Feature 特集

三上博史&広瀬すずが見た市川海老蔵版“織田信長”「信長の魂のエッジのようなものを感じた」2021/03/19

三上博史&広瀬すずが見た市川海老蔵版“織田信長”「信長の魂のエッジのようなものを感じた」

 3月26日に放送される市川海老蔵主演のスペシャルドラマ「十三代目市川團十郎白猿襲名記念特別企画『桶狭間〜織田信長 覇王の誕生〜』」(フジテレビ系)。本作は、数的にはるかに劣る織田軍が今川義元の大軍を打ち破り、日本史上最大の逆転劇とうたわれ、織田信長を一躍戦国時代の主役に押し上げた伝説の一戦、“桶狭間の戦い”を題材とした本格歴史エンターテインメントだ。

 海老蔵が織田信長を演じるほか、三上博史、広瀬すず、中尾明慶、竹中直人、北村一輝、味方良介、鈴鹿央士、堀井新太、堀越勸玄、市川ぼたん、松田龍平、黒木瞳、佐藤浩市ら豪華キャストの出演が決定している。今回は、三上と広瀬が本作への思いを語った。

三上博史&広瀬すずが見た市川海老蔵版“織田信長”「信長の魂のエッジのようなものを感じた」

 本作の話の核となる“桶狭間の戦い“で圧倒的有利と思われていた状況の中、まさかの敗北を喫し、望まぬ形で新たな時代の扉を開けてしまう織田信長最大の強敵・今川義元を演じた三上。撮影に入る前を回顧し、「“桶狭間の戦い”は歴史として知っているのですが、今川義元という人物はほとんど知らなかったので、まずはそこから調べました。実際に会うことはできないので、撮影前に“今川ツアー”を行ったんです。まず合戦地の桶狭間に行って、そこから埋葬された場所がいくつかに分かれているので、それぞれの寺を訪れました」と役作りのために今川義元ゆかりの地を巡ったことを明かした。

 さらに、重要な場面となる“桶狭間の戦い”のシーンに関しては、「その時に実在した“魂”のようなものが、うっすら見えたらいいなあと。義元の魂に僕が入っていくのか、僕の魂に義元の魂が入っていくのか分からないですが、何か少しでもその“魂”を見てくださる方が体感していただけたら、作品として面白いのではないかなと思います。舞台の世界でも、遠く離れていてクローズアップしなくても、魂が浮き出る場合もあります。これはもう出来上がりを見てみないと分からないのですが」と役と一体となる気概で撮影に臨んだよう。

 また、最大の敵となる織田信長を演じる海老蔵とは本作で初共演となるが「これまでご一緒したことがなくて、とても興味がありました。本番中は対峙(たいじ)するわけですが、それだけでは物足りないので、スタンバイの合間にいろいろな話をしました。監督も入って3人で話すと、3人ともてんでばらばらですごく楽しかったです(笑)。僕はまだ部分的にしか見ていないのですが、僕が対峙させていただいたシーンでは、『あっ、信長ってこういう人だったんだ』という魂のエッジのようなものを海老蔵さんには感じました。僕とは違う魂への向き合い方だと思います」と撮影を振り返った。

三上博史&広瀬すずが見た市川海老蔵版“織田信長”「信長の魂のエッジのようなものを感じた」

 そして、実母の愛に飢え、誰も信じることができないでいた信長を政略結婚ながら優しく包み込み、信長を真に理解する唯一無二の存在となる正妻・濃姫役を演じた広瀬は、オファーについて「実は、『舞台と時代劇は向いていないかもしれない!』と思っていました(笑)」と驚きの告白。「でも『なつぞら』(2019年/NHK総合ほか)を終えた後に、“何か新しいこともやってみたいな”と考えていたので、このタイミングでこのお話がいただけてよかったです」と新たなチャレンジだったと打ち明けた。

 演じる上では入念な準備をしていたとのことで「所作が決まっているので、先生に細かく聞いて、練習の時間を設けていただきました。他にも、登場人物の関係性を把握したいと思い、本を読んだり時代劇を見たりもしました」と話し、「(実際に演じてみると)所作が入ってくるので(現代劇のように)自分の心情だけで自由に芝居ができず、セリフも難しい中で、その奥を読み取ることが難しかったです。それは今までにない感覚で、“これが時代劇か”と思いました」と初挑戦となる時代劇に苦戦も。

 海老蔵が演じる信長については「信長のことをしっかりと調べたわけではないのでイメージでしかないのですが、海老蔵さんが演じられる信長は、『きっとこういう人だったんだろうなあ』と思わせるようなたたずまいでした。つい目で追ってしまうような存在感も、多分共通しているのではと感じました。お芝居になると、絶対に目をそらしてはいけない、負けたくないという気持ちになるほどの目力で見つめられるので、『絶対、目をそらさないぞ』という気持ちで演じました」と海老蔵の演技を強く意識したと吐露。

 また、「時代劇には、現代劇ではあまり感じることのできない、はかなさがありましたし、今回は撮影の日数が少なかったので、まだまだ知らないこともたくさんあるだろうなと感じました。濃姫には独特の存在感があるイメージを抱いていたので、演じられたことがとてもうれしかったですし、別の作品でまたこの役をやってみたいなと思いました」と今後の展望も披露した。

 最後に、視聴者に向け「僕は海老蔵さん以外の方とのシーンがあまりなかったのですが、有名な方ばかり出演されているので、その皆さんがそれぞれのシーンでどのようなお芝居をされて、この作品を作り上げているのかがとても楽しみです。きっとどのシーンを切り取っても面白いと思いますし、ぜいたくな、すごく見応えがある作品だと思います」(三上)、「濃姫の強くて、でもどこかはかないところはとても魅力的で、その表現には悩みましたが、現代の女性にも共感していただけるところだと思います。戦のシーンは私も一視聴者として楽しみにしています」(広瀬)とそれぞれメッセージを寄せた。 

 あらゆるエンターテインメント作品が制限を受ける中、「テレビドラマという形でエンターテインメントをお届けしたい」という海老蔵の強いメッセ-ジが込められた「桶狭間〜織田信長 覇王の誕生〜」。3月26日の放送に期待が高まる。

【番組情報】

「十三代目市川團十郎白猿襲名記念特別企画『桶狭間〜織田信長 覇王の誕生〜』」
フジテレビ系
3月26日 午後9:30~11:32

フジテレビ担当 H・A



この記事をシェアする


Copyright © TV Guide. All rights reserved.