 大今良時の同名漫画が原作のTVアニメ「不滅のあなたへ」が、NHK Eテレで4月12日よりスタートします。“観察者”により地上に投げ込まれた“球”が持っていたのは、“刺激を受けたものの姿へ変化できる能力”と“死んでも再生できる能力”。球は石からオオカミ、少年へと姿を変えて“フシ”と名付けられ、赤子のように何も知らないまま世界を渡り歩くことになります。

 やがて出会った人々に生きる術を教えられ温かい感情を知ったフシは、人間としても成長し、運命の敵・ノッカーとの壮大な戦いに身を投じていきます。大切な人との別れや痛みに耐えながらも力強く生きるフシの永遠の旅を、壮大な映像と美しい音楽で描き出します。

 放送に先立ち、フシ役を演じる川島零士さん、観察者役の津田健次郎さん、そして監督のむらた雅彦さんにお話を伺いました。

――原作を読んだ感想を教えてください。

川島 「1巻の表紙を開いて1ページ目に描かれていた、観察者が球を持って見ているだけの絵に圧倒され、引き込まれました」

津田 「命という壮大なテーマに取り組んでいる作品で、ちゅうちょなく重い部分に踏み込んでいく感じとか、本当にすごい作品だなと思いました」

むらた 「読み始めは少年が主人公だと思っていたのですが、1話のラストで…。でも、それにもちゃんと意味がある。かわいい感じのキャラクターもいるんですけど、かなり中身が重いテーマになっている作品だなと思いました」

――川島さんと津田さんは出演が決まった時、どういう思いがありましたか。

川島 「オーディションで出演が決まったのは本作が初めてだったので、うれしすぎて力が抜けてしまいました。ただ、1話目で少年がひたすらしゃべり続けるシーンがあったり、フシがどんどん成長していく幅の広さなどを表現しなくてはならなかったりと、難しい役だなと感じました。」

津田 「本当に原作が面白いですし、チャレンジングな内容にすごく興味があったので、とてもうれしかったです。一方で自粛期間中に『どういうふうに観察者を演じていくのが正解なのかな?』と考えていました」

――むらた監督がお二人をキャスティングしたのは、どういった経緯からでしょうか。

むらた 「原作の大今先生と自分のイメージをすり合わせて配役を決めていこうと思いまして、オーディションという形を取らせていただきました。その段階で先生と自分が川島さんの声質が“フシ”のイメージと近いかなと思い決めました。実際に演じていただくと、オオカミをはじめ変化していくさまざまな役の声に果敢にチャレンジしていただける方だったので、川島さんで本当に良かったなと思います。津田さんが演じる観察者は、物語にそれほど絡まず語り部といった役回りなので、クールで存在感のある個性的な声の人がいいねということで、津田さんにぜひ演じていただきたいと思いました」

――共演した感想を教えてください。

川島 「津田さんは子どもの頃に見ていたアニメに出演していた方だったので、とても緊張しました。1話目の収録は津田さんと僕の2人だけで、収録中も津田さんは役の観察者のようにずっと僕の後方にいらしたので、ドキドキしっぱなしでした。回を追うごとに津田さんとお話させていただき、演じ方や現場でのたたずまいなどを参考にさせていただいています。紳士的で物腰が柔らかくて、こんな新人の僕にまで本当に優しくしてくださる人で、一緒にこの作品を歩むことになって良かったと思いました」

津田 「今はリモートでの収録がメインで、少人数で収録をしているんですけど、川島くんは自分が出てない場面の収録でも必ず一番早く現場に来ていて、出演者のほぼ全員と話し、最後まで現場にいるなどすごい熱量を感じます。その熱量で全員一緒に収録ができればいいんですが…。でも作品に対する気持ちがひしひしと伝わってきて、役者として頼もしいです。川島くんはどんどん進化しているんだなと感じました」

――演じて感じた作品の見どころを教えてください。

川島 「ゼロから成長していろいろなことを体験して乗り越えていくというキャラクターは、本当に役者冥利(みょうり)に尽きると言いますか、演じていて本当に魅力的だなと思います」

津田 「観察者が球を投げ入れるところから始まり、彼の目的は何なのかという壮大なミステリーが、フシをめぐる冒険につながっています。それぞれの人間ドラマが物語を引っ張っていくんですけど、その物語の礎となるミステリーがどこへ向かっていくのかが、大きな見どころだと思います」

――フシを演じる上で難しいと感じることはありますか?

川島 「言葉をどのくらい話せるようにすればいいかというのが、僕的には難しいなと思いました。4歳児の時に『ありがとう』という言葉を教えてもらい、どれだけうまく話せるんだろうみたいな。『今の演技だと少しうまく話しすぎましたね』みたいな感じで、フシの成長度のバランスを取るのが難しかったです。漫画だったら文字のフォントを変えたりして表現できるんですけど、アニメはセリフのみで表現しなくてはならないので、聞き取れつつも、同時に片言で何を話しているのか分からないといった拙さを出すのが難しかったです」

――大今作品の世界観を表現する上で難しかったことを教えてください。

むらた 「大今さんの漫画っていうのは、個々の描写のみで世界観を形成しているわけではなく、他の場面との細かいつながりなどの裏設定的なものがあります。話し合いながらそれをできるだけ損なわないようにしています」

――ありがとうございました。

 3人が和気あいあいと話す姿からは、収録中の温かな雰囲気が伝わってくるようでした。川島さんがフシをフレッシュにどう表現しているのか、津田さん演じる観察者がどのようにフシの成長を後押ししていくかなど見どころを感じる部分がたくさんあり、放送が楽しみでなりません。アニメ「不滅のあなたへ」にぜひご注目ください。

あらすじ(第1話・4月12日放送)

“観察者”が地上に投げ入れた一つの“球”。それは大地を転がり、石やコケ、そしてけがを負い死んだ白いオオカミへと姿を変え、雪原をさまよっていた。やがてオオカミの姿をしたそれは、オオカミの飼い主だった少年が暮らす小さな家にたどりつく。集落でたった一人、豊かな土地を求めて去っていった仲間たちを待ち続けていた少年は、オオカミと共に旅に出ることを決意する。

【番組情報】

アニメ「不滅のあなたへ」
4月12日スタート
NHK Eテレ 
月曜 午後10:50~11:15

取材・文/NHK担当 S・A

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